インパルス、デスティニーに次ぐ“第3の力”──【運命の番人】デスティニーアパス出撃。
私こと東雲メメが愛してやまないキャラクターのシン・アスカが搭乗するデスティニーの後継機を、自分なりに解釈を広げて製作してみました!
(こういうミキシングでオリジナルの機体を作るのは今回が初めてだったので、熟練のビルダー様たちもどうか生暖かい目で見守っていただけると嬉しいデス)
機体名:デスティニーアパス
型式番号:ZGMF-X424T
メサイア攻防戦に勝利したザフト軍が、プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルの指令を受けて開発したシン・アスカの新たなる専用機。デスティニープラン施行後のC.E.77年においてラクス・クライン率いる反デスティニープラン派の武力蜂起を鎮圧するべく実戦投入された本機は、『運命の番人』と呼ばれ敵味方双方から恐れられたとされている。
…………はい、この時点で色々おかしいですね。
勘のいい方は既にお気付きかもしれませんが、このデスティニーアパスは本編とは違う結末を辿った『もしも』の時空におけるシンの乗機となります。
なぜこのような周りくどい設定にしたのか──勿論それにはちゃんと理由があります【↓に続く】
※ここから先はかなり主観的な解釈に基づく内容が多めになります。苦手な人はブラウザバックするか読み飛ばしてネ!※
はてさて、冒頭でも言いましたが私がオリジナルのガンプラを作るのは今回が初となります。
で、せっかく作るなら最初はやっぱり一番思い入れのあるMSがいいよネ! ということで、デスティニーガンダムをベースにすることに決定しました。そこまではよかった。
『原型機からパワーアップした新型デスティニーを作ってみたい!』という気持ちに嘘偽りはありません。本心です。
ですが同時に、こうも思ってしまったのです。
『シンをこれ以上“デスティニー”に乗せたくない』──と。
これだけじゃ流石にわけがわからないと思うのでもう少し掘り下げます。
私の中でのデスティニーの存在って何というか、パイロットであるシンの運命を縛る“鎖”のような機体……というイメージが強いんですよね。
かつて家族を目の前で失ったことで自分の無力さを嘆き、誰よりも守るための力を欲したシン・アスカ。そんな彼に目を付けたデュランダルがシンに与えたのが、デスティニーという運命の名を冠した“力”です。
“力”を得たシンは、ザフトのトップエースとして次々と戦果を上げていきました。しかし一方でデュランダルがシンに与えた“戦士という役割”は、次第にシン自身の在り方をさだめ、それは徐々に逃れられないものとなっていきます。
そう。まるで『運命』という名の鎖のように──
そしてデュランダルの敷いた運命のシナリオは、(皆さんも知るとおり)やがてシンの心をどこまでも陥れ、追い詰めていきます。
『戦争のない世界』を創るためのデスティニープラン。
その夢はシンにとってまさに戦い続けた理由そのものであり、彼が果たすべき悲願でもありました。
だがそれを実現するためには、対立するオーブ──シンにとっては故郷でもある国を討たねばならない……。
(あくまで個人的にですが)私はこう考えています。
デスティニープランの創る世界は、まさにシン・アスカの理想の体現です。そんな平和が約束された世界ではあるのですが、同時に、シン自身を幸福にする世界ではない──と、思うのです。
最終的にSEED DESTINY本編ではデスティニーが∞ジャスティスに破れ、またデュランダルが戦死したことにより、デスティニープランは施行されることなく結末を迎えました。
月面に墜落し、朽ち果てるデスティニー。あそこでシンはようやく、己を縛る"運命"という鎖から解放されたと言えるでしょう。
だが、『もしも』あの戦いでデスティニーがジャスティスに勝利していたら。
アスランが力に溺れていくシンを止めることが出来なかった、そんな世界線がもしあったのなら。
運命《DESTINY》の名を冠した機体は、その先もずっと少年を縛り続ける鎖であり続けたのではないか──?
願いを叶えたシン・アスカの手には、果たして何が残っているというのだろうか──?
【 - BAD END - 】
(まだ続きます)
ここまで長い前置きに付き合っていただいて本当にありがとうございます。ええ、これだけ書いてまだ前置きです。
よーーーーうやく製作したガンプラの話題に戻るわけですが、このデスティニーアパスのテーマはずばり『BAD ENDルートに進んだシンが乗る愛機デスティニーの慣れ果て』というものでした。
故郷と引き換えに得た平和。今度はその世界を守るために、シンは戦士として、デュランダルの命じるがまま"力"を力なき者たちに振るい続ける。
目の下のマスクに刻まれた赤いラインは、今なお道化を演じ続ける搭乗者への皮肉か。
あるいは──残酷な運命から二度と逃れられない少年が流す、血の涙か。
『──お前が欲しかったのは、本当にそんな世界か? 力か?』
あの日の残響が、今でも少年の脳裏に響き続ける。
※ここからは武装の紹介になります※
《高エネルギービームライフル》
ZGMF-42Sデスティニーと同型の標準的なビームライフル。
《カリドゥス改 複相ビーム砲》
アビス、ストライクフリーダム等に装備されていた腹部内臓ビーム砲の発展型。本機に搭載されているものは更なる改良により威力・連射性ともに向上しており、また本機の武装の中では唯一"手に持たずに使用できる"というアイデンティティを持つ。
もうビームだったら終わってたとか言わせない。
《タルタロス 携帯型陽電子破砕砲》
ミネルバ級戦艦に搭載されていた艦首砲を、MSが携帯可能なサイズに小型化したランチャー砲。開発時のコード名は『タンホイザーランチャー』だったとされており、その威力もタンホイザーの75%に相当するなど、名前に恥じぬ性能を誇る。
しかし発射の際は莫大なエネルギーを消費することから事実上NJC搭載機にしか使用することができず、さらに陽電子チェンバーの補充に時間を要するため連続使用するとオーバーロードを起こすなど、兵器として解消できていない欠陥は多く残っている。(連射性に優れた腹部ビーム砲と併用することで、運用面ではある程度カバーすることができる)
《デュランダル 大型ビームソード》
アロンダイト ビームソードの改良モデル。その武装名には本機の開発にも関わったプラント最高評議会議長の名が与えられており、接近戦を得意とするシンの戦闘スタイルも相まって、本機を象徴する武器とされている。
《ゲシュマイディッヒパンツァーフリューゲル》
フォビドゥン系列機やレクエイム中継ステーションに搭載されていたビーム偏向装甲。本機に装備されているものは高推力スラスターも兼ねたウイングユニットとなっており、前面に展開することで防御力を強化する『クローク形態』への変形も可能である。
また本機の発生させる偏向磁場は単なるビーム防御の目的のみならず、後述する『炎の翼』の制御装置としての役割も担っているなど、この機体の運用において核となる機能がこの装備に集約されている。
ハイパーデュートリオンエンジンによる稼働時間問題の解消。ヴァリアブルフェイズシフト装甲による実弾兵器の無力化。そして本武装の対ビーム兵器においての絶対的な防御力を兼ね備えたデスティニーアパスは、理論上では『無敵』のモビルスーツであると言えるだろう。
《ブリュレ・リュミエール/炎の翼》
フランス語で“燃える光”を意味する、高出力推進装置兼光波防御フィールド発生システム。スターゲイザーに搭載されていたヴォワチュール・リュミエール、或いはハイペリオンに搭載されていたアルミューレ・リュミエールの近縁種ともされる攻防一体の装備。
本武装の使用とともに機体各部から放出される『炎の翼』はビームシールドとしての機能を持つほか、接近戦においては敵MSに触れただけで装甲を貫通せしめるほどの破壊力を内包している。
《ブルチャーレ・スパーダ》
『炎の翼』で攻撃用のビームナイフを形成する。この状態は貫通力に優れ、同じ光波シールドの防御フィールドを突破することも可能となる。
また大型ビームソード以上に取り回しに優れ、斬りかかる際にのみ刀身を出現させることで敵の意表を突くことができるなど、奇襲性にも優れている。
(壊れ合うから動けない〜♪)
二刀流モードも可能。
《パルマフィオキーナll 掌部ビーム砲》
ZGMF-X42Sデスティニーにも搭載されていた、両手の掌に内臓するビーム砲。本機に搭載されているものは更なる改良が加えられており、従来のような近距離〜ゼロ距離での攻撃を行う以外にも、より長射程からの砲撃が可能となっている。
「あんたが正しいっていうのなら、俺に勝ってみせろ!!」
打ち上げパルマ。特格後派生には毎度お世話になっております。
《フィアンマ・フィオキーナ》
開放型のビームジェネレーターとしての機能も持ち合わせる掌部ビーム砲は、『炎の翼』と併用させることで破壊力をさらに高めることができる。その威力は戦艦をも一撃で破壊可能であり、(用途が限定的なタルタロスを除けば)本機の搭載する武装群の中ではもっとも高威力とされている。
※なお私の心の中では『デスティニーフィンガー』と呼んでいます。
【名前の由来について】
Apas(アパス)はインド哲学発祥のタットワという技法に出てくる図形で、5大元素のうちの『水』を表す銀色の三日月形をしたシンボルのこと。(気になった方はググったりアレして調べてください)
水は嬉しい時は豊に満ち、激しくなれば波打ち乱れる──そんな“感情”を暗示しており、そこに私がアスカみ(?)を強く感じたため、本ガンプラの名前として採用するに至りました。
また水は皆さんも知っての通り、『種』を育むために必要にして不可欠なものでもあります。
それは平和な未来への祈りとして、あるいはその礎にしか慣れなかった戦士への皮肉として。『水』を意味するアパスを冠しています。
最後に歴代シンMS達とパシャリ
いやはや、かなり長々と文章を書き連ねてしまいました……(笑)
ここまで読み飛ばしてきたあなたも、一言一句見逃さず読んだマメなあなたも、とにかく最後までご覧いただきありがとうございました!
今更すぎるんですが自分、相当デスティニー愛を拗らせた痛いガノタと化していますね……(文章を読み返しつつ)
そんな私でも初めてのオリジナルガンプラ製作はアレコレ考えながら作ることができて楽しかったですし、この"熱"がほんの少しでもモニター越しに届いていれば嬉しいです。
あと、先ほど『デスティニーはシンの運命を縛る機体』といった趣旨の解釈を書き綴りましたが、そうではなく『運命を切り拓く、最高にヒロイックなデスティニー』の存在も私は否定しません。(というかむしろ歓迎します!)
私はシン・アスカに魂を引かれた者ゆえにバッドエンドルートの運命という凝り固まった発想しかできませんでしたが、ゆえに、だからこそ、より色んな方が創造した『ぼくのわたしのかんがえた最強のデスティニー』の誕生を、私は心から祝福し続けます。
ガンプラは、デスティニーは自由だ!
【使用ガンプラ】
頭、胴体、足:ガンダムラヴファントム
腕、腹部、脚部、エフェクトパーツ:ディナイアルガンダム
翼:ガンダムジエンド
大剣、大砲、ウェポンラック:ダブルオースカイ
おてて:デスティニーガンダム
デスティニーの後継機っぽいミキシングガンプラを作りました!初投稿&初製作です
コメント
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これはなかなかの拗らせっぷり…
良いですねぇ、好きですねぇ、こう言うの良いですねぇ!
自分もデスティニーのカスタムは作っただけに他の方のこういうカスタムは新しい発想が見れて良いですね!
コメントありがとうございます!
デスティニーのタグで検索すると色んな方の思い描くデスティニーたちを拝むことができてイイですよね……眼福デス……!
シン・アスカをこよなく愛するミキシング初心者です。作るプラモもシン関連の機体が多めになるかと思います。Twitterにも組んだプラモの写真を素組み・改造問わず色々アップしてますが、こちらには基本的にミキシングビルドで制作した作品のみ上げていきます。
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