【試し読み】陰キャアイドルはGBN〈惑星〉を救いたい。第二巻《ユメノトビラ》第二〇章 -【きみが望むことを】-【期間限定公開】

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お久しぶりです神宮寺Re⑦です。

いつも通り気楽にビルドダイバーズ(ReRISE)二次小説を投げているアカウントはこちらですー

本日より【試し読み】投稿の更新を再開します〜ってなわけで

表紙画像は「リボンズ」です。

***

陰キャアイドルはGBN〈惑星〉を救いたい。

第二巻《ユメノトビラ》

『生まれた意味はいったいなんなんだろう──。』

あらすじ

義姉であるアカネが生徒会長になり、エリカは一度彼女との距離が縮まったものの束の間、より一層の寂しさが募るばかりだった。そんな中で模型部の活動に顧問の先生となるミノウ・セナが現れる。セナは模型部部員となったカグヤと対戦することに。ハルナとの交際が進むも上手くいかないカグヤ。そんな中GBNではAIダイバーによる脅威がじわじわと蝕みはじめていた。

これは星を追うものと星に打ちひしがれた者を紡ぐ物語──。

***

前回→

***

──日差しも夏目前と迫った七月初旬。

フィギュア製作の3Dモデリングソフトで「キオ・アスノ」を作り上げていたわたしはようやく原型の作業を終えていた。

とはいうものの、はじめてのこともあって歪なところは多々あるけどなんとか目標となる期日には間に合ったんだけど……

「……もうパソコン使いたくない!むり!もう無理!こんなの人がやる仕事じゃないよ!」

怨嗟の愚痴を吐き出すわたし。

言い出しっぺがやらなきゃいけないことだったけど、正直なにも考えたくない。

「ものづくりは簡単にできるもんじゃないからな、敬意をもって商品がどんな風に作られていくかを想像することも大事だぞエリカくん」

向かいの椅子に座って橘輝夜先輩と話をするわたし。

「でもガンプラだって開発者のやる気が感じられないものもありますよね?」

「いまその話はしてないだろ」

「すみません……カグヤ先輩ところで進路どうするつもりなんですか?ここで油売ってていいんですか?」

「まぁ……ハルナに念を押されてね、父親と話をするつもりだよ」
 

へ、へぇ〜……ってかハルナは今日休みなの?部室に来ないけど?

「ハルナはどうしたんです?」

「……用事があるから先に帰るって言っていたが」

「ハルナが用事?いままでそんなこと一つもなかったのに?」

「人のことあんまり詮索するのはよくないぞ」

「そりゃわかりますけど……」

今日は部活の活動がひと段落していたため、今後のことをアカネとハルナの三人で話し合うつもりだったのに。

「……エリカ先輩、暇なんですか?」

「ホノカさん嫌味かなにか?」

「作業お疲れ様です」

「そりゃどうも」

「で、これからワタクシとGP・デュエルでもしてくださいません?」

「え〜……なんでよ、カグヤ先輩とやればいいじゃん?」

「いまはエリカ先輩に頼んでいるんですよ」

「そんなこと言われてもさぁ……」

「ガンプラありますよね?」

「あるけどさぁ……」

ようやく完成させた新作を一応練習で使うかもしれないと持ってきてはいるけど、いまはそんな気分じゃないんだよね。

「とりあえず見せてくれません?」

「新しいのを作ったのかエリカくん?」

「ここぞとばかりにわたしに注目するのやめてくれません?……出しますけど」

せっせこ小型のポーチから取り出していくわたしの新しいガンプラ。

部室の中央にあるGP・デュエルの筐体にそれを乗せる。

「これがわたしの新しいガンプラの”ガンダムジャスティス・アスティカシア”です」

「イモータルジャスティスがベースなのか」

「でもかなり形状が変わってますよこれ」

「蒼と白の色合い……それに左右に開いた不等号が際立つシルエット……それにGNドライヴも付いている、モチーフとしたのはガンダムAGE-3か?」

「まぁだいたいあってますカグヤ先輩」

「REAL、いい曲ですよね〜一時期ヘビロテしてましたよ」

REAL。

機動戦士ガンダムAGE キオ編からのオープニング曲で機動戦士ガンダムZZの「アニメじゃない」をもじったJ-PoPだ。

「でもこのガンプラ……まだ武装がないですけど?」

「昨日完成したばかりだから間に合ってないんだよ!フィギュア製作なんて言い出さなければもっとはやくできてたのに!」

「それはエリカ先輩が勝手にはじめたことじゃないですか」

「……面目次第もないです」

ガンダムジャスティス・アスティカシア。

わたしが作り上げた新型のガンプラ。

機動戦士ガンダムSEED freedomに登場したイモータルジャスティスガンダムをベースに、ジオン系のザクの腕やドムの腰部、そしてディジェの両脚などを組み合わせ両陣営の双方をリミックスさせ「ガンダムAGE-3」と「ダブルオーガンダム」を組み合わせたもの。

「今度ワタクシと勝負しません?」

「余裕があるときにね〜」

そうしてわたしたちは放課後の部活動を終えて互いに帰路についた。

***

はやめにエリカたちと帰りが一緒になる前に私は学校を後にしていた。

私は隠していた巨人をもう一度確認しにいくために山へと登っていた。

「GNシステムrepose解除──プライオリティを〈ハルナ・ゼナム・ローレライ〉に」

森林にカモフラージュしていたその兵器が姿を現す。

飛び乗ったわたしはコックピットで通達がきていないかチェックしていた。

「ただいまサキブレ」

私がここにやってくることができたのはこの機動兵器のおかげだったけど、よかった誰にも見つかっていなくて。

全高18mにもおよぶ巨体は他人に見つかってしまえばこの世界では異物として捉えられても仕方がない。

ましてわたしの生体情報が登録してある以上、問題を起こすわけにもいかない。

GNW-100 サキブレ。

劇場版機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-のエピローグに登場。

主人公である「刹那・F・セイエイ」が地球外変異性金属生命体、通称「ELS」と和解しその後人類とともに外宇宙へと旅立つために開発されたワークローダーのひとつ。

頭部にはELSが搭乗可能になっているほか、新規に製造された純正太陽炉または擬似太陽炉を主な動力とする。

『……我々〈ローレル〉はGBNへと侵攻作戦を大々的に執り行うものとします。これに際し、先見部隊であった者たちには苦労があったことでしょう──だが戦いは終わってはいません!立ち上がれ民衆たちよ!故郷が焼かれたことを忘れてはなりません!これは戦争なのです!人が人で生きていく為の!』

映っていた映像は私の母親である〈シーア・ゼナム・ローレライ〉その人だ。

……勝手にはじめておいて子供に役目を投げさせるとか、ふざけるのも大概にしてほしいんだけど。

「なんでこんなことを私がやらなくちゃいけないのよ……」

逃げることのできない血筋から私は嘆くことも許されずにその現実をただ受け入れるしかなかった。

*** 

──およそ一ヶ月前。

生徒会の仕事も迫る体育祭に向けての準備で忙しい中であたしはGBNでとある人物を探していた。

〈ゲリラレイドボスミッション〉でエリカはあたしが巻き込まれたことを境に復讐することになった。

そしてその元凶はいまだにわからないまま。

そのときのプレイヤーログを確認してみると……

◇◇◇

『無理に近づくのは危険だからやめろ……!彼女はレイドボスなんかじゃない!離れるんだ!そこのダイバー!』

◇◇◇ 

……この男性ダイバーの言葉をいま冷静に聞くとあたしは対峙していたガンダムスローネドライの一般プレイヤーが誰かに操作されていた、という可能性が浮かび上がることになる。

じゃあそいつは誰なの……?なんでそんなことをしたの?

沸々と湧き出す怒りの感情があたしの魂を黒く侵食する。

そこに一人のダイバーがやってくる。

同い年くらいの桃色の髪をした女の子が。

「あなたがアカネさん?」

「なんです?あたしになんか用でも?」

「あなたの友達を巻き込んでしまったことを謝ろうと思ってきたの」

ダイバーネームは「アイリ」と表示され、ランクはBランクとなっていた。

登録されているガンプラには「ガンダムスローネドライ」……この人はあのときの?

「なんできたの?」

「あのとき操られていたことを知らなくて後悔した、そして彼のことも裏切ってしまったからこんなこともうしたくないの」

「……だから?」

「ミミズク・リリナ、この名前を覚えておいてほしいそれだけ」

「あたしが代わりにやっつけろとでも言いたいの?」

「それはあなたが決めることでしょ、また会えたらいいね」

「ちょっと!話はまだ終わってないんだけど!ねぇってば!」

それからなにも言わずに立ち去っていったアイリ。

「ミミズク・リリナ……こいつがあたしのエリカをおかしくさせたやつだっていうのか!こんな奴なんてこの世界からいなくなっちゃえばいいんだよ!」

あたしはこの日から黒き煙が包み込むようにそのダイバーの行方を探して躍起になっていた。

***

GBN運営管理者専用フロア。

ここでは日々サーバー内のメンテナンスを行なっている管理者およびその従業員が休息するために備えられた部屋。

そこでデュランダルは一杯のブラックコーヒーを飲んで席に座っていた。

「一段と今日も調子が悪そうじゃないかデュランダル?」

「リボンズ、きみはちょっかいを出すためにわざわざ会いに来るのか?」

「それは心外だな、これからの対策についての話をしにきたと言うのに」

「決まったのか?カツラギさんからの了承も得たという訳だな?」

「イゼルカントが手伝ってくれてね、最初からこうするべきだったのだよ」
 

手渡しされた数十枚の資料を読んだデュランダル。

「……本当にこれをやるつもりなのか?AIダイバーNEMESISによる脅威に対する殲滅作戦というのは?」

「いまにはじまった話じゃない、こちらは脅されている上にまともに話を聞こうとしない者たちなのだから当然だろう?慈悲など必要ないに等しい」

「しかしこれでは……こんなもののために企画したわけではない……このような使い方はあまりにも……」

(デュランダル、きみは人の企画を横取りしておいて似たものを先に成功させておきながらよくそんな綺麗事を喋れるな)

(あげく使用目的まで明かさないでおきながら、仕事をこっちちに投げている)

(きみの企画はそもそもボクが企画したものをそのまま趣旨を変更してカツラギさんに提出したものだったろう?忘れてはいないからな)

(本来のNEMESISシリーズの目的は不義理を働くダイバーをこのGBNから永久追放させるためのものだと知りたまえ) 

「……きみの言いたいことはわかるが決定事項だ、従ってもらう」

「了解した」

◇◇◇

人体を生成する培養ポッドの中に眠る少女の姿に手をかざすワタシ。

あの日から日常はすべて変わり果てた。

消えることのない懺悔の毎日。

あんなことが起きてさえいなければ、家族が居たはずなのに。

いつから判断をワタシは間違えてしまったのだろうか……

「……もうすぐ会いに行けるからなミズキ」

幼き娘の人生を紡ぐことが叶わないまま、なにもさせてあげることができなかった運命に足掻こうとしていた。

***

ビルドダイバーズ(ReRISE)二次小説

陰キャアイドルはGBN〈惑星〉を救いたい。

こちらのつぶやきによる【試し読み】またはpixiv先行にて2026/1/25現在第三巻第三章まで更新中です。

◇◇◇

またハーメルン版

「陰キャだけどアイドルはじめてGBN〈惑星〉を救っちゃってもいいですよね?」

も同様にこちらは2026/1/25現在、第二巻第十五章まで更新中です〜はやめにつづきを読みたい方はpixiv先行版をお読みいただけると嬉しいです〜

お気に入り登録、また星による評価をしてくれますと嬉しいです〜!

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