【試し読み】陰キャアイドルはGBN〈惑星〉を救いたい。第二巻《ユメノトビラ》第四章 -【悪夢再臨】-【期間限定公開】

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お久しぶりです神宮寺Re⑦です。

とにもかくにも変わることなくビルドダイバーズ二次小説を投げているアカウントです。

というわけであれからのつづきです

***

陰キャアイドルはGBN〈惑星〉を救いたい。

第二巻《ユメノトビラ》

生まれた意味はいったいなんなんだろう──。

あらすじ

義姉であるアカネが生徒会長になり、エリカは一度彼女との距離が縮まったものの束の間、より一層の寂しさが募るばかりだった。そんな中で模型部の活動に顧問の先生となるミノウ・セナが現れる。セナは模型部部員となったカグヤと対戦することに。ハルナとの交際が進むも上手くいかないカグヤ。そんな中GBNではAIダイバーによる脅威がじわじわと蝕みはじめていた。

これは星を追うものと星に打ちひしがれた者を紡ぐ物語──。

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第二巻《ユメノトビラ》第四章 -【悪夢再臨】-

***

模型&ホビーショップ〈AXIZ〉でのバイトのシフト前にわたしたち三人はGBNへとログインしていた。

「ところでまたフォースバトルやんの?」

開口一番にアカネがそんな愚痴をこぼしはじめる。

「……なんか知らないけど突然フォースバトルの招待が増えまくってるんだよ?なにがどうなってんのコレ」

そう、ついこの前の出来事であるわたしが発端で起きたフリーバトルの騒動があって以降、だれかの目に留まったのかわたしたちのフォース〈ASTERLISK〉が注目されはじめていた。

……わたしにもなにがなんだかわからないんだけどね?

(てかバイト前にこんなことしてていいのわたし?)

(おなかすいた〜)

(ところで帰りになんかアイスでも買っていかない?)

(超ねむいんですけど〜勘弁してほしいんですけど〜)

(……エリカおうちに帰りたい)

(お給料!お給料はまだなんですか!)

エリちゃんのことはこの際だからほっとこう、うん。

「……んで今日の対戦相手のフォースはなんなの?」

ハルナがわたしに対戦相手の情報を聞き出してくる。

「えぇーと……フォース〈JUPYPER CRISIS〉っていう人たちで、なんか女ひとりに男二人囲んでるやつ……らしい」

なんだろうこの既視感……どっかみたことあるな?こういうスタイルの構成してるやつら……

「細かいことはいいから!やるよ!」

「はぁーい」

気怠そうなハルナを押してわたしとアカネは二回目のフォースバトルを行うこととなった。

(ごめんやっぱり帰っていい?)

(バイトがあるんだからダメに決まってんでしょ!)

(……から揚げたべたいよぉ〜)

◇◇◇

「ガンダムシュヴァルゼッテ・ハンティア!アカネ!でるよっ!」

「ガンダムポータント!ハルナ!いきまぁ〜す」

「ザク・ブロッサム!エリカ!……やります」

***

ラグランジュ5。

機動戦士ガンダム00 2ndシーズンに登場。

ヴェーダの本拠地の座標地点を王劉美に渡してリボンズに反乱を目論むリジェネとアロウズに所属するミスターブシドーが刹那・F・セイエイの「ダブルオーライザー」と自身の「スサノオ」との一対一の勝負を挑んだ場所である。

その戦いの中で刹那は「生きる為に戦え」と自決しそうになっていた彼に言い渡して去っていった。

広大な宇宙空間にいるエリカたち三人。

「……敵のガンプラが見えないよ?」

ハルナが偵察のためにコロニーの影に潜みつつ、エリカとアカネにたいしてそう伝える。

「そんなわけないでしょ、ね?エリカ」

「う、うん……」

(……あんまり乗り気がしないんだけど、バイト前だからかなぁ?)

すると、遠方の彼方から桃色に輝く〈GNビームライフル〉による射撃がエリカの横をすり抜ける。

「……ちょっとぉ!?どこから撃ってきたの!?」

「きたよ!エリカ!」

「まずいよ!もう至近距離まできてるって!」

対するフォースのダイバーたちはガンプラにつけていた透明にカモフラージュするマントを脱ぎ捨てて、三人を奇襲してきていた。

「フォース〈JUPYPER CRISIS〉!ボリノーク・サマーン!マイラ!勝たせてもらうよ!あんたたち!」

「「イエス!マム!」」

ボリノーク・サマーンを操るAランクダイバーのマイラ。

ガンダムアメイジングエクシアのCランクダイバーのミリタ。

ビギナ・ギナのDランクダイバーのカルマ。

エリカたちに現れた彼女らは全て機体色が白で彩られたガンプラで構成されているフォースだった。

PMX-003 ボリノーク・サマーン。

機動戦士Zガンダム中盤から登場。

パプテマス・シロッコがジュピトリスで建造した偵察機。

同系列のPMXシリーズのジ・Oとパラスアテネとの連携を目的に開発され、サラ・ザビアロフによって操縦される。

終盤サラは敵討ちとなるシロッコを撃つカツにたいして身を挺し彼のことを想って庇うその行動をとった。

「偵察機がいち、近接機がいち、汎用機がひとつね!これで戦いやすくなった!」

敵の位置とガンプラの情報がわかったことでアカネは臨戦態勢となっていた。

「相手はあとアメイジングエクシアとビギナ・ギナ……だね」

エリカは確認するように通信を繋ぐ。

「エクシアは厄介だからあまりハルナは近づかないでね?」

「なんで……?」

「なんでって言われても……」

(対ガンダム用の機体だから下手に近づくのはよくないよ?ってことなんだけど……)

「GNフィールド最大展開──!」

エリカによる助言を無視してハルナは防御態勢をとりつつ敵ガンプラに近づいていく。

(……あぁこれ、まったく聞く耳もたないやつだ)

「このボクに勝負を挑もうとは!片腹痛いなぁ!ガンダム !」

ガンダムアメイジングエクシアを操るミリタは〈GNソード〉を展開させ、対するハルナのGNフィールドを軽々と突破する。

「……ちょっと!これ!どういうことなの!」

(GNフィールドは完璧に防御できるわけじゃないんだってハルナ……膜張ってるだけなんだって……それ)

呆れながらもエリカは開始直後から危機に陥っているハルナを助けるために〈ビームサーベル〉を左手に、ミリタに近接戦を仕掛ける。

その攻撃にミリタは背中から分離させた〈トランザムブースター〉でエリカのガンプラに体当たりさせた。

「反応がはやすぎるって!」

咄嗟にエリカは〈ビームサーベル〉でそれを迎え撃つ。

「ボクのことを舐めてもらっちゃあ!困るのよ!」

ミリタがエリカに視線を送る。

PPSE-001 ガンダムアメイジングエクシア。

ガンダムビルドファイターズに登場。

プラフスキー粒子を開発したPPSE社のアラン・アダムスが三代目メイジンカワグチのために新たに製作されたガンプラ。

準決勝戦でユウキ・タツヤの旧友であったジュリアンとのバトルにおいて使用され、二代目とのガンプラに対する理念の違いをタツヤは見せつけた。

そのあと、支援ユニットとして〈トランザムブースター〉が追加されたがマシタ会長の指示によって洗脳され色を赤と黒に塗り変わりガンダムエクシアダークマターとしてセイとレイジに決勝戦で戦うこととなる。

対応速度のはやいミリタに対し、アカネは構わず〈ビームスナイパーライフル〉で狙撃を行った。

「……そんなに上手くはいかないかっ!」

砲撃と見間違えるほどの狙撃を容易く退けるミリタ。

だが、その狙撃はエリカに向かって分離した支援機を撃ち抜いていく。

その攻撃にたいして即座に回避行動をとり、距離を置いた。

「なかなかやるなっ!」

「大丈夫ハルナ?」

「フィールドを突破してくるなんて聞いてないよ!?」

「あぁ……うん、それはそうだよね……」

(そこは説明してあげようよアカネ!?)

(……眠くなってきたからマジで帰っていいですか?)

(バトルに集中しないとだよ!)

(ハンバーグたべたいよ〜)

「くるよ!」

アカネがそう発した瞬間──。

右手の〈シールドクロー〉を展開したマイラがエリカのザクに襲いかかる。

「あたくしの彼をよくもやってくれましたわね!」

(……男囲ってるようなやつがなに調子のってんだよくたばれよゲス野郎が!)

「絡み方がうざいよあんた!」

「それはそちらも同じでしょう!?」

(なんなんだこいつら……気持ち悪いったらありゃしない)

首元を狙い組み合うエリカとマイラ。

そんな中──。

◇◇◇

GBN運営管理室。

そこでデュランダルの補佐のメイリンが彼女に至急連絡を伝えるために走ってきていた。

「なんだメイリン?そんなに急がなくてもいいだろう?」

「これを……!これを見てください!いますぐに!」

「なんだ……?」

メイリンが持ってきたタブレットに映し出される映像にデュランダルは……

「なぜ……なぜバックアップ復元作業が完了したばかりのIRIS-0000とIRIS-0001がサーバー内にいる?まだ稼働承認の許可は下ろしてないが?」

デュランダルが計画し実行していた〈プロジェクトIRIS〉内で開発されていた同コードネームたちは以前のゲリラレイドボスミッションで彼女の管理下の一つであるGBN大型基幹サーバーユニット〈メサイア〉によるバックアップデータ全カットによる機能低下によってフォース〈REVIVAL〉によって撃破され、そのあと復元措置が行われていた。

「こちらも全力で対応していますが、勝手に動き出したとの連絡が他の作業員から知らされて急いでここにきたんです!あなたが指示したのではないのですね?」

「……勝手にAIダイバーが動いただと?そんなことがあり得るのか?さっきもいったがなにもしていないぞ」

「ではどうして──」

(これもまた正体不明の侵略者がやったって言うのか……?なにがしたいんだ彼らは?なにが目的だ?)

◇◇◇

「……せめて一機くらいは倒しておきたいよね!」

アカネが狙撃態勢から近接戦モードである〈ツインビームサイズ〉へとライフルを持ち替えてエリカとマイラが取っ組み合っている最中に割って入る。

「あたしのことを忘れてもらっちゃあねぇ!」

「……このときを待ってた!」

ビギナ・ギナを操縦するカルマがエリカたちに近づこうとしたそのときを狙って〈ビームライフル〉でアカネに対抗してきたのだ。

「だからなんだってんだよ!」

アカネはガンプラを捻られせてカルマに攻撃を移す。

その間にミリタが〈GNソード〉による近接戦で受け止めた。

「邪魔すんなよ!そこをどけよっ!」

「これはフォースバトルだ!連携しようとしない君らが悪い!」

「……そう──ならさぁ」

アカネがスロットを動かし、SPスキルを発動させる。

「おい!?まさかこの距離でSPやるつもりかよ!?目前に味方がいるんだぞ!?わかってんのか!?」

アカネの意思に呼応するように並行するビームサイズの威力が全身を超える長さに増幅し、カルマを見下すように出現する。

それを見て怯えた表情をするカルマ。

「あんたの話はどうでもいい……んだよ!切り裂け!〈魔導死相剣〉!」

二対に並行して形づくられた緑色の粒子の鎌がカルマのガンプラを正面から真っ二つに切断された。

「なんなんだよ!この死神……!」

マイラがいる前で消失するカルマ。

「カルマぁぁぁぁぁぁ!よくもやってくれたわね!あたくしの彼を!」

「なにあんた二股してんの!?……理解できないんだけど」

「あなたの話なんて聞いてません!」

(……あの、わたしのこと忘れてませんか?)

「おまえの相手はいま!わたしだろうよ!」

「いたんですの」

「……は?」

(舐めやがってこの男囲みクソ女がよ!)

「いま助けますマイラ!」

頭上から〈ビームライフル〉による牽制射撃がエリカを襲った。

XM-07 ビギナ・ギナ。

劇場作品機動戦士ガンダムF91に登場。

ベラ・ロナことセシリーフェアチャイルドが中盤以降に搭乗するクロスボーンバンガードの高級士官用の機体である。

ベラ・ロナはカロッゾとナディアによって生まれた子供であり、そののちにシオと駆け落ちしたナディアがセシリーとして育てられていた。

終盤にラフレシアを操る鉄仮面との決戦においてシーブックのF91と共闘、血縁であるカロッゾを断ち切るため彼と一緒に戦った。

「……わたしのザクを無礼るなよ!」

エリカは背中のブースターの接続を解除させ、ミリタのガンプラへと直撃させようとしたそのとき──だった。

「おねえちゃんたち楽しそうだねェ!?ワタシたちと一緒にアソボウヨ」

「オレもいるってことワスレナイデくれよ」

フォース〈ASTERLISK〉と〈JUPYPER CRISIS〉のバトルの最中に乱入してきたのは「レイ」と「キラ」と名付けられているAIダイバーの二人。

「こんなときに誰なんだよおまえら!?」

エリカの一言に一切反応しないAIダイバーの二人。

「えぇ〜!?やだコワイヨ〜キラおにいちゃん〜たすケて〜」

「……レイにその口答えするとハ、なってないなぁお嬢ちゃん!?」

そうして本当のフォースバトルが幕を開けた──。

***
 

pixiv先行にて第二巻第十五章まで更新中です〜はやめに続きを読みたい方はそちらのほうまで〜

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