国連軍技術研究開発本部、通称”技本”の誕生は国連軍が実質的な地球軍となったUC.0002まで遡る。当時の地球の軍事は常設国連軍の編成が始まったとはいえ東西冷戦下の名残から兵器規格から編成、運用までバラバラであり、これを早急に統一化する事が課題とされていた。そこで国連軍事参謀委員会は新設された国連軍統合参謀本部指揮下に新技術およびその運用の研究開発部門を組織。世界各国から各分野のエキスパートを集めて組織されたこの部門は”技術研究開発本部(技本)”として産声を上げた。技本は新設直後から国連軍内の兵器規格の統一化や各国軍需企業との合同による新兵器開発と運用方法の確立など技術面で国連軍にとって無くてはならない存在となった。また、各軍の技術部門とも連携した事によりUC.0079時点で装備に技本の息がかかっていない物は無いと言われるほど影響力は絶大だった。そんな技本の技術体制を一気に変えたのがジオンとの一年戦争だった。
一年戦争にてジオンが投入した新兵器"モビルスーツ(MS)"の活躍は技本にとっても衝撃であった。開戦前からモビルワーカーから発展したモビルスーツの存在を掴んではいたものの技本内部でも戦術思考の硬直化があり、アナハイム社に出向していたテム・レイ技術大尉のようにMSが戦場のゲームチェンジャーとなると考えていた者は少数だった。テム・レイ技術大尉は出向先のアナハイム社にて繰り返し既存の兵器体制の見直しを訴えていたが、技本上層部がテム・レイの進言を受け入れてMSの本格研究に乗り出したのは宇宙軍のルウム戦役大敗北の直後だった。この時ジオンが投入したMSのザクは既存のあらゆる兵器を凌駕する性能を見せ、地球降下後は国連地上軍を始めとした各軍が壊滅寸前になるほど猛威を振るった。
この状況に対してジオンから奇跡の生還を果たした国連軍総司令官レビル大将よりMS開発運用計画"V作戦"が統合参謀本部へ提出され承認。V作戦に先立ってアナハイムにて行われていた"RX計画"および宇宙軍と技本による宇宙軍戦力再建計画"ビンソン計画"はV作戦に統合され、V作戦の総指揮は技本の開発運用部長であるクリス・ブリュースター准将が務めることになった。ジオンの地球侵攻作戦は現場の兵士たちの奮戦と鹵獲ザクを研究した技本からの弱点情報で戦線の硬直化に成功。その間にV作戦は南米ジャブロー、アメリカ ロッキー山脈北部要塞群内およびルナツー基地を拠点に試験機を経て初のガンダムタイプであるRX-78-01が完成。その他RXシリーズも試験機が完成しサイド7にてシャアの襲撃によるアクシデントがあったものの宇宙軍や地上軍、更には計画支援を行なっていた米国のJSOC(統合特殊作戦コマンド)に供与された局地型ガンダムや陸戦型ガンダム、初期型ジム、陸戦型ジムなどの運用試験機は各地でザクを凌駕する性能を見せ、そのデータはジャブローおよびルナツーにて量産体制に入っていた本命のRGM-79A/Bジムへと反映されていった。更に既存の兵器も技本で開発された対MS用戦車砲弾などの新兵器でザクに対抗可能となりジオンの優位性は確実に削がれ、最終的に大量生産されたジムおよび宇宙艦隊によってジオン軍は敗北。一年戦争は地球側勝利で終わり、戦後はジオニック社などジオン系企業を吸収したアナハイムが幅を利かせるようになったが軍へのアナハイム製品導入は最終審査を行う技本の協力無しには行えないため以前として技本は国連軍内部に存続し続けた。
一年戦争終結後も続いたジオン残党勢力や国連軍内での派閥争いにより戦乱は続いていた。その影にはMS開発により巨大軍産複合体となったアナハイム社が存在し、敵味方問わずにMS開発を行う企業姿勢はアナハイムに頼る必要があるとはいえ国連軍にとって座視できるものではなかった。第二次ネオ・ジオン抗争勃発直前に国連軍はアナハイムに頼らないMS開発を開始。技本およびジオニック系元アナハイム研究者や海軍戦略研究所"サナリィ"による合同開発の結果完成したのがgMS-Ωガンダムクアックスだった。このガンダムクアックスは当時のアナハイム製最新鋭機ジェガンを上回る圧倒的な性能を持ち、更にアナハイムの専売特許だったサイコミュ兵装も実装するなど革新的な機体だったがΩサイコミュの不安定さから"ジークアクス計画"と名付けられたこの開発計画は頓挫し、ガンダムクアックスが再び日の目を見るのはUC.0095のイズマ事件とそれに続くG計画事件を待たなければならなかった。一方でジークアクス計画の際に技本のオークリー試験場にてジムに酷似した未確認MSが目撃されているが詳細は不明。
UC.0095.12月時点で技本は軍縮の煽りを受けながらもアナハイム、サナリィとの合同サイコミュ兵装研究や試験機を用いた新戦術および新兵器の運用試験を行なっている。また、ロンド・ベル隊からの要請により試験機としてグラナダ工廠に保管されていたHi-νガンダムの最戦力化および作戦行動中の強襲揚陸艦ペガサスへの配備のためオーストラリア トリントン統合基地に機体と共にグラナダ工廠の技術士官およびテストパイロットが派遣されている。




コメント
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こう言う裏設定があると、話の厚みが出ていて、大百科を観ているようで凄く楽しいですね🩵🤩👍✨良く分かっていらっしゃる🥰😆
ありがとうございます😊劇中ではアナハイムの存在がクローズアップされる事が多いですが、軍内部の技術部門はどうだったのか?という部分で度々ストーリーに用語として登場する国連軍技術研究開発本部にスポットを当てました。また、この世界線で独特な姿のジークアクスが技術的に誕生できた理由もほんの少し匂わせ程度に触れてます。
ナカムラ工廠です。なかなかキットが手に入りづらいので部分塗装でやってます。あと、ミリプラと合わせたデジラマで独自世界の一年戦争モノやオリジナルストーリー版GQをやってますのでよろしくお願いします🙇
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