一年戦争末期からグリプス戦役初期にかけて、辺境コロニーおよび治安崩壊宙域での“持久戦・防衛戦を想定し、旧式ドムをベースに現地改修・再設計された耐久特化型モビルスーツ。
「レジリエンス(Resilience)=回復力・耐え抜く力」の名が示す通り、
本機は撃破されないこと、戦線に立ち続けることを最優先に設計されている。
正規軍の最新鋭機ではなく、
ジャンクパーツ流用・非正規工廠改修を前提とした“生き残るためのドム”である。
サイド2・21バンチの外れでジャンク屋として生計を立てていた男にとって、戦争は遠い過去の出来事だった。一年戦争で失われたモビルスーツの残骸を切り分け、再利用できる部品を拾い集める日々。その傍らには、医療区画で負傷者の手当てを続ける恋人ミリアがいた。物資も薬も足りない場所で、それでも彼女は人を見捨てなかった。男は思っていた――このコロニーに残る理由は、もはや仕事でも生き延びるためでもない、彼女がここにいるからだ、と。
ティターンズの制圧部隊が21バンチへの進入を開始した夜、避難命令は遅く、住民に選択肢はほとんど残されていなかった。男は倉庫の奥に封印されていた旧式ドムへ向かう。寄せ集めの装甲、何度も溶接されたフレーム、性能表だけを見れば到底実戦向きとは言えない機体。それでも彼は知っていた。このドムは、速くも強くもない代わりに、壊れてもなお立ち続けるよう組み替えられている。誰かが逃げる時間を稼ぐためだけに存在する、そんな機体だということを。
ミリアを脱出艇へ向かわせた後、ドム・レジリエンスは通路の中央に立ち、侵入してくるモビルスーツの火線を受け止め続けた。直撃弾で左肩装甲が砕け、ホバーは不調をきたし、警告音が機内に満ちていく。それでも男は後退しなかった。通信越しに届いた最後の声――「生きていて」と言うミリアの震える言葉が、彼の中で何度も反響する。彼は答えなかった。ただ前を向き、彼女がもうこの戦場を去ったと確信できる瞬間まで、引き金を引き続けた。
戦闘が終結した時、21バンチは陥落を免れていたが、ドム・レジリエンスは膝をついたまま沈黙していた。後日、医療船で保護されたミリアは、なぜ自分だけが生き残ったのかを問われることになる。その問いに、彼女はこう答えたという。「あの人は私を守ったのではありません。私が生きる未来を、逃げ場のない場所で、すべて引き受けたのです」。残骸となったドムは回収されなかったが、その名だけは、今もこの宙域で静かに語り継がれている――レジリエンス、折れなかった機体として。
ガンダムベースサテライト京都に展示しています。





コメント
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パッケージとバリエーションがROBO魂でありそう
okinasanコメントありがとうございます😊確かに‼️そう言われると一枚目の写真パッケージ感ありますね😳
コメント返信には時間を頂くかもしれませんm(_ _)m
2025年8月よりエアブラシデビュー!
先輩方の素晴らしい作品の前に恐縮ですが、色々と勉強させて頂きます。
作品の世界観をイメージしたキャラクターや写真と共にアップしていきます。
多くの方に見ていただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。
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