ザフト軍がユニウス条約締結後に開発した、「セカンドステージシリーズ」に属する試作型モビルスーツ。同時に5機が設計されたこのシリーズは多分に実験機的要素を含んだ機体であり、カオスもモビルアーマー形態への変形機構や、ドラグーンシステムを改良した機動兵装ポッド等が採用されている。型式番号のX24Sの「X」は実験機体である事を、「2」は航空機系、「4」は開発ナンバー、「S」は「Second Stage」をそれぞれ示している。
カオスは来たるべきコーディネイターとナチュラルとの最終戦争において「混沌」とする戦局を駆け抜け、ザフトを勝利へ導く機体となる筈であったが、コズミック・イラ73年10月2日、制式配備の直前にアーモリーワンで地球連合軍特殊部隊ファントムペインの奇襲に遭い、ガイア、アビスと共に強奪された。以降は型式番号をRGX-01と改めた上でスティング・オークレーの搭乗機として、再三再四に渡りザフトを窮地に陥れ、宇宙・地上とその決戦の舞台を変えながらミネルバ隊と交戦した。
カオスのMA形態は高機動戦闘に特化したものであり、無重力・有重力を問わず運用出来る。この状態での主力兵装はバックパックに搭載された「EQFU-5X 機動兵装ポッド」であり、これはプロヴィデンスに搭載されていたドラグーンシステムを発展させたものである。この特殊な装備を強奪直後のスティングが操作出来たのは、システム自体が改良によりある程度普遍化していた事と、事前に強奪目標の1機にこの兵装が搭載されている情報を手に入れたファントムペインが有資格者を送り込んだ為だと思われる。
特殊機能
ヴァリアブルフェイズシフト装甲
フェイズシフト装甲の改良型。装甲に掛ける電圧を調整できるようになっており、エネルギー消費の効率化を図っている。装甲の色は電圧に応じて変化するようになった。
デュートリオンビーム送電システム
母艦からMSにデュートリオンビームを照射してワイヤレスでエネルギーを供給するシステム。これにより(母艦が存在する限り)、帰艦する事なく戦い続ける事が可能となった。
変形
高速起動戦闘に特化したモビルアーマー形態に変形可能。その活動の場は無重力、有重力下を問わない。
MMI-GAU1717 12.5mmCIWS
頭部に4門内蔵された近接防御火器。多数の砲口を備え、ミサイル等への迎撃性能が向上した。
MMI-GAU25A 20mmCIWS
胸部に2門内蔵された近接防御火器。全てのセカンドステージシリーズに同型の物が装備されている。
MA-BAR721 高エネルギービームライフル
インパルスの装備するMA-BAR72をMA形態での高速戦闘にも耐え得るよう改良したマティウスアーセナリー製のビームライフル。高出力と取り回しの良さから、カオスの主力兵装となっている。
MA-M941 ヴァジュラ ビームサーベル
腰部スカートアーマーに2本マウントされたビームサーベル。アビス以外のセカンドステージシリーズに共通で配備された物で、従来のミラージュコロイド技術の応用である磁場固定法から、ユニウス条約を巡るトラブルの際に開発された新技術の一部を導入し、出力強化を実現している。
MA-XM434 ビームクロウ
両膝、両爪先に装備された、バインド式の大型クロー兵装。主にMA形態で使用され、高速運動から目標を捕獲し、先端からのビームクロウで引き裂く。
MGX-2235B カリドゥス改 複相ビーム砲
MA形態におけるメイン武装。大出力のビーム兵器であり、アビスに採用されているカリドゥスを、MA時における高速戦闘用に仕様変更したものである。なお、カリドゥスとは「猛火」を意味する。
EQFU-5X 機動兵装ポッド
第1次連合・プラント大戦末期に実用化した無線式全方位攻撃兵装「ドラグーン」を改良し、パイロットをある程度普遍化(そうは言ってもそれ相応の技量を必要とするが)した武装。量子通信はエネルギーの消耗が激しいため、デュートリオン送電が使用できない状態での長時間の使用は機体の稼働時間にも影響を及ぼす。
MA-81R ビーム突撃砲
ポッドに内蔵されたビーム砲。普段は砲身は内部に格納されている。
AGM141 ファイヤーフライ 誘導ミサイル
機動兵装ポッドに内蔵された誘導ミサイル。ブラストインパルスの物と同型。
MMI-RG330 巡航機動防盾
左腕にバインドされた対ビームコーティング仕様の盾。MS・MA双方の形態で使用されるが、MAでの高速戦闘を鑑みて設計されている為、巡航機動防盾とされている。
MMI-GAU2 ピクウス 76mm近接防御機関砲
巡航機動防盾に内蔵されている機関砲。フリーダムやゲイツなどに装備された物と同型で、牽制や迎撃に使用される。
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