【SD春秋戦国伝】田単ヘルムヴィーゲ

「‪滅亡寸前に追い込まれた斉国、その命運を双肩に担う新鋭の名将。‬

‪頭部の牛角に刀剣を括り付け、尾に火を燃やして敵陣に暴突する"火牛の計"を得意とする。
一方で守戦退却戦にも優れ、長距離行軍に耐えるよう腕部の車輪はナノラミネート装甲で補強を施している‬。

‪元は斉の首都、臨淄(りんし)モンターク商会に所属し不世出の軍才を伏していた。‬
‪しかし戦国期最大規模の五ヶ国合従軍侵攻という母国存亡の危難に際して覚醒！その正体は斉王室に連なる救国の英雄・ヴァルキュリアフレームの一柱であり、傑出した叡智と武略で再建した斉軍を統率し、反攻の狼煙を上げる‬。

【‪ヴァルキュリア破砕大剣】
‪三百年前の大戦で太公望の末裔・姜斉国が開発した対戦艦級敵戦用の超重量武装。‬
‪古い謂れを持つが歳月を経て、機動戦の時代には無用の長物と忘れ去られ、臨淄モンターク商会が骨董品としてパーツを所蔵していた。‬

‪圧倒的威容を誇る五ヶ国合従軍の大将、[楽毅ゼネラル・レビル](https://gumpla.jp/sd/342693)に対抗する秘蔵の切り札として、田単ヘルムヴィーゲが独自の改修を加え当時以上の性能を引き出して決戦に臨む。」

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SDガンダム三国伝リスペクトのオリジナル設定『春秋戦国伝』の九体目です。
戦国時代の斉の名将・田単をモチーフに製作しました。

演者は『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』よりヘルムヴィーゲ・リンカー。
田単が用いた奇策の代名詞、"火牛の計"に因んで牛角を持つ外見の特徴を関連付けて設定しています。

牛といえば『機動武闘伝Gガンダム』のマタドールガンダムがまず最初に思い浮かびましたが、その場合牛という一点が強調され過ぎて結構な出オチ感に終始してしまうと思い、また普通に武将としてカッコ良く製作したい思いもあったので同じ牛型モチーフでありながらスタイリッシュでかつSD化および武将化アレンジという挑戦がより楽しめそうなヘルムヴィーゲを選択した経緯があります。

HG1/144ヘルムヴィーゲ・リンカーのパーツをSD体型に合うよう加工して縮め、これを基盤に三国伝各武将のパーツを組み合わせて独自の解釈で造型しました。
HGのSD化は初めての試みでしたが、純粋なSD頭身化でなく三国伝風という事でアレンジを効かせられたのが、ある程度製作工数を軽減してくれた部分もあってちょうどいい作業量で楽しかったです。

カラーリングは元々の青よりも燃え盛る闘牛イメージという事で赤を基調に変更しています。

モチーフを田単とするにあたって、以下の2点は外せないポイントと思いデザインに反映しました。

①火牛の計
大量の牛の尻尾に松明の火を燃やして、角に刀剣を括り付け敵陣に暴突させた計略。後ろに精兵が続き、事前の調略も全てが功を奏して慢心していた燕軍を徹底的に潰走せしめた。この戦勝を契機に斉軍の反撃が始まり、奪われていた七十余の城を僅か数ヶ月で全て取り戻した（司馬遷『史記』）。
本邦でも源平合戦時、倶利伽羅峠の戦いで木曾冠者源義仲が用いたという逸話が有名です。

②車輪の補強
合従軍襲来の折、事前に情報を察知して緊急時に長距離移動の必要があると予見した田単は、馬車が荒野を高速で走れるよう車輪の軸を堅固に補強していた。
果たして予見通り敵襲を受け、緊急脱出した人々には途上馬車の軸が折れて逃げ遅れ捕虜となる者が多くあったが、田単の一門だけは無事に撤退する事が出来た。
この先見の明が評価され、田単は市場の下級役人から一軍の将へと抜擢される（司馬遷『史記』）。




牛角は鬼牙装関羽ガンダムの兜から拝借しました。
頭部はHGヘルムヴィーゲの頭部パーツでは小さくて使用出来る部分が無かったため、三国伝の呂蒙ディジェ、甘寧ケンプファー、呂布トールギスや黄蓋グフから組み合わせてそれっぽく造型しています。

腕部の車輪はビルドファイターズトライのSD紅武者アメイジングから流用しました。
手甲に向けて伸びる輪っかの部分も、牛の鼻輪っぽい形状でイメージに合いちょうど良かったです。

ヴァルキュリアバスターソードはHGサイズのままではあまりに巨大だったので、刃を大幅にカットした上で接合し短くしました（それでもかなり大きいです）。
田単にとって最大最強の宿敵は楽毅であり、この二者をオリジナル武将化するにあたって演者をライバル関係にしたいという思いも若干ありましたが、一方で楽毅は燕国の内政事情から既に失脚・亡命しており、直接的には田単と干戈を交えたわけでない、という点から関係性よりも各々のキャラ設定に合う演者を優先しました。
対戦艦級用のヴァルキュリア破砕大剣はそんな楽毅ゼネラル・レビルへの対策として導入しつつも、実際に使われる事は無かったという設定です。

尻尾の炎は、妖怪ウォッチ・しゅらコマのプラモデルの炎エフェクトパーツを使用しました。
同シリーズの妖怪三国志というゲームにおいてレジェンド武将妖怪・しゅらコマ田単が登場している関連があります。

以上、閲覧頂きありがとうございました。