HG1/144ガンダムEXをベースに、RGM-79 ジム(復讐のレクイエム版)を製作しました。
■製作のコンセプト
ガンダムEXのキットの持ち味を生かしつつ、足し算よりも引き算を心がけたモデリングを行うことにしました。また、ディティールが判然としなかった部分は想像力で補い、現場合わせで模型的なアレンジを加えることにしました。
■頭部センサーユニット
頭部センサーユニットの"耳"にあたる部分に可動軸を設け、兵士の心情を表情として視覚化するガジェットを再現しました。
■カラーリング
基本色にラッカー系塗料を用い、エアブラシで吹き付けました。ニュートラルグレーⅠ及びⅡを基調とし、レッドの部分にはパンツァーレッド(2)を使用。濃いグレーはメカサフ・スーパーヘヴィのままとしています。乾燥後、パーツごとにエナメル系塗料のダークブラウンやディープブラウンでスミ入れとウォッシングを行い、部分的にドライブラシで立体感を強調しました。
■仮組
形状変更は、プラ板、プラ材、エポキシパテを用いました。前回のガンダムEXの製作経験を生かし、好みで腕部を短縮化。人間的なプロポーションに調整しています。
■武装
ビーム・スプレーガン、ビーム・サーベル×2、頭部バルカン砲2門、専用シールドを装備。
■頭部
30MMラビオットの頭部パーツをベースに、プラ板、エポキシパテで整形しました。その他、エッチングパーツ、真鍮線、市販のディティールアップパーツを使用しています。
ゼロから作るのは難しいと感じたため、ジム系MSの頭部パーツをいろいろと検討しましたが、最終的に30MMシリーズからの流用としました。
■上半身
コクピットハッチは、ユニコーンガンダムのふくらはぎを使用しています。中央の金色部分はエッチングパーツをはめ込みました。プラ板・プラ材で独自に解釈したディティールを追加しています。
■腰部アーマー
腰部前後のアーマーにプラ板を被せるかたちで形状を変更しました。横のアーマーは無加工です。
前後のアーマーと本体との接続部品をギリギリまで削り込んで使用しているため、腰部アーマーの全てが可動するようになっています。
■ランドセル
キットのものに切り出した0.3mmプラ板を少しずつ貼り付けて、形作りました。中央のフックはプラ丸棒とプラ板で作っています。
■両腕部
好みで、前回製作したガンダムEXと同じ加工を行い、腕を短縮化しました。ボールジョイントの付き位置を下げたり、二の腕の上部を削り込んだりしています。肩アーマー及びフックは、ガンダムEXのものをベースに若干の小型化と形状変更を行いました。
■ビーム・スプレーガン
ガンダムEXのビーム・ライフルを切り貼りして形作りました。
■シールド
ガンダムEXのパーツとプラ板で製作しました。写真の白い部分がプラ板です。
■脚部
スネまわりを中心に、部品の形状変更を行いました。黄色い部分はエポキシパテ、足首サイドの装甲はプラ板で作成。細かい点でガンダムEXと異なっているため、設定画を見ながらディティールを拾って再現を試みました。
■ビーム・サーベルラック
ガンダムEXのものを3連から2連に改造。
ビーム・スプレーガンとシールドを構えた状態。
■ビーム・サーベル
発光部は、蛍光ピンクと蛍光ブルーをエアブラシで吹き付けました。
HGガンダムEXと共通点が多く、ピンポイントで各所を改修することで完成させることができました。
コメント
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コメント失礼します。ハイディティールレクイエムジムめちゃくちゃカッチョエエッス👍️頭部ギミックがもう~たまらねぇッス👍️本当マジでこのままキット化してほしい❗
mamezoさん、コメントありがとうございます!
お褒めの言葉をいただき、とてもうれしいです!励みになります。
設定画を見たときから頭部ギミックに興味を持ち、球状のものがクルンと移動して表情が変わるギミックを、なんとか再現したいと思ってました。ホビージャパン2月号のメカクリエイター対談の記事では、「ジムのカメラ回転はスマート爆弾の誘導レーザーの発信装置が元ネタ」とあり、実際に画像検索したところ確かにそんな感じになっていたのが興味深かったです。
なお、ガンダムのMSはシンメトリーがスタンダードですが、よく見るとジムのスネのディティールは左右非対称となっています。謎だと思いつつも設定画どおりに再現してみましたが、これも上記の対談の中で「「ロボコップ」も左右で脚のディティールが違っていて、その微妙な違いが機能的に何かあるんじゃないかというふうに見えるんです。」とあり、クリエイターの想像力の豊かさを感じました!
凄い…!もうこれ純正キットの再現度ですよ!!🤣
でも、レクイエム版のジムはカスタム仕様でもないのに、かもし出す妙な強者感がいいんですよね〜✨
鈴木ジム2さん、コメントありがとうございます!お褒めの言葉をいただき嬉しい限りです。励みになります!
戦場のレクイエム版MSのキット化を切望しているところですが、主要MS(ガンダムEXとザクタイプ各種)が発売されてからは、残念ながら続きませんね…(泣)。
ご指摘のとおり、ジムは劇中では妙な強者感出てますね!ビーム・スプレーガンも、威力がビーム・ライフルと変わらないのでは?と思えるほど破壊力に優れていると思います。そういえば、バズーカを製作するのを忘れてました…。
頭部のギミック良いですね、アニメの嘘になりがちな表現を構造に落とし込む感じ素晴らしいですね(gandam-hand2)
yumewakaさん、ありがとうございます!頭部のギミックを製作するにあたり、ゼロから作るのは難しいと考え、ベースキットを模索していました(デジタルモデリングなら、このあたりの悩みはないものと思います)。当初の候補としては、ジムかジムⅢあたりを考えていましたが、設定画の形状と違いすぎるため、どのように再現するか悩んでいました。そんな時、イエサブのパーツパラダイスで頭部パーツを探索した際、30MMラビオットの頭部パーツ(税込100円)に偶然出会い、「これだっ!」と閃いて改造した次第です。クリアパーツの内側にモノアイのようなモールドがあり、流用に適していると判断しました!
再現度たけぇ~!
AOMEGANEさん、ありがとうございます!設定画を何度見返しても、ディティールやカラーリングが判然としない部分が多く、動画の静止画像から形状や細部を拾おうと試みました(戦闘シーンが夕方や夜となると、もうお手上げです…)。それでも分からない箇所は、自分なりに想像力を発揮し、模型的なアレンジを加えることで、なんとか完成させることができました。何かのご参考になれば幸いです!
各部造形はもちろん、頭部の回転ギミックは流石!
お見事です♪
コメント失礼しました。
誠一さん、コメントありがとうございます!誠一さんの作品群の素晴らしさに憧れ、チャレンジしてみることにしました。「成功するかわからないけど、とりあえずやってみる」勇気をいただくことができました。重ねて感謝申し上げます。
以前から、設定画や動画の静止画像をもとに少しずつ改造を進めていたところ、月刊ホビージャパン2月号(2025/№668)に只野☆慶先生の作例が掲載され、参考にさせていただくことで製作に弾みがつきました。自分で問題を解いて答え合わせをするような気持ちを味わったり、異なる製作アプローチを比較してみたりと、なかなか興味深い経験を得ました。
いえいえ、こちらこそあやぽんさんの作品群に刺激、感銘を受けております!
やはりキットにないものを作成するのは苦労もある分、達成感も半端ないですよね。
次作も楽しみにしております♪
コメント失礼します!
レクイエム視聴時、ジムでた!やったぁ!かっこいい!キット化されるやん!。
て思っていたのにキット化の風なし…。あやぽんさんが凄まじいクオリティで制作されておりました…。かっこいい!凄い!綺麗!渋い!(gundam-kao3)
manacanaさん、コメントありがとうございます!数々のお褒めの言葉をいただき、たいへん恐縮しております。
それにしても、復讐のレクイエム登場MSのキット化、続々と発売されると思いきや、御指摘のとおりパッタリ止んでしまいましたね…。ジムやザクタンク、グフカスタムやガンタンク強襲型なんか発売されると嬉しいのですが。モデラーとしては、無いものは作るしかない!と思いますが、財布と相談しながら、技術力に見合ったものにチャレンジしていきたいです…。
製作メモを詳細に残しましたので。何かのご参考になれば幸いです!
主に1/144ガンプラとマシーネンクリーガーをマイペースで製作。第23回全日本オラザク選手権一次審査通過。ガンダムベース福岡主催「渾身の作品を~(2019.11.30~2020.3.31)」及び「~GBNにDIVEせよ!(2020.7.1~11.1)」入選。
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