ホビージャパンのオラザクと3Dプリントについて
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月刊ホビージャパンで毎年恒例のオラザク号が発売になりましたね。パラパラと見た中では、ドラゴンボールのキットと組み合わせてムキムキマッチョになったジオングが「ララァのことか!」と言っている作品と、ハイゴッグ飛行空母が素敵だと思いました。ハイゴッグ飛行空母はGUNSTAさんにも投稿されてて、以前いいねした記憶があります。シャープに笑いを取りに行っている作品が私のツボらしい。あとは、ガンプラでオリロボを作っていた方が、そのオリロボセンスでガンダムを作って投稿していて、コンテスト側への大人の配慮を感じたりとか。
私自身は全然プラモ製作が進まないので、まず投稿しているだけで皆さんスゲーなという感じなんですけど。
さて、オラザク号発売に合わせてか、ホビージャパンのYouTubeチャンネルにて編集長やMAX渡辺氏などが語る動画が投稿されていて、その中で3Dモデリング・3Dプリントを今後どう評価していくのか、という話をしていました。私が変に話を切り取っても何なので詳しくはYouTubeをチェック!
(以下、無駄に長いだけで中身の無い文章が続きます)
個人的にはパソコン上でのモデリングは全然ありで、むしろプラモデルよりも本質的にはずっとモノ作りしているとさえ言えると思います。というかプラモデルというものが実はとても特殊なものだったりする。
というのも、例えば木を削るにせよ粘土をこねるにせよ紙を切るにせよ布を縫うにせよ、どんな工作も素材の段階では何にでも成れるものであって完成させるものが決まっているわけではない。素材の意味を自分が書き換えて何かしらの形に変換する、それがモノ作り趣味の一番の本質的楽しみなのではないかと思う。「クリエイター」という言葉が神様を指すことがあるように、自分の支配するテーブルの上に何かを生み出すという全能感。なんでもなかったものをなにかにする。
でもプラモデルは、初めから完成するものが決まっている。ガンダムのキットはガンダムが完成するし、戦車のキットは戦車が完成する。模型紹介サイトのnippperなんかでは組み立てすらせずランナーの状態で眺めて楽しんでいたりするように、プラモというのは買った状態ですでに鑑賞対象となるような他人の作品であり、自分はその仕上げ部分だけをやって「完成させる」という最後の最後の楽しみだけを体験するという遊びだ。まだ技術の低い子どもであっても完成という達成感を感じられるのはとても素晴らしい体験になるだろうし、大人としても一流のプロの作品と共同作業ができるというのは、なんともリッチな遊びだろうと思います。
でもそれはそれ、絵の具で絵を描くのとジグソーパズルとでは全く別の趣味であるように、プラモデルというのも本来はモノ作り趣味ではなく、他人の用意したものを消費して楽しむタイプの遊びなんだろうなと思います。混ぜて焼くだけのクッキーミックスや、皮や布など材料がカット済みの手芸キット、敵も味方もアイテムも目的もすべてが用意されてあとはプレイを楽しむだけのTVゲームなどなどと同じで、大部分を他人に用意してもらっている。
そういう意味で、パソコンの中とはいえ自分で何かを作り出す3Dモデリングは、プラモデルよりもずっとモノ作りしていると言えるんじゃないかと思います。
プラモデルが特殊なのはここでさらに先に行ったこと。ジグソーパズルを完成させた後に加筆する人は少ないと思うけど、プラモデルでは本来だったらゴールとされていた「ひとまず形になる」という完成のラインから先に進み、超絶技巧の塗装技法が発展したり、ジオラマなどの一要素となったり、ミキシングやオリジナル改造を楽しむようになった。完成するものが決まっているキットが、自由に作品を生み出すための素材としても扱われ、その中間を楽しむような感じになった。プラモデルというキットによってクオリティを確保しながら、自分で何かを作品を生み出すということを楽しむ。
そうした特殊な存在であるプラモデルという遊びが、自分の生まれる前から存在し、当たり前のものとしてあって、それが普通だという判断基準で物を見てしまうと、フルスクラッチをすることのほうが特殊に見えたり、3Dモデリングがズルく見えたりしてしまうのではないだろうか。あくまでもプラモデルのほうが特殊という目で見ると、世界は全く違って見えると思う。
ホビージャパンというのは趣味の雑誌だ。プラモデルという趣味の楽しさを紹介するのが目的の雑誌であって、奇麗な完成作品が出来上がりさえすればそれでいいというものではない。プラモデルという非常に特殊な立ち位置の趣味を楽しむための雑誌が今後どういう方向へ進んでいくのか、みたいなことをふと考えたりしたようなしないような。
まぁ、一番の問題は3Dモデリングのほうではなく、AI生成でそもそも作ってすらいない作品画像が作れちゃうことのほうかもしれないけどね。
そして私個人の一番の問題は、プラモを楽しめるように部屋を片付けること。
コメント
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コメント失礼します
youtubeはまだみていませんが、プロモデラーは手作業にこだわるんじゃないでしょうか
そこが売りですからね
タブー視されているので、公言しているプロモデラーも少数です。
コンテストは部門を分け、レギュレーションをしっかり決めることが重要だと思います。
最近のキットはコンピュータ上で設計されていて、私たちは他人が3Dモデリングしたものを組み立てて楽しんでいるわけですから、気分の問題でしかないんですけどね(^^;
個人的に、部門を分けるのであれば、1stガンダムを懐かしいと感じる世代と感じない世代とで分けてほしいですね。技術であれば若くても習得することができるだろうけれど、懐かしさは年を重ねた人しか感じないわけで、古いアニメ設定画を再現とか、昔のフルハッチオープン作例を再現とかのような、「懐かしいあのネタをやっている」というのを評価基準にして加点が入っちゃうと、ガンダムを懐かしいと思わない世代にはどうしようもない。現状だとリアタイ世代にだけボーナスポイントが入るようなもの。
ジュニア部門はジュニア部門であるけれど、20代の人とかすごい不遇な感じ。
動画見てきました。
当方リアタイちょい後世代ですが、思うところはいくつもありますが、
1STガンダム(似てますよ~)が大賞って、技術どうこうより純粋にうれしくないんですよね。
思い出補正がある人には刺さるんでしょうけどw
よかったのはメッサーラぐらいで・・・・
出演のお仲間さんで審査しているうちは、何も変わらないでしょう。
正直古いんですよね、センスが。
正直、プロの作成より、ぶっ飛んだ素人の作例のほうが参考になるんで、まいっちんぐですよ、とほほ。
まずいこと書いたかな。
GUNSTA登録日2019年11月7日。
プラモデルは作ってもアニメは知らない場合多し。主に知っているのはビルドファイターズ以降。
ビルドダイバーズ・リライズはすっごい面白かったです。
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