とある元パイロットの述懐
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出撃前に報告があった
敵国は降伏したと、俺たちの勝利だと、この出撃は残党狩りだと
それで浮かれてしまったのだろう、突出して味方とはぐれて燃料切れ
どうすることが正解だったのだろう
いや、本当は分かっていた
味方に報告して回収してもらって上官に一発殴られる、それが正しい行動だと
けれども何故だろう、あの時俺は別の事を考えていた
回収されてどうなるのだろう、戦争は終わったんだ、倉庫で埃と一緒にしまわれてしまうのか
それとも、御役後免と解体されてしまうのか
コイツでは帰れない、敵は味方にやられてるから奪われることもない、なら…
俺は何を考えていたんだろうな。お前を置いて帰っちまうなんて
結果、五発殴られて営巣にぶち込まれて降格処分、戦争には勝ったんだ、大目に見てくれてもいいようなものを
そんな馬鹿な話も五年前になるのか、まぁお前の姿が変わるのも納得だな
久しぶり、と言っても何も聞こえないよな
俺を恨んでないか、と聞いても何も言えないよな
だってお前はただの兵器、ただの機械なんだから
だけどな、俺はお前をただの兵器だなんて思ったことは一度もない
だから置いていったし
だから帰ってきたんだ
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