ブラックナイトスコードルドラのパチ組みです。ポージングや表情付けのみに注目したレビューと、最近気になってる浮世絵師・歌川広重の近像型構図っぽいものも試していこうと思います。ポージングは適当に考えたものと公開されてる映像から持ってきたものになります。
定義にもよりますが、近像型構図の特徴は①手前に大きく物を置く・近景をでかくする遠近法②そこにいる人・物の水平視線③中景がない などがあります(にわか調べ)。現代だとアクリルスタンドを手前に置いて写真を撮るのとかが近いかもですね。ガンダムで言ったら輝き撃ちが前景に地面とそして盾が大きく配置されているので、あれは実はかっこいいポーズならぬ「かっこいい近像型構図」だったんじゃないかと思います。
そもそも風景画で使う技法だし、結局いつもの前ボケ撮影しただけですがちょこちょこ意識しつつ写真を撮りました。
マントは適当に切れ込みを入れました。前ボケで映して謎エフェクトっぽくしたり。
斬撃エフェクトはビームサーベルを前ボケさせました。
可動とクリアランスについて。ちょっと長いです
・肩はライフリと比べると垂直に真上まではあがらず、最大限まで上げた時に首横のパーツや顔側面ののアンテナにぶつかって止まります。デザイン考えたら十二分な可動。
・首の可動ははアンテナが干渉しそうですが個人的にはそこまで気にならず。顎と襟足が出てるので前後はそこまで動かせません、特に前方向。ライフリと同じく首の根本が回転軸なので首をかしげるような向き方も一応いけます。
・胴は胸腹腰の3軸可動。下半身に繋がるボールジョイントの根元にも前後可動軸があるのは地味ながらかなり効果があります。真ん前への前屈は最大限曲げても腰アーマーにぶつかりません。ねじるとちょっとぶつかりそう。腹を横に曲げると胸の前後可動はロックされます。なので胸を十分に後ろにそらせた状態なら、腹を左右に動かしても胸の黒いパーツと腹のグレーのパーツ前面は擦れません。ただ背中側はちょっと擦れそう。ひねる動きをしてたらどっかしらはぶつかるんですけど、腹回りのクリアランスはけっこういい感じだと思いました。
・下半身はあまりよくない印象です。股の引き出し機構はシヴァと同じく無し。フロントアーマーがあまり上にあがらずそれがネックとなり腿も今一つあげづらい。サイドアーマーは上側が腹に干渉してほぼ上下に動かせず、脚を大きく開脚するとひっかかって外れます。大きく開脚するにはサイドアーマーは後ろに回す必要あり。足の接地性もそんなによくないです。
・マントは小ウイングを動かすことで少し曲げるような表情付けができます。バックパックは1穴接続なので左右に回転可。
・平手はまた付属せず。アクション性を標榜しててこの価格帯で平手なしはちょっと悲しいですね。
・他、関節の保持力の都合か肘・膝関節はクリアランスが確保されてません。
剣の柄をフレームに見立て、目をフォーカスするような表現をやってみました。剣が刺さる瞬間を片時も見逃さずジッと見てる、そんなキャラクター性を感じさせる表現にもなった気がします。
原作であったか覚えてませんが、目が左右で異なるシールになってます(選択式のニヤけてる目のシールは今回未使用)。見る角度によって違う表情が出せますし、丸目も線目も共に想像以上に良い表情が出せてルドラに対する印象が結構変わりました。ちゃんと光るようにしたらさらに表情が出せそうです。
犬目線。
猫目線。
これもサイズ感はあってませんがパースっぽく見下ろし。深川州崎十万坪の構図を参考に。猫は攻撃を受けてる側なので上手下手でいう下手側(向かって左側)に配置してみました。この世界は人間だけのものじゃない、みたいな広重の構図解説がよかったので人以外の目線の写真も撮りました。
助けに駆けつけるフリーダム。フリーダムは羽だけ見せてもなんか助けに参った感が出せる気がします。ストライクルージュやジャスティスを奥に配置するとよさそう。逆にジャスティスのリフター越しにフリーダムを見せても良いかもしれません。
構図は亀戸梅屋舗を参考にしました。前にデカデカと邪魔な木があってメインの被写体の行列が見えにくくなってる面白い構図です。枝の隙間からチラ見するような、その場にいる人の目線っぽさが出るのかもしれません。
前に撮ったお台場のユニコーン。周りの建物などがある中にユニコーンがいる異形感が印象的だったので、他の異物も入れて撮りたいと手前の木を入れた記憶があります。今見ると木がかかってることで「誰かの見たお台場ユニコーン」っぽさが出たと思います。広重の絵だと八ツ見のはしが手前に垂れてる物のある近い構図かなと思います。
今までは手前の客体を奥の被写体にがっつり重ねたら良くないと思って撮ってました。が、こういう手前の物が重なってる構図って、奥の物のどこを見るべきがフォーカスする効果があるのかもしれません。この写真も手前のビームサーベルが重なって邪魔ですが、ルドラの顔・目への視線誘導になってる気もします。
100均の額縁でそのまま額縁構図。奥のルドラも剣の柄をフレームにして目が見えるように。深川萬年橋の額縁や窓みたいな前景を着想にしました。額縁も「ここを見ろ」ってフォーカスする効果がありますよね。
今回の写真のいくつかは元々輝羅鋼の武者ガンダムが手に入ったらやってみようと思ってた構図です。ああいう単品で装飾のある武器やディティール感のあるでかい長物なんかは、ただ手に武器として持つだけでなく、レイアウトとして画面に置いても映える気がします。
羽と羽の隙間からルドラを見せる。フリーダムの羽も額縁的レイアウトになれそうな感じがありますね。
歌川広重関連本を読んでいて、広重の絵作りを「何か一つ新しいものを加えるだけで変わる、絵のパーツをどう組み合わせれば面白い絵ができるかあれこれ試してた」と評してたのが印象に残りました。思えば前景って、被写体や背景と違ってちょっと独立してて、手軽に手で前に持ってきて色んな組み合わせを試しやすいです。これは昨今のプラモデルのカスタマイズの潮流とも合致してるので、パーツをカスタマイズする感覚で前景を配置して写真を撮ってもいいのかもしれません。
また、浮世絵が旅行の楽しさを伝える媒体でもあったことからそこにいる人の視点をよく描いており、人に焦点を当てた絵作りがされてるのも印象的です。例えば「強い風」を表現するのに、吹っ飛んだ編み笠を追う旅人を描いてること、とか。けっこうガンプラの写真は「ガワ」に焦点が当たっててあまり人に焦点が当たらない傾向がある気がするので、このあたりはガンダムの写真を撮るうえで参考にしたいと思いました。
参考:
webサイト 元祖インスタグラマーは浮世絵師!?歌川広重の作品から学ぶ「映える構図」5連発★
youtube 【名所江戸百景】構図の天才!歌川広重の”映える”浮世絵
金子信久『北斎と広重 浮世絵を変えた江戸の人気画家』
阿部美香『歌川広重の声を聴く』
山本陽子『図像学入門』
もはやルドラ関係なかった
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