HGCC ∀ガンダム ハッチオープン 関節改修

∀特有の流れるようなボディラインが美しい立ち姿。
これは崩したくないので、形状変更やプラ板ディテールは無しです。
マーキングのイメージが無いのでデカールは無し、その分色味が寂しく感じるので、センサーやグレーを追加しました。
上から強い月光を受けている印象が強いので、上面に白、下面に黒を足した塗装にしましたが、光源が異なっても違和感が無い程度に抑えています。

お顔はヒゲ先のフラッグを切り落として若干シャープに、ツインアイは蛍光イエロー塗装の上にHiQパーツミラージュレッドを貼っているので、結構奥まっているのですが、しっかり光を拾います。

胸部のパネルは開閉を再現するため丸ごとプラ板で作り直し、表面の幾何学的なパターンをプラ板とスジ彫で。
MG版を参考にしました。

腕の側面は型抜きの都合でパネルラインがないので、ここもMGを参考にスジ彫。

ビームライフルの筒先は切り落とし、0.3mmプラ板3枚の積層にしています。2層目を小さくする事でスリットを作りました。狭すぎて写真では見分けられないですが、プラ板を差し込んでビームを表現できます。

最大の改修ポイントはなんと言っても胸部のハッチ。0.5mmの真鍮線を軸に開閉します。

また、このキットビックリするほど腕周りが動きません…肩アーマー前面の開閉、肩付け根の引き出しがパーツ干渉で機能せず、二重化していない肘は90°しか曲がらない…正直に言って欠陥品です。許さんぞバンダイ逆に燃えるわ！😤
サーベルグリップに手がかかるを目標に改修です。
・肩の接続はボールジョイントを追加、根本からぐっと引き出す感じで自由度アップ
・肩アーマーはMGを参考に稼動軸を追加し、背面装甲と腕の間に収まるように
・肘は二重関節に置き換えるとデザインが変わってしまうので、丸い肘は残し、その内側に二重関節パーツを仕込みました。

足の可動は合格ラインですが、強度に影響しない範囲で干渉部分を削り、腿と膝の可動範囲を若干広げました。
独自の動く脛で流れるようなアーチを描く脚部にうっとりします😍

※ここから先はいつも以上に長いオタク語りです。
　興味のない方は読み飛ばしてください。

機械文明が滅亡し、2千年かけて回復した地球で再び産業革命が華開こうという時期、月で地球の回復を待っていた人々、ムーンレイスの帰還から始まる物語。
圧倒的科学力の差を解せず果敢に挑んでくる地球側の狂気に反発した巨大MSのパイロットが放った反撃のビームは敵機を霧散させるも街を焼き払い、岩山に着弾。
爆発の振動で崩れた神像ホワイトドールから出現し、自動応戦した機械人形が∀ガンダムです。

産業デザイナーシドミード氏による斬新なデザインは、こんなヒゲはガンダムではないと酷評されますが、放映が開始されてビックリ、作中の登場人物達も皆ヒゲヒゲとバカにし放題😅
9話で初めて冷凍刑から服役した敵兵コレンがガンダムと叫びますが、即座にディアナ様に「ガンダムにお髭がありますか？」と諭されてしまう始末…その後も大体ヒゲです。

因みに発掘時に携えていたビームライフルは初回の応射で砲身が融解、しばらく武器無しになります。

環境適応試験の検体として2年前に地球に降下したロラン少年は、出自を隠して地球人として生活していますが、和平を潤滑に進めるために地球にも戦力があると見せる必要があるとのグエンの説得で、∀のパイロットになります。

6話忘れられた過去で∀用の地下武器庫を発見するも、大量の武器は風化して崩れ去ります。
唯一残った武器を見たロラン「ふざけてるのか？あれだけあってなぜこれだけが…」
味方の危機に颯爽と駆けつけ、月光を背に放たれるガンダムハンマー。
「いかにも蛮族がやりそうなことを！」巨大MSウォドムにガッチリキャッチさ…ロケット噴射で高速回転！
巨大な手を振り払ってボディに突き刺さり爆発、ウェポンコンテナを失ったウォドムを撤退させます。
「なんなのこれ…」終始ひどい言われようですが、まさかのハンマーに当時テレビの前で大興奮でした😆

胸部の前面はほぼマルチパーパスサイロ。
本来の用途はミサイル発射管だと思いますが、ミサイルがないのでそんなシーンはありません。
航空爆弾？を収めて投擲したり、牛を運んだりと便利に使います。

戦争に嫌気がさした敵士官から安全な場所に捨てるよう託された核弾頭（発掘品）、味方にも伏せてここに隠しますが、サイズが合わずガラゴロ暴れて怖いので土をスペーサーにします。
どこかから土が漏れて嵩が減るので、たまにコソコソと足しているのが妙にリアル。
片足トントンして具合を確認するガンダムが、ヒヤヒヤしつつも可愛いシーンです😊

因みに核弾頭は39話で月に落ちる小惑星を止めるために使用しますが、この段階ではミサイルに収まっているものの、やはり投擲でした。
「人が作ったものなら人を救ってみせろー！」

細くまっすぐで切れ味鋭そうな印象を受ける∀のビームサーベル。
ウォドムの砲撃をしゃがみホバー移動でかいくぐり、肩から打ち出すようにパージしたグリップをキャッチ、股下で両脚を切断しながらバックジャンプする複雑なアクションが最高にカッコ良い劇場版の再編集シーンを再現してみました😆
斬る瞬間だけ伸びるサーベルが印象的です。

∀の魅力の一つ、いわゆるクロスオーバー。
実は宇宙世紀の先の世界であり、地下から旧文明のMSが見つかります。
イングレッサ領から掘り出された球形の機械人形は、残されていたメモからカプルと命名。
同様にルジャーナ領から発掘され、盟主の名に因んでボルジャーノンと名付けられた機体はみんな大好きザク！
先頭の隊長機はエースカラーの特別機です…知らなければこうなるんですかね😅

∀に力比べの勝負を挑み、ボルジャーノンの力を見せつけようと意気揚々のギャバン隊長。
「見かけほどの抵抗力はないと見た！」
…ですが、数話でしれっと一般機に乗り換えています。
作中で特に語られていないのですが…気づいてしまったのかもしれませんね。

抵抗力など無いはずの地球側がMSを手にした事で帰還作戦は難航し、月からの入植者は苦しい生活に追い込まれます。
子供に飲ませるミルクを得るため、所有者が去って農場から逃げた牛を捕まえる入植者(お金を置いていきます)を手伝ったロラン達は地球住民達の非難にあいます。
「盗っ人！」「月の人間なんか飢えて死んでしまえ！」

「同じ人間じゃないですか。子供だっているんですよ。助けてあげてもいいじゃないですか！死ねばいいなんてひどい！ひどすぎます！」普段穏やかなロランから溢れる早口が胸を打ちます。「僕は2年前に月から来ました。けど月の人と戦います。だけども、地球の人とも戦います。人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います！」
お気に入りの序盤ハイライトシーンを再現したくて頑張りましたが、1/144ロランは小さすぎました😅

以下制作工程です。

プラ板とプラパイプで自作したマルチパーパスサイト。
キットが開閉をパーツ差し替えで再現するのは分かるのですが、開いた時のモールドがやっつけ過ぎて、このパーツ塗り分ける人誰もいないだろ…と思ったので、丸ごと作り替えました。複雑な形状なので、何度かやり直して納得いくまで擦り合わせています。

さらに残念だった腕部可動。
肩アーマーと肘の内側に壽屋の2重関節パーツを使用して、可動域を広げました。
肩の付け根もボールジョイントを足して引き出し構造の代替にしています。

キットのロラン君は削り取って、ビルダーズパーツで2パターンを作成。頭は差し替えで共有です。
小さすぎて、私にはコレが限界でした😖

脇役はアッサリ作成ですが、しっかり全塗装で。

05はオリジン版ベース。モノアイスリットを若干広げて大きめのHアイズを嵌めました。
顔の下に動力パイプがあるのが特徴的なので、2mmプラ棒に1mm穴を開けてスプリングで連結したパーツを追加しています。

06はハーフキャノンベースで、バックパックと胴体の動力パイプのみリバイブ版です。こだわりではなく、単に手元にあったので😃
モノアイ周りは05と同様です。

ウォドムは、顔？脇のミサイル発射管のみ自作し、他はウォドムポッドを塗装しただけです。
HGとしては大きいですが、本来は40mあるのでもっと大きな機体になります。
手のアップはコレンカプル用に作成したものを流用しました。

エフェクト物一式です。

∀らしく細く仕上げたビームサーベルがお気に入りですが、写真に活かせなかったのでここで供養。

オレンジの🍢みたいなのはウォドムの足が斬られたように見せるためにかぶせるパーツです。
プラ板切り出して蛍光塗料でグラデしてます。

シーツは16枚作成しました。

いつも通り、遠景は写真を使い、足元や近くの木や岩、エフェクトは立体物を用意、Photoroomで合成しています。無加工はこんな感じです😃
GUNSTAで綿に破片を混ぜる表現を見かけたのが印象的だったので、真似させていただきました。感謝！

以上、長文にお付き合いいただいた方、ありがとうございました。
∀が一番好きなガンダム作品なので熱が入ってしまい、どうにも文章がまとまりませんでした😅
今後ターンX等も作成し、後半ストーリーにも触れていきたいです。
疲れた大人に興奮と癒しをくれる素敵なアニメなので、当時デザインで回避した方、今観たら違う感想を抱くと思いますよ！😆