大半が塗装のお話
製作記録の後編です。今回は自己流の塗装方法などを紹介していこうかと思います
最初の準備としてエア圧を調整します。9割方ラッカーを吹いています。サフもソリッドもメタリックもクリアも蛍光も、ラッカーなら全て「エア圧:0.7MPa」で吹いています。
ちなみに調整はコンプレッサーの電源を入れたときのゲージ圧ではなく、エアブラシでエアーを出した時の圧力を上記に設定します
まずは塗料の準備。サフや白・黒、トップコートなど使用量が多い塗料は
・ハイキューパーツ DPボトル
に入れています。攪拌ボール入り+注ぎ口の形状的にエアブラシへ注ぎやすいのでオススメ
サフはほぼガイアノーツのものを使っています。そのため希釈液は
・ガイアノーツ プロユースシンナー
で希釈しています
ソリッドやクリア・蛍光塗料のガイアノーツ系は
・ガイアノーツ モデレイトプラス
クレオスのラッカー系は
・クレオス Mr.カラー レベリングうすめ液 エアーブラシ用
で希釈しています
白黒以外のカラーはAmazonで適当にポチッたドロッパーボトルに
・クレオス Mr.攪拌用メタルボール
を2個入れてます。希釈した塗料の入っているボトルにはダイモテープで色名を貼り付けています。これがないと似た色と間違えたり、ラッカーと水性を間違えてしまいます(実際に間違えました)
ラッカー系のメタリックはガイアノーツしか持っていません。なので
・ガイアノーツ ガイアカラー薄め液
で希釈。この薄め液は優秀で、塗装に失敗したときはこの薄め液の中へドボンします。パーツが溶けたりひび割れたりせずキレイに塗料を落とせます
水性塗料についてはクレオスのものだけ使っています。希釈には
・クレオス 水性ホビーカラーうすめ液
を使用しています
では実際に塗装。クセというか作業のしやすさから、大体はフレームから塗装しています。フレームからなのは滅多に塗分けせず1色で終わるから。
30分もあれば上塗りできる状態です。一通り塗ったら30分は軽く過ぎているので、すぐにトップコートを吹いて終わり。
ちなみにパーツの持ち手は
・クレオス ネコの手持ち手棒 通常&ミニクリップ
・ホビーベース 持ちやすい塗装棒 逆作用タイプ
・プラモ向上委員会 塗装クリップMaster
・竹串+両面テープ
をパーツの保持しやすい箇所&塗装に影響のない箇所で保持します。
また個人的にフレーム系で重要なのは「関節部をマスキングテープで保護」することです。これをやらないと組み合わせたときに入りづらいのは序の口、最悪は塗膜のせいで動かない、無理に動かした結果可動部がバキ折れます。私の作品群では関節が動かない・動きにくいのは恒例です
お次は基本塗装。サフ→基本色(→クリアや蛍光)の順で塗ります
サフ・ソリッド・メタリックは塗料の噴霧量を少ない状態で吹くいわゆる砂吹きを2周したあとに表面が濡れるくらいに吹いてフィニッシュ。ただし吹きすぎて隅に塗料が溜まらないようにします。これはもう練習あるのみでした
クリア・蛍光は砂吹きで本当にうっすら色づくくらいで5分程度の1度目乾燥、もう一度砂吹きしてやや色づくくらいで2度目の5分乾燥、3回目で濡れるくらいキッチリ色を付けています
エアブラシを使う上で最大の壁と思うのは「希釈率」だと思っています。慣れている人や玄人は「塗料ごとに調整している」とか「牛乳くらいの濃さ」と言ってます。ド素人には全く理解不能な世界です
そんな中とあるYoutuberの方がある種の極論を言っていたのでそれにあやかりました。結果、「ラッカー系は種類に関係なく『1:2』」で希釈しています。正確にはそこからさらに自己流で「1:2で希釈してさらに薄め液1ml追加」で希釈しています。現状はこれで薄すぎ・濃すぎということはなく、問題なく塗装できています
ちなみに水性塗料は公式(クレオス)が「1:1」を推奨しているので「1:1で希釈後さらに薄め液1mlで希釈」にしています
エアブラシは洗浄が必須。1色塗るごとに毎回洗浄しています。使っているのは
・ガイアノーツ マイルドツールウォッシュ + ガス抜き洗瓶
・クレオス Mr.エアブラシ メンテナンスセット の筆
・キムワイプ
ツールウォッシュをいちいちスポイトで入れるのは面倒+注ぎやすいのでボトルに移す方が楽です。ティッシュだと毛羽が出やすいのでキムワイプを使う方がいいと思います。筆についてはエアブラシのカップ内を洗う専用です。内部を傷つけることがない(あるいは少ない)のでガシガシ使ってます
筆とキムワイプの間にあるのは100均で買ったプッシュボトルに
・ガイアノーツ エアクリーニングリキッド
を入れてます。塗装後の匂い対策として使ってます。効果は・・・よくわかりません。気休めかな
一通り塗ったら塗分け。必要な塗分けたいパーツにマスキングしていきます。キッチリ塗り分けたいのでメッチャ気を使ってます。使っているのは
・タミヤ クラフトピンセット
・タミヤ モデラーズナイフ
・タミヤ マスキングテープ 6mm & 18mm
普通のカッターマットだとナイフ跡がついてテープの切り出しの時にガタつくのでガラスマットの方が作業しやすいです。またナイフについてはゲート処理用とは別にしています。切れ味確保と作業内容が別という意識を持ちたいからです
今回は一部を水性塗料で塗り分け。水性塗料をエアブラシで吹くときはエア圧を「1.2MPa」くらいにして、パーツとエアブラシの距離をかなり離し気味にしてうっすら砂吹き、5分くらい乾燥させます。それからキッチリ色を乗せて15分~30分くらい乾燥させます
この水性塗分けの時のマスキングは大雑把で大丈夫です。水性塗料はキッチンマジックリンで拭い落すことができるのです!
中央の肩パーツとフロントスカートをご覧ください。左はザックリマスキングで塗装した状態、右はマジックリンで拭き取り後。キレイに拭き取れます
マジックリンは適当なスペアボトル(画像はクレオス製)に入れ、綿棒で拭き取ります。吹いた後はマジックリンでやや濡れているので布で拭いて綺麗にしています。ティッシュだと繊維が付着することがあるので布推奨です。画像の布は
・プラモ向上委員会 ダストエンドクロスプレミアム
二の腕パーツと膝パーツも塗分けます。ただしここはザックリマスキングでも面倒なので水性マーカーで塗分けます。使ったのは
・DSPIAE 水性アクリルマーカー
筆ペンっぽいペン先なのでとても塗りやすく、乾燥も15秒くらいです。そして水性なのでマジックリンで落とせます。欠点はペン先の乾燥が早いので、爆速で塗ってすぐにキャップを付けた方がいいです
スミ入れ。大半はタミヤのスミ入れ液を使っています。塗布して1時間くらい乾燥させてから
・ガイアノーツ フィニッシュマスター
で拭います。画像ではそこそこ汚れてますが、パーツに色がつくことはなく普通に使えています
さらに今回はエナメルシルバースミ入れと水性スミ入れも併用しています。シルバーは
・ガイアノーツ 速乾性エナメル系溶剤
を「1:5」で希釈しています。失敗です。薄めすぎたっぽい。多分使った塗料の場合だと「1:4」でいいかもしれませんでした。一度流して拭った後、もう一度流し込んで発色させています
水性スミ入れは一度は聞いたことがあるかもしれない「アクリジョンスミ入れ」です。元々はABS主体でエナメルで破壊されやすい中華プラモのスミ入れ用に作りました
アクリジョンは
・クレオス アクリジョン エアブラシ用うすめ液
・クレオス アクリジョン リターダー
で希釈します。アクリジョンはとにかく溝への伸び(流れ)が悪いです。なので「塗料:うすめ液:リターダー=1:1以上:1以上」にします。これでも伸びが悪いです。下手したら1:2:2でもいいかも
流れにくい時は溝に対してはみ出してもいいのでベタっとなぞります。そして30秒~1分程度でマジックリンで拭きとります。注意点として、アクリジョンは乾燥が早いです。薄めていても早いです。なのでなるべく早く拭き取ります。じゃないと拭き取るときにそこそこな力でゴシゴシしないと取りにくいです。それとこのときは綿棒の方がいいと思います。フィニッシュマスターだと一瞬で汚れる+拭った塗料が伸びてパーツが激汚れます
これが終わったらトップコート吹いてエアブラシ完了です。面倒くさがりなので、トップコートは砂吹きなどせず最初からビタ濡れの一発吹き。ネットでは白化するとか目にしますが、今のところ今まで一度も遭遇したことがないです
最後に一工夫。エアリアルの胴体部分にハイキューパーツの円形メタリックシール 2.2mmを貼ります。その上に
・パジコ UV-LEDレジン 星の雫
を塗布してレンズ状にします。レジン液はガムテープの上に適量出してつまようじで塗ります。使わず余ったレジン液は硬化させるときに使うUVライトで硬化させれば廃棄しやすくなります
塗装完了。この状態を見るのが一番ワクワクします
そしてパーツを組み立てて
白リアル・黒リアルの完成。達成感のおかげで脳汁ドバってるのでしばらくの間賢者タイムになります
今回は塗料のはみ出しなどはパッと見なさそうなので安心。
一通り眺めて満足したらラスボス「撮影」へと挑みます。大抵負けます
恒例の使った色(G = ガイアノーツ、C = クレオス、T = タミヤ)
サフ:G EVOグレー、EVOブルー、EVOピンク
メインホワイト:G コールドホワイト
塗分けホワイト:G ウォームホワイト
メインブラック:G ニュートラルグレー5
塗分けブラック:G ダークブルーイッシュパープル
ブルー1:G コバルトバイオレット
ブルー2:G ミリオンブルー
レッド1:C モンザレッド
レッド2:G ローズディープレッド
メインゴールド:G スターブライトゴールド
塗分けゴールド:C 水性ホビーカラー スーパーファインゴールド
ペン塗りゴールド:DSPIAE 水性メタリックマーカー ゴールド
メインシルバー:G スターブライトシルバー
塗分けシルバー:C 水性ホビーカラー スーパーファインシルバー
ペン塗りシルバー:DSPIAE 水性メタリックマーカー シルバー
ツインアイ:G コールドホワイト → G 蛍光グリーン
タミヤ系スミ入れ1:T スミ入れ塗料 グレイ
タミヤ系スミ入れ2:T スミ入れ塗料 ブラウン
タミヤ系スミ入れ1:T スミ入れ塗料 ブラック
水性スミ入れ1:C アクリジョン ニュートラルグレー希釈液
水性スミ入れ2:C アクリジョン ブラック希釈液
シルバースミ入れ:G ピンポイントシルバー希釈液
フレーム、赤、青、ツインアイトップコート:G EX-セミグロスクリアープレミアム
黒リアルトップコート:G EX-フラットクリアープレミアム
白リアル、メタリックトップコート:G EX-クリアー
というわけでエアリアルを作ろうのコーナーでした
「いやそのやり方間違ってる」とか「ちょっと何言ってるかわかんない」とか「文字多すぎ」とかいろいろご意見はあると思います。あくまで自己流なので参考になるかわかりません。ぶっちゃけただの自己満足投稿です
これを見て「お前よりすごい作品作れるんだよ」という方で溢れてほしいと思います。・・・正直、他の方のほうがよっぽどすごい作品作ってると思ってます
それでは長々とした内容に、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。次回からはまたミキシングガンプラを投稿していきます
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アイデアと完成イメージと技術が釣り合ってない残念系モデラーです
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