散った者達の為に。

ある連邦兵の話さ。
彼は…彼らは亡霊を見たというのだ。
なんの代わり映えもしない夜だ…コロニーの外では星だか閃光だかビームが見える…見慣れたくもなかった光景で光る水面。彼らは新型ガンダムの護衛を目的とし、いつでも出撃出来る体制だったのさ。
こんな所に突っ込んでくる馬鹿は居ない………はずだった…。

「「レーダー反応に異常を確認！」」
とんだ命知らずだ…どうせ現地のでなんとか……
「MS隊！出撃してください!!!」
……は？
咄嗟に出たのはその言葉だけだった。

俺達はMSで順次出撃。
中遠からの攻撃でぶっ潰す。数では勝ってる。性能だってガンダムと同等レベルなんだ。今更貧乏ジオンなんて相手じゃない。
皆そんな気持ちだった、「かてr…
ﾎﾞｶｰﾝ
真っ白に混じって赤と茶色。
何度も見た光景だ、だというのに背筋が寒くなる
「先行隊が殺られた……。」
隊員の言葉によって理解がようやく追いつく。
頭の足は早いはずの俺がようやく理解する。

「あれ……おかしい……何が起きて……る？
言葉で表せない、スコープを覗いても見えない。
動きは見える。残像かもしれない…。
「うわぁああ!!!!!!」ﾎﾞｶｰﾝ
「3番機！」
まただ…はっきり見える距離で味方が死んだ。

「このクソｵｵｵｯ！！！！！！？！！！！」
戦火の炎にマシンガンを放つ2番機…。
「居ない…！？いやｯ居るのに!!!!」
言葉にならない怒りが湧くが、ぶつける事が出来ない。
「こ……このクソｯタレがｯ……ｧ」
2番機が倒れた。相手に向けて放つ怒りの声は……その声が………断末魔になった。
みれば散弾を撃ち込まれたような穴がコックピットにある。そう、ど真ん中に……。

「あ………ｱｱｱｱ!!!!!!」
ﾎﾞｶｰﾝ　

「星が……綺麗だな…、」

っと…まぁこんな話だったのさ。
だが幸い、それは夢だったらしいぜ。
本当に酷い夢だよな。…………本当に…………

そ　れ　が　現　実　に　な　ら　な　け　れ　ば　生　き　て　た　は　ず　の　に　…　。

スカーレット隊に…敬礼…。