実家から勘当されキャンプ生活を送るグエルの元に、ある日 珍客が現れた。
「我々のサークルの、試験機のパイロットになっていただけませんかな?」
柔和な笑顔で手を差し伸べるその筋骨隆々の巨漢の学生には見覚えがあった。同じパイロット科の3年生でマッチョインテリの異名を持つ変人モグロー・ラッキークラフトだ。
「…施しは受けん。失せろ」
グエルは素気無く断るが、差し伸べられたキャッチャーミットのような掌は小揺るぎもしない。
「存じています。そしてこれは施しではありません。取り引きです。我々は、優秀なパイロットを欲しています」
【デミトレーナー(グエル専用機)】
モグローのサークルで組み上げたデミトレーナー改造機。
グエルの窮状を聞いたサークルメンバーがこれ幸いと極端にピーキーな改造や装備を乱造しまくった機体である。
それは最早モグローの手に負えない性能に仕上がっている。
なおパーソナルカラーはグエルに断り無く塗装されたもの。
どれくらいピーキーかと言うと、メインウェポンの全長が本体の倍もあるほど。
決闘の際にはこれだけ別コンテナで移送される。
【頭部】
メカニック科電子機器専門のメンバーがこぞって多種多様なセンサーを積み込んだ結果 熱処理のキャパを超えたため、強制冷却機を増設した。
なお光学センサーも複数の異なる機器を詰め込んでいるためアイグラスを3分割している。
【機動性】
グエルのバトルスタイルを鑑みて脚部はホバーレッグに交換されたが、素体であるデミトレーナーのヒザ関節ではホバーの加速に耐えきれずヒザから上が倒れてしまうため、バックパックのスラスターも増強された。
ただし、OSの駆動管制の連動が未だマッチングできていないため、操縦者のグエルは加速と同時にヒザや腰の姿勢制御も強いられている。
【虎の子『対ビームシールド×2基』】
ある日、人気の無い一室で、モグローに窓越しに語りかけてくる声があった。
『今度、産業廃棄区に決闘場の古い防護壁が廃棄される。それの幾つかが持ち去られたとしても、僕は一切関知しない』
そしてそれらを回収して、グラフィック系をオミットして造られた物が、今のモグローらのサークルの虎の子「対ビームシールド」である。
なにしろ古くなっても元・決闘場の壁。これで決闘でビームの餌食になる事は無くなる。
と、思っていた。
【大型ビームライフル】
「対ビームシールド」の欠点。それは「莫大な電力が必要」ということ。
決闘場の防護壁のエネルギーはコロニーの動力で賄われているため常時稼働も可能だが、MSサイズで携行するには、学生レベルには些か荷が重い。
サークルメンバーにできた事は、「使用時は任意でオン・オフにする」「バッテリー式で5回まで」だった。(※つまり喰らいそうな時にバリアをオンにして、当たらなくてもバッテリーは消費する。)
用途は、射撃戦で塹壕代わりに立てておくか、
【パリィングバスターソード】
巨大剣の護拳として装着された。
これはかつてビームパルチザンを愛用していたグエルのバトルスタイルにばっちりハマった。
遠距離戦→中距離戦→接近戦と隙のない仕様にグエルのパイロットとしての腕前が合致してはいるのだが、いかんせん機体のピーキーさが足を引っ張る事も多く、キャンプ期間のグエルの戦績は決して低くは無いが、敗北する事もあった。
──こうしてグエルは生活費を稼ぎキャンプ中の糊口を凌いでいたとかいないとか。
モグローのディランザと。
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