マドロック改

「ったく、上層部の見栄ってのは解りませんなぁ……中尉。本当にこんな機体で良いんですかい？」

かつて、一年戦争で活躍したエイガー中尉は昇進し,かのフェンリル隊との激戦をで敗北した事から彼らの追撃を止めることなくこの機体を見つめていた。

「俺は、この機体であいつ等を倒せるんなら上のくだらねぇ見栄なんざ関係ねぇよ」

整備士の愚痴を聞き流しながらも彼はその機体へとまた足を踏み入れ戦地へ向かう。

「……相変わらずそのジムヘッドはお前さんに合うなぁ」

ジムスナイパーⅡのパイロットである新たな相方に言われながらも「うるせい」と一言残して敵の基地へ乗り込んだエイガー中尉とかつての一年戦争を生き残った猛者達は言う。


「上のプライドなんかより俺らはいつの間にかこんな血生臭いとこに慣れちまったんですねぇ」

と呟くジム改のパイロットに熟練者らしきマシンガン仕様で挑むジム改のパイロットが笑いながらもこう答える。

「ここにいる連中なんざジオンに憑りつかれてる執念深い奴等しかいねぇだろう。血生臭いのは諦めろ」

彼が言うとジム改を動かす若手は「そんなぁ」と嘆きながらもジムスナイパーⅡのパイロットも同様に「同感だ」と笑いながらも緊張が解れてた時だった。

敵の気配を察してか彼は一発の砲撃で敵のMSを撃破し、場の流れにまた緊迫が走る。


そう彼等には安らぎという一時はこの僅な一瞬しかないのだが、エイガー曰く

「亡霊退治に自ら志願して追いかけてんだ。丁度いい」

との事らしく彼のその一言に周りのパイロット達は「ちげぇねぇな」クスッと笑いながらも戦場へと足を運び続け今日もまた闇夜のフェンリル隊がいたとされる基地をまた一つ潰していく……