【量産型マイフリ】ZGMF/X-262-L M.S.F.Lite(マスフライト)

ZGMF/A-262PD-Pマイティーストライクフリーダムをベースに、機体の量産化とその検証を前提としてプラントで開発された、ザフト兼コンパス所属の量産先行試作機。機体名のM.S.F.Lite(マスフライト)は、Mighty.Strike.Freedom.Liteの略称から来ている。

外観的には機体色がブルー基調に、関節部の金色がガンメタルにそれぞれ変更されたのと頭部の形状が若干違う以外、ベース機と変化は大差ない。むしろ中身はLite(＝軽い)の名称から想像つくように、量産化にあたっての製造コスト削減のため、大幅に仕様変更及び装備の簡略化がなされている。

動力系は大容量のバッテリー駆動に変換、既存機体のものと一部共用化。外装、内部フレームは共にVPS(ヴァリアブルフェイズシフト)装甲を使用せず、既存機体と同じ装甲材に変更。ベース機に搭載されていたEQM-Y148収束重核子ビーム砲ディスラプター、AQM/S-2028トヴァシュトリ超高インパルス砲、対艦刀フツノミタマの各装備が本機では非搭載、それにより機体も約10%軽量化されている。これらの変更に伴いOS等操作系も見直し、全システムが合理化されている。

こうした数々の仕様変更により、ベース機と比較して約40%もの製造コスト削減を実現しているが、それと引き換えに大幅スペックがダウンしてしまった感があるのは否めない(ワンオフ機を量産化するわけだから当然ではあるが)。その一方で、MMI-GAU2Aピクウス2 31mm近接防御機関砲、MA-M21KF高エネルギービームライフル、MMI-M16XE5フォランスアスタレール砲、MA-M03Dビームサーベルアクータラケルタ、MMI-X220エグレージェビームシールドといった実績の高い兵装はそのまま継続採用され、量産機としては必要十分な戦闘力を有している。トータルな機体性能でいえば、本機のルーツでもあるZGMF-X10Aフリーダムやザフトのニューミレニアムシリーズ各機体とほぼ互角かそれ以上といえる。

ベース機最大の特徴でもある背部ウイングMDE262Sプラウドディフェンダーは、両翼よりナノ粒子を散布する機能を廃止し、純粋に空中での機体推進に特化した仕様に変更されている(名称はプラウドディフェンダーLiteとなっている)。最初からMS本体に接続される状態だが、ウイング側にコックピットも従来どおり設置されており、本体と分離して単体での有人操縦も可能。一応の戦闘力確保のため下部には大口径電磁ビーム砲が搭載されており、単独でも応戦ができるようになっている。

以上のことから想像つくように、この機体は2名のパイロットが本体側とウイング側に分かれて搭乗することによりその真価を発揮する( いちおう1名でも本体側からのみ操縦は可能だが、本来の性能を十分には発揮できない)。本体側のパイロットがMS本体の操作及び攻撃を、ウイング側のパイロットが空中での推力調整及びターゲットの照準をそれぞれ担う。このような仕組みを採り入れたのは、役割を分担することで各パイロットの負担を軽減する目的もある。それぞれ分離させた際、ウイングで空中を縦横無尽に移動して敵を撹乱したり、本体を軽量化させて陸上での機動力を上げる等、使い方次第では多大な戦果を得られるがそれ故に扱いも非常に難しく、上手く運用するには双方のパイロットにそれなりの操縦センスとお互い息の合った連携が求められる。

この機体はひょんなことからザフト所属のパイロット、姉セリエ・ボレーノ、妹ミラン・ボレーノの双子姉妹(共にコーディネーター、17歳)が搭乗、それ以後は事実上彼女らの専用機として運用されることになる。後にコンパスへ出向したセリエとミランは、息の合ったコンビネーションで多大な戦果をあげていく。しかしこの時、彼女らはまだ知る由もなかった。この後二人につらく悲しい別れが訪れることを…。

改修強化後→ https://gumpla.jp/hg/1966456