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人気というものについて

「売れるもの」と「作家が作りたいもの」と「人として作るべきもの」はそれぞれ別だよな、と思ったり。

売れるものはあくまでも消費者が消費したいものであって、作家が作りたいもの・人として正しい物ってわけじゃない。友達と流行りを追いかけるのが楽しいという人もいれば、現状の自分を慰めてくれるような自分にとって都合のいい嘘を求める人もいる。作家が作りたいと思うものも、消費者が求める流行りものを作りたいわけでもなく、他の人とは違う自分の個性を表現したいと思うかもしれないけど、それを消費者は求めていないかもしれないし、ただの自己満足で人として作るべきものでもないかもしれない。例えば差別や環境破壊を助長するような作品は人として作るべきものではないかもしれないけれど、正しい作品が売れるわけでもなく、結局はとんねるずのコントや嫌韓本、女性を劣った存在として描くアニメが売れたりするように、人として間違った物のほうが売れるかもしれない。

…みたいなことをモヤモヤと考えた。普段アニメをあまり見ない兄が珍しくハマったという「ガールズバンドクライ」が年末に一挙無料配信をしていたので見ていたら、「作りたい音楽を作っている私たちは正しいはずなのに売れないのはおかしい」みたいな感じにゴッチャにして語っていて、そこは分けて考えようよ…と思ったので。

分けて考えることができないと、いいねが付かないことを「自分の感性が否定された」という風に受け取ってしまったり、他人の評価を求めて間違ったことでもやる承認欲求モンスターになってしまったりしかねない。ぼっち・ざ・ろっく!も見ました。

それぞれの要素をどういう風に橋渡しし、どういう風にバランスをとるべきなのか。
人として作るべきものを、自分の作りたいように、売れる形で作る…みたいなことをプロならやるんだろうし、昔はそんなことをプロだけが考えていれば良かったのかもしれないけれど、SNSの「いいね!」ボタンは、一般人にまでこの手の話を要求してきて、まったく人と人が関わるというのは面倒くさいものですね。

ここ数年、プラモを完成させることすらなく、絵も描かなければ小説も書かないし音楽もやっていない私にとっては、ひとまずは作りかけで放置しているそのプラモを作れよっていう問題外の話なんですが。

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