書籍『新機動戦記ガンダムW エンドレスワルツ 最強プレイングブック』の表紙および Chapter 2 に登場。AC195年、OZの地上基地を強襲した謎の機体とされている[16]。デザインは石垣純哉。外観は、デスザイズヘルの膝部スパイクに似た鋭角な脚部スパイクやカラーリングの細かい各部の違いこそあれ、全体ではウイングガンダム(EW版)やウイングガンダムゼロ(EW版)に酷似しており、ウイングガンダムに似たデザインの一対の内翼と、ウイングガンダムゼロ(EW版)ウイングバインダーに似たデザインの一対の外翼をもつ。一方バスターライフルの存在は確認できず、代わりにパーティクルソードという実体剣を持っている。Chapter 3 である『新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』には登場しない。「Endless Waltz バージョン」という名前になっているのは当時ウイングガンダムのEndless Waltz版がデザインされていなかったため。
L1コロニー群出身の技術者ドクターJが、同僚と開発していたウイングガンダムゼロ(ウイングゼロ)のデータを参考に完成させた機体[1]。形式番号はXXXG-01W。パイロットはドクターJの英才教育を受けた少年工作員ヒイロ・ユイが務め[1]、地球圏統一連合に対する一大テロ作戦「オペレーション・メテオ」に投入される[2]。
本機はウイングゼロの設計思想がもっとも強く反映された汎用機であり[3]、飛行形態「バード形態」への変形や大火力武装のバスターライフルなどに共通項が見出せる[1]。ただし、技術的な問題点をもつインターフェイス「ゼロシステム」や、その他過剰とされる部分は撤去され、パイロットのヒイロの技量によって不足分を補っている
本機の機動性の大半は、バックパックに接続された一対のウイングユニットに集約されている[3]。このユニットは単純に揚力を発生させるのみならず、翼の分割されたパーツを可動・変化させることで機体の空力特性を適宜変化させ、失速から極超音速飛行までに至るあらゆる速度域に対応することができる[3]。宇宙空間においても、質量移動(AMBAC)や内蔵されたバーニアスラスターを併用した高い姿勢制御能力を発揮する。
さらにバード形態に変形し、機動力と行動範囲を上昇させることで、ほかのガンダムよりも上の作戦行動が可能[3]。胴体中央に配置されたサーチアイは、頭部のカメラアイでは収集できない映像や電波情報も補足可能としている[4]。膝裏のレッグスラスターを駆使することで高い走力を発揮し、バード形態時の推進器としても機能する[4]
コクピット
オペレーション・メテオによって使用された5機のガンダムのコクピットは各機共通のものを用いながらも、シートやグリップの位置は各機それぞれに個体差が存在する[注 1]。また、コクピットシートは少年の体格に合わせて作られており、大人が座席に搭乗することはできない
コクピット部分は球状のカプセルとなっており、機体頭部の動きに連動して同じ向きに稼働する方式をとっている[6]。コクピットカプセル周囲はリニアフレームで覆われる[7]。ガンダムのコクピット部はOZ製のものとは異なり、衝撃を緩和する機能を備えたフローティングコクピットとなっている[8]
バード形態
ウイングガンダムの高速飛行形態。ACの世界では航空兵力として戦闘機が現役であり、MSを飛行戦用とした場合、エアリーズのように攻撃力が低下する機体も見られた[3]。ウイングガンダムでは、バード形態の変形機構によって戦闘機とMS双方の機体特性を獲得することに成功している[3]。変形は全自動で行われ、スラスター位置や空力特性が変化する。これによってバード形態では、各スラスターのベクトルが後方へ集中する[
バード形態は移動から空中戦闘で使用され、バスターライフルの使用も可能[4]。同形態時の性能は従来型の戦闘機をしのぎ、大気圏突入も可能となる[7]。第7話では、機首にバスターライフルをマウントしない状態のバード形態も見せた。
EW版では腰は旋回せず、膝の折り畳み方向もテレビ版と逆になっている。
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