ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物)
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ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物)

  • このコアガンダムはヒロセ・ユキがコアガンダムⅡ・G-3カラー・アルターフェイクYを制作する際にその前段階として試験的に制作したもので、完成度は前者にやや劣る70%未満の出来映えでガンプラバトルに使用するつもりはなく、妹のサクラが好みそうな装飾を施してプレゼントしたものを彼女が同居しているアパートから持ち出したものである。性能的には第二期MSである改造・改修無しのプレーンなF90に迫る。姉のユキがGBNでしか、人と関わることができない状態を知り、サクラもGBNに関わっていく…。

     それでは、サクラがGBNを初めて間もない頃の話をしていきます(セラヴィーとのリベンジバトルはまだなの?…って方申し訳ありません。投稿者としてはこういうところはしっかり書いておかないと少なからず読んでくれている方に疑問符を付けてほしくなかったのでもう少しお付き合いください…あと、個人的にお財布事情が厳しくて…ガンプラ好きには辛いところです)

ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物) アピールショット1

…ユキに面会する二週間ほど前。

「ここがお姉ちゃんが通ってたガンプラショップかぁ…」

彼女は周りをざっと見渡す。建物はモダンな造りだが、沢山のガンプラが陳列されていて、窓際にはイートインスペースもあり、コーヒーや軽食を摂れるようになっていた。総じて喫茶店にガンプラたちが並んでいるということになっている。彼女は奥にあるカウンター兼レジにあたる場所を見つけ、店主らしき中年の男性に話しかけた。

「すみません~。ここってガンプラバトルというかGBNにアクセスすることって出来ますか?」

「出来ますよ。ここから右側の扉の先がGBNにダイブするための端末機が置いていて、左側の扉の方はガンプラの作成スペースになっているよ」

店主からそう聞くと、サクラは素早く右側の方へ足を向ける。すると、

「君。ガンプラは持っているのかい?」

「はい。お姉ちゃ…姉からいただいたものがあるので…」

「…姉?…もしかしてユキちゃんのことかい?」

「姉を知っているんですか?」 

「知っているよ。彼女が学生時代の頃からの常連だからね。それにお姉さんの面影があるから…ついね。今、ユキちゃんはどうしてるんだい?」

それを聞かれたサクラは少し落ち込んだような表情を浮かべつつも、空元気に答える。

「今、色々あってここに通えない状況で、わたしも気分転換にかGBNを始めようと思って…あ、姉を知っているなら自己紹介しないと。妹のサクラで~す。よろしくお願いします☺️」

「サクラちゃんだね。こちらこそよろしく。…それじゃあ行っておいで。GBN広大で楽しいと思うよ?」

「はい。行ってきます~」

サクラは右側のGBNのスペースに入って行った…

「姉妹揃って仲が良さそうで、血は争えないね…」

店主は静かに呟いた。

ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物) アピールショット2

GBNロビーにて…

「ここがお姉ちゃんが通っていたGBNかぁ…」

近未来的な…というか、SFチックな光景にやや圧倒されながら、辺りをキョロキョロさせながら、サクラはまるでお上りさんのように歩いていた。アバターも自身が少しだけ幼くなった姿になっていたが、まぁ、いっかと納得してしまっている辺り、適応力が高いのだろうか。

「それでこれからどうすればいいんだっけ?」

すると、こちらに近づいてくるアバターがいた。男性のようだが、紫色の髪に筋肉質で派手めの服を着た、いかにもオネエ系だと分かる人物だった。

「あなた~GBNは初めて?」 

「は、はい。初めてです。…一応、姉がやってますけど…」

(この人。悪い人じゃなさそう…オネエだけど)

心のなかでサクラは呟いた。

「あら~お姉さんもダイバーなのね。それでそのお姉さんは?」

「…姉には内緒でダイブしているんです。後で驚かせようと思って」

「サプライズってことね。良いじゃない~お姉さん喜ぶわよ~…って自己紹介してないわね。私はマギー。ビルダーもやってるけど、こうして初心者のナビゲーターもやってるの。あなたは?」

「サクラ。ヒロセ・サクラです。よろしくお願いします」

「ヒロセ・サクラね~こっちこそよろしくね~」

すると、マギーの表情が少し変わって何か調べ始めた。そして、

「ごめんなさいね。ちょっと、ヒロセって名前を聞いて、あなたのお姉さん…過去最高個人ランキング14位…しかも、過去にAVALONに所属していたわよ。今は100位より下の圏外だけど…」

「…マギーさん。その話。万が一、姉に会ったとしてもしないで下さいね。…今は病気で苦しんでいて、過去の栄光みたいな話をされると物凄く辛くなるんで…」

「…どういうこと?」

訝しげに訪ねるマギー。そこで、はっ…と気付いて、

「こういう話はウチの店でやりましょう~。長くなりそうだし、あなたのような初心者でも優しく教えてあげる人、紹介するから」

「お店ですか?」

「『アダムの林檎』わたしが経営しているお店よ~」

サクラはやや押される形で、マギーに連れて行かれることになった。 

ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物) アピールショット3

…『アダムの林檎』店内。

「…ふ~ん。成る程ね。つまりは重い心の病ってことね」

「はい。…だから、せめてGBNの中だけでも一緒にいよう。安心させてあげたいと思って始めたんです」

カウンター席でサクラはマギーに言った。これは本心からくるものだ。姉は他者との関わりをも恐れている。サクラが聞く限りでは彼女が勤めいる会社で最近、仕事上の失敗が多くなり、失敗を無くそうと頑張っても失敗が増えて上司にパワハラ紛いの叱責を受け、それが悪循環を生みだし、GBN上でもミッション中の小さな失敗が増えだし、周囲のビルダーとその失敗から逃げる形でAVALONを脱退し、アパートで塞ぎ込む日々が続き、自傷行為や自殺未遂まで行い、ついに心が壊れてしまったと聞いている。

「お姉さんのGBNのダイブ時間とか分かる?」

「はい。普段は病室にいてダイブ時間も精神科の先生と話し合った時間が取り決められたらしいので…」

サクラはこの時間は普段ダイブしていると説明する。そして、彼女の普段のスケジュールも説明する。

「…分かったわ。ちょっと、待ってて。私より適任な…っていうかお人好しで暇人がいるから連絡するわね」

しばらくして、一人の男性が『アダムの林檎』にやって来た。黒髪の短髪にサングラス、白いスーツを着ていた。

「急に連絡があったと思ったら。何だい?私もいつも暇じゃないんだぞ。マギー」

少し不機嫌な感じで男は言った。

「あら~。だって、いつも暇そうに小さいミッションこなして時間もて余しているでしょ~。たまには社会貢献ならぬGBN貢献しなさいよね~」

「ぬ…」

男は苦虫を噛んだかのような表情を浮かべる。サクラは置いてきぼりを食らったみたいなので質問する。

「…あの。この人は?」

「あら。ごめんなさいね~。この人がお人好しで暇人のビルダー。最近の個人ランキングは私とタイの23位でカーティス・ロスコ。所属『フォース』は無くてフリーで暇人だけど何故かランキングはいつもタイなのよね~」

「暇人は余計だ。…それで彼女がさっき連絡していた初心者ビルダーの…」

「ヒロセ・サクラです。よろしくお願いします。カーティス・ロスコさん」

深々、頭を下げるサクラ。

(この人も悪い人じゃなさそう…っていうか本当にお人好しって感じがする)

そう思う彼女にカーティスは、カウンター席にしかも、サクラに配慮して席を一つ間に置いて座る。

 「ああ、こちらこそよろしく。カーティスで構わないよ。それじゃあ、さっそく君のガンプラを見せてくれるかい?」

「はい。これです。お姉ちゃ…姉がいうにはコアガンダムっていうんですけど…」

彼女はポケットから小さなガンダムのようなガンプラを取り出してカウンターに置く。

「おい。こいつは…」

「凄いわ~。私実物見たことあるけど、これ、本当にお姉さんが作ったの?」

二人は驚愕の声を上げ、サクラに訪ねる。

「はい。わたしの姉がプレゼントにってもらったんです。そしたら、今度はもっと完成度の高いもの作って贈るからって…言ってたんですけど何なんです?コアガンダムって…?」

「これはね。かみ砕いていうとね?別のビルダーが作ったものと同じものなのよ。クガ・ヒロトってビルダーが使っていたガンプラと」

「え?つまり…」

「贋作だよ。性能的にはまだわからないが、外見上はあまりにも出来過ぎている。最近クガ・ヒロトの真似するビルダーを見掛けるが、どれも見るに堪えないものばかりだったがこれは違う。これには本物を超えようとするビルダーの強い意思が込もっている」

「そうね~。ここまでの出来だと本物の方が嫉妬しちゃいそう~。あとね、これは状況に応じた分離合体機能を持っているの」

マギーとカーティスの熱弁に圧されてしまうサクラだが、肝心なことを聞いていない。

「あの。姉が作ったコアガンダムの凄さは分かりましたから、わたし初心者ビルダーってものなので…!」

「あ。ああ…すまない。久しぶりに興奮してしまって…。えぇ…とGBNのミッションやルール。それとガンプラバトルの練習などをお姉さんに内緒でしたいんだっけ?…OK。付き合ってあげるよ。見ての通り暇だしね」

「ありがとうございます☺️」

こうして、サクラのガンプラビルダーとしての第一歩が始まった…。

ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物) アピールショット4

…三日後。カーティスが作成したクリエイトミッションにて。

「…なんてこった。君。本当にガンプラトル初心者かね?」

「はい。初心者です😄」

カーティスが驚愕したのは、他でもない。サクラのビルダーとしての腕前だった。最初は操作すら、おぼつかなかったというのにたったの三日であのコアガンダムを完全に使いこなしカーティスのガンプラであるクロスボーンガンダムX-0フルクロスに、損傷は大したものではなかったものの一撃を与えることが出来たのだ。もちろん彼も多少、相手が初心者ということで手加減をしていたが、一撃を食らう瞬間は本気で回避運動をとっていた。でなければこちら側が腕一本持っていかれるところまで迫っていたのだ。

(彼女は自覚していないが、おそらくビルダーとして天才の部類に入る…)

「…?カーティスさん。どうかしましたか?」 

「…いや、何でもない。」

「どうでしたか。わたしのビルダーとしての腕前は?」

サクラが聞いてくる。カーティスは、

(…ここで変に天才だとかベタ褒めし過ぎると、彼女の成長に悪影響を及ぼす可能性が高い。彼女はあくまでも姉のためにビルダーを始めたのだから…)

「基礎的なことは私の予想以上に出来てしまっているよ。…あとは、君専用のガンプラ探すだけだ」

「本当ですか‼️ありがとうございます☺️」

にこやかに微笑み、礼を言うサクラ。続けて、

「…ところで私専用のガンプラってどういうことですか。今のままじゃ駄目なんですか?」

サクラの言葉に、はぁ…とため息漏らしながらカーティスは言う。

「…まず。コアガンダムというのはね。状況に応じたアーマーがないと真価を発揮できないんだ。それを今の君に制作出来るかい?」

彼女は首を横に振る。

「よろしい。今の自分の実力を分かっているようだね。もう一つは君のコアガンダムを万が一お姉さんに見られたらサプライズにならないだろ?」

「あ。そっか~分かりました☺️」

「理解が早くて助かるよ。一度ログアウトしてそれを探すとしようか?」

「はい😃」

その言葉で二人ともログアウトした。

ガンダムビルドダイバーズRe:ALICE 第6話 桜コアガンダム(姉からの贈り物) アピールショット9

『アダムの林檎』にて…

「本当にこれでいいのかい?君だったらもっと扱い易いガンプラはいくらでもあるのに。例えば同じSEED系ならストライクガンダムとか…」

「これが良いんです‼️…そう私の感性が訴えているです。だってカッコいいじゃないですか⁉️光の翼って」

「光の翼だったらV2ガンダムって選択肢も…」

「あれ。ダサいです」

「うぐっ…」

カウンター席でガンプラのカタログを見ながらお互いに意見を言い合うサクラとカーティス。

「確かにダサいわよね~。だって、胴体にVの字マークよ?実際、製作した監督もおもちゃ臭いって発言して小説版の方はわざわざ別のMS用意させるぐらいよ?それなら、デスティニーの方が何倍もカッコいいわ~ロマンもあるし、近~遠距離までカバーできるし…」

マギーまで口論加わる始末。

「まぁ。バランスの取れたガンプラあることは間違い。しかし、扱い方を一から覚える必要があるぞ」

「どういうことですか?」

「私がさっき言ったストライクガンダムは状況に応じて背中のストライカーパックを換装するシステムだが、最も使用頻度が高いエールストライクガンダムは君が使っていたコアガンダムと武装が同じで短時間の飛行も出来る点もおなじだ」

「へ~同じなんだ。…でも、それでもわたしはデスティニーがいいです。後悔しません‼️」

キッパリと言い切るサクラ。

「君がそこまで言うのなら私から言うことはないよ。…とでも言うつもりだったかい?」

カーティスの不敵な笑みが、彼女に対してむかう。

「…デスティニーを選んだ君に対して課題を出そう。まず、デスティニーが登場する機動戦士ガンダムSEED DESTINYアニメ本編全話を視聴すること。デスティニーの開発経緯と扱い方を学ぶんだ。もう一つはデスティニーを使ってもう一度クリエイティブミッションを使っての訓練だ。それが出来れば君の目標も達成できる」

「本編全話視聴ってやり過ぎじゃない?」

マギーが口を挟むが、

「何を言うのかね。私も扱い方を学ぶためにクロスボーンガンダムシリーズを何度も見たほどだぞ。あれは癖の強いガンプラだからデスティニーなんてまだマシな方だ。どうかね?出来るかい?」

サクラは一瞬迷うが(シークタイム一秒)、

「やります。それがお姉ちゃんとわたしのためになるなら‼️」

「よし、話は決まりだな。さっそく現実世界に戻って買って来なさい。基本的な制作方法はお店の方が教えてくれるだろう。そこからは君の感性とやらに任せて手を加えてもいいし、そのままでもいい。次の訓練は来週の頭から始めよう集合場所はここでいいかね?」

「はい。さっそく現実世界に戻って頑張ってみます‼️」

そうして、サクラの姿は一瞬にして消えた。

「本当に姉思いな子だな」

「そうね」

…そして、二人の預かり知らぬところで彼女はアニメ全話視聴してシン、ルナマリアのカップリングが許せなくなって、ステラとのカップリングがいいと二人に熱弁し、デスティニーの姿も扱い方も短期間で習得して、武装の名称もおかしな名前に変わってしまうのは、また別の話である…。

作中のカーティスの発言は全てこの物語中においての発言です。ガンスタ全体とは関係ありません。.

コメント

  1. Acra.Jc 2週間前

    先がとても気になる物語で、うまくガンプラが挿絵のように入ってきて、しかもマギーさん登場でもうワクワクし読んでました。

    無言でフォローは失礼と思い、コメントさせて頂きました。

    長文失礼しました。

    • yukihiro 1日前

      最新話を公開しましたので機会があればどうぞよろしくお願いします。

    • yukihiro 2週間前

      読んでいただいてありがとうございます。とても嬉しいです。マギーさんの台詞回しにはかなり、気を遣っているので違和感がなかったのも嬉しかったです。挿し絵も何度もガンプラを撮影しながらどうにかこうにか、頑張ってます。あとは予算さえあれば…が悲しいところです。ガンプラ好きな人の性ですね。長文失礼しました。

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