【ラプ箱】それは可能性の獣、略してかのけも。

店に入った時、一番目立つ場所に「特価」の文字が目に入った。

「MGEX ユニコーンガンダム・・・噂には聞いていた・・・。」

マスターグレード。やっとこさ３体ヨレヨレになりながらも完成させてはいる。しかし、こやつはエクストリーム。直訳すると「極地 極限」。
おっさんは積みプラはしないようにしようと思ってる。その瞬間に作りたいものを作りたいから。積まれるのは仕事だけで十分。もう少し気楽なの行こうよ。
前回はサイコザクさんでしんどかったし。（完成後は気持ちよかったけど）

コンビニに向かう途中、ＲＧのフルコーンを作った記憶がよみがえる。

やたら小さいパーツいっぱい、さらにウェポンがごっつり盛られ、シールはもう多いわ小さいわで、悟りを開きかけた。

「もう一度、悟りの道を歩むのです。」

ドＳの神は脳内に直接語り掛けてくる。おまえ、正気か！？塗るんだぞ？

神の啓示（脳内麻薬）に逆らえず徐々に作るものの難易度ばかり上がっていくおっさんはそろそろまさにエクストリーム状態なのかもしれない。

労力はともかく特にコスト、値段が。

でも神がいうなら間違いないよね。（錯乱）

コンビニで雑誌をあさっている妻に対し、儀式のようになった妻への言い訳。

妻は慣れた口調で返答する。
「え、まじ？　高いな。まあ、自分の金で買うならいいんじゃない？」

男のロマンを理解する寛容な妻に感謝を。
あなたから見たらただのプラスチックだろうに。

ガンプラの箱ってワクワクする。開けるまでは。
そう、これがラプラスの箱。（やかましいわ。）

儀式は大事。作る前に原作を見とかないと。全22話か。

映像がきれい。今時ですね。ワイドだし（昭和の人）
ネタばれはともかく、全体的なストーリーはなんとなくモヤモヤした印象。

主人公はいい子だし。（アムロと比較するとたいていはいい子）
箱の中身は賛否両論あるけどおっさん的にはＯＫ。
でもユニコーンが鍵というのはちょっと、ねぇ。

さて、一通り感情移入できたのでつくるか。（？）

「今回の目玉は発光ギミックかしら。」

と貴婦人のように宝石箱を物色。
極地だからね、一応、説明書を取り出し一通り目を通す。

「ん？」

前述したとおり全塗装はしようと思う。これが地獄だとわかっていてもだ。
塗装するために投資したのだから減価償却しなければならない。塗料は変動費でエアブラシや塗装ブースやらが固定費。固定費はたくさん使うことで１体あたりのコストは削減できるのだ。（がんばれ製造業）

仮組み、構想、分解、下地処理、塗装、デカール、塗装。。。道のりは長い。

「なっ？フレキシブルＬＥＤシートを組み込みながら組み立てる・・だ・と？」

まさか仮組み前から、壁にぶつかるとは・・・。

仮組みの際、ＬＥＤはいったん無視して作る。こうするしかないと思う。
でも細かく分解せねばならぬではないか。途中で塗装するの諦めたらＬＥＤ発光はお蔵入り。さすがに発光しないユニコーンは発光しないユニコーンだ（？）。減価償却がーコストが―とか言ってる手前、ありえない。

逃げ場をなくしたおっさんは天を仰ぐ。
「やってくれるぜ、エクストリーム。（違）」

そんなこんなで、とりあえず定時後の時間を家族を顧みず（嘘）、シコシコとパーツ切り出しとゲート処理に励むのでした。

仮組み完了。

やっぱり1/100のスケールはいいわ。もちろん体積的な迫力はあるけど、パーツのエッジが出てるし、関節の硬さも適度にあり、何より安心して触れる。安心して触れるからモード変形も苦にならない。

今回はさらにＭＳケージがついてきて、これがうれしい。
確かに手間がかかるけど、結構ジオラマに憧れてたから。
いつかは自分でスクラッチしたいと思う。今回はその練習になるかもね。

ディティール追加・・・無理・・・。

道具に投資したから使いたい。
スジボリも穴あけもプラバンもあるけど。ちょっと先を考えたらいくらなんでも途中で挫折するかもしれん。脳内の神（変態）も異議なしのご様子。

「もともと素晴らしいから！そのままの君が最高だよ！」（言い訳）

脳神　「いいからはよ塗れや」（シンナー漬け）

今回の難所は白部装甲とケージの塗装。

おっさんはメタリック信仰（カトリックのようだが無関係）。
モビルスーツの装甲材はガンダリウム、ルナチタニウムだか色々あるようだけれども基本は金属だもの。プラスチックよりは重いだろうの精神です。

メタリック、奥深い。最初はキャンディ塗装が素敵！から始まって今に至るけれどもサーフェイサー、シルバー、クリアー。どうせならちょっと実験するか。

テーマは「白部装甲をどうするか」。
100均スプーンにいろいろなパターンの組み合わせを試しました。

結論。試した内容をUPしようかと思ったけど写真じゃ伝わらない！以上。

白部装甲の塗装に関して

別に企業秘密でも何でもないですし、イイと思ってもらえるかはわかりませんが、一応レシピを晒すと、下地はエボブ、反射層はエヴォシルバ、クリア層はクリアーホワイトです。（結局普通）
クリアーホワイトの消費量はえげつなかったっす。

内側からＬＥＤ発光するのを見越して透過しないよう＋光の減衰がおきないようにパーツ裏面を反射層を残す。エッジ部のクリア層を薄くすることで光が乱反射しエッジ部をより強調させる。

まあ写真じゃいまいちわかんないけど。
色々考えるのも楽しいのでこれでいいです。

ケージの塗装に関して

ガシガシぶつかると思うので剥げたら悲しいところもあり、下地にエボブでプライマーとして。今回大当たりだったのがスターブライトアイアン。
シルバー系塗料で重厚感がでる塗料を探してたんです。
ただ、凹部が明るくなりすぎるので墨入れとくと完璧でした。

デカールは。。

小さい、多い。メタリック系下地だとピンクっぽくなるのでいまいちだったなぁ。ラジオでも聞きながらやれば悟りもなにもそんなに苦じゃなかったっすね。

脳神「・・・。」

ピンポイントの追加塗装は・・・

ケージのほうのみ。ユニコーン本体のほうはほぼせず。ＬＥＤ発光がディティールのようなものだから。という言い訳。ケージの追加塗装は楽しかったなぁ。ジオラマ作成気分を味わえました。

ドライブラシをするかどうか迷いましたが、下手に手を出すとユニコーンが浮くので、ユニコーンもやらざるを得なくなる可能性があると判断しました。（要は面倒）
そもそも、真っ白な機体ということもあり、すでに浮いてるますし。そもそも戦闘機で真っ白で光るって正気を疑います。（余計なお世話）

いつもは再組立ては説明書なしで楽々行けちゃうんですが、今回はＬＥＤ組み込みを追加でやらなくてはならないので楽じゃなかったです。
いつもは1.3倍くらいの気持ちなんですが1.8倍くらいの作業量です。シートが切れたらシャレにならんす。（不良品だったらどうしよう。ドキドキ）

何はともあれ、そんな感じで完成しました。

一か月ちょっとです。年末年始もあるので今回は一番時間がかかったんじゃないでしょうか。なかなか作業時間が取れず、結構時間がかかりましたが

完成後のＬＥＤ発光時したとき

「おぅ・・エクスタシー・・」（エクストリーム間違い）

脳神「おう、多幸感が押し寄せて・・」←戦犯

こりゃ、なかなかやめられないな。

追伸

ユニコーンやっとできたよと息子に報告したところ、下の娘が見たい！と目を輝かせて言ってきたので、ほうほう、小学生の娘にもガンプラの良さがわかるようになったのかと、意気揚々みせたところ、

「あ～、ガンダムのほうね・・・いいね・・・（気まずい感じ）」

うん、ああ、そうだよね。
でもお父さんそんなお馬さんのようなファンタジーなの造らないよね。
あ、でもこれも一応ファンタジーか。

つづく。