HGグフ・フライトタイプ　ジャブロー上空に舞うは鳶か鷹か❓

時は一年戦争末期

ジャブロー上空を飛ぶガウ攻撃空母から、一機のMSが飛び立とうとしていた

「タッカー大尉、発艦準備をお願いします」

「俺が先に出て進路を作る。お前達はその後に降下しろ、良いな」

「了解です❗」

ジオン空軍所属のホークウィンド・タッカー大尉は、ここに至るまでの経緯を振り返っていた…

彼は元ドップファイターだった

空中戦でのノウハウの無いジオン公国にとって、ドップ乗りの生還率は非常に低い

そんな中、最前線で活躍し続け今日まで生き延びてきた彼は、紛れもないエースと言って良いだろう

しかし、そんな彼だからこそ戦闘機には限界を感じており、MSに…それも空中戦のできるMSの開発に携わるのは必然だったと言えよう

しかし、元々空へのノウハウの無いジオンにとって、MSを飛ばすのは更に困難なる道のりであった…

そんな中、ドダイYSを完成まで漕ぎ着けたのは、正に僥倖と言える
MSの輸送のみならず、MSを乗せて空中戦まで行える本機は、それまでの空中戦の在り方を変える劇的な存在だった

しかし………、タッカー大尉はまだ不満であった

「これでは乗せられているだけだ。飛んだ事にはならん」

「贅沢を言うなよ、ホーク。MSで空中戦をするなら、これ以上の形は無いと思うぜ」

「しかし、俺は……いや、俺が空を飛びたいのだ！自由に、舞うように、そう…鷹のように飛ぶには、MS自身が飛ばなくてはならんのだっ！！」

「ハハッ、相変わらず飛ぶ事が大好きな奴め。良いだろう、いつかその機体が完成したら俺も乗せてくれよ」

そう言っていた友も、帰らぬ人となった……

連邦の白い悪魔、ガンダムというMSにやられたらしい

(ジオンの技術は、連邦より十年先に行っていると思っていたのだかな…)

最早、MSによる優位性はほとんど無いのだろう

このまま行けば、あと数ヶ月で連邦にも空中戦をするMSが出て来るのかもしれない…

(結局、俺のしてきた事はなんだったんだろうな……。まぁ、これだけ空を血と爆炎で汚せば、罰が当たるのも当然か…)

「タッカー大尉、どうぞ❗」

「ホークウィンド・タッカー、グフ・フライトタイプ出るぞ❗」

ようやく形になったグフ・フライトタイプ

しかし、このあと本国より帰還命令が出された彼にとって、どうやってもこれが最後の戦いとなるのだった…

(ならば……、せめて空で散ろう。そして出来るなら、友をやったガンダムというMSに一矢報いよう)

「また、不用意にMSが飛び込んで来やがった！」

後方より、連邦の戦闘機TINコッドがせまる

しかし、TINコッドの攻撃を華麗に躱すグフ

「なにっ❗あのMSは飛べるのか❗❓」

「どうした、ニワトリと鷹を間違えたか❓やはり貴様らに空は渡せん❗」

グフのヒート・サーベルが一閃する❗

「みな続け、頭は俺が押さえておく❗」

次々とザクが飛び降りて行く…

「うわっ❗」

ドーーーン❗❗

直後、すぐ近くにいたザクがビームに貫かれた

「なにっ❗❓どこからだっ❗」

眼下には一機の航空機が見える……

「あれは………まさか……」

足が見える……紛れもない、あれはMSだ

「もう少し先だと思っていたのだがな……」

どうやら、連邦も空を飛ぶMSを開発したらしい

「良いだろう……。お前と俺、どちらが空に相応しいか勝負だ❗❗」

………TO BE CONTINUE

使ったキット

HG グフ・フライトタイプ(ガンダムベース限定リアルカラー)

HGUC ザク

旧キット ガウ撃空母と付属のザクとズゴック

M.I.A. プロトタイプガンダムに付属のTINコッド

旧キット サラミスに付属のジム

HGライトライナーと？？？