マスターグレードのシャア専用ザクに、カットモデルやメカニックモデルのテイストを盛り込み、さらに頭部とコクピットに電飾を仕込んで完成させました。
■台座
キットには台座が付属していないため、タミヤのディスプレイベース・スモール(148mm×108mm)を使用しました。格納庫の一部に見立ててパネルラインのスジ彫りを入れ、下地をブラックサフで塗装した後、油彩によるドッティングにより複雑で奥深い色味を出しています。雰囲気としては、シャア専用ムサイの外壁をイメージしています。
使用したデカールは、ジオン公国章はMG1/100ギャン専用デカールから流用し、文字はスジボリ堂のチッピングデカールを使用しました。
■頭部
ザク系キットの頭部形状で個人的に一番気に入っている、旧キット「1/144MS-06R高機動型ザクⅡ」をリスペクトしてVer.2.0の頭部を改造しました。
動力パイプの取付基部をハイパーカットソーで切り離し、横幅を若干詰めた後、プラ板を挟んで接着。さらに、後頭部と両頬にエポキシパテを盛り削りすることで、正面から見た際にたまご型で面長になるように改造しました。ひさしはブレードアンテナの取付基部を頂点として左右の面を削り込み、口ダクトはプラ板で囲んで延長した後に縁を薄く削りました。
また、大河原邦男先生の設定画の雰囲気を汲み取って、人中の中央部を瞬間接着パテで少しだけ盛り上げて形状の微調整を行っています。モノアイはハイキューパーツ製のSPプレート4.0mmφとH・アイズを使用し、中央にLEDを1個配置して配線は首から胸部へ逃がしました。胸部右側のコクピットハッチで磁石をかざすとコクピットと同じタイミングで点灯します。点灯パターンのうち、「ゆっくりとした明滅」を選択すると、モノアイの”グポォン…”と発光&フワッと消灯が再現できます。
動力パイプは、モールドの向きを揃えて瞬間接着剤の点付けで固定しました。
■電飾
頭部カメラ、コクピット内の天井に電飾を仕込みました。使用した商品は、「ビット・トレード・ワン MMGL-W2-WH ホワイト [磁気スイッチ付LEDモジュール2灯]」であり、2か所を同時で光らせることができます。磁石をボタン電池ボックスに近づけることにより、簡単にオン・オフの操作をおこなうことができ、点灯パターンは「①点灯→②高速点滅→③ゆっくりとした点滅→④消灯」の順に切り替わります。ボタン電池(CR927/3v)ボックス兼スイッチは右胸のコクピットハッチ裏に設置しました。
上記商品の「ゆっくりとした明滅」の点灯パターンのおかげで、ジオン軍MS&MA特有の「モノアイが”グポォン”と発光&フワッと消灯」が簡単に再現できました。
■ランドセル
内部メカを露出させるため、外装は右側面のみ取り付けました。ノズルはハイキューパーツ製STDスラスターノーマル8.0mmに置き換え、クリアブルーとクリアオレンジをエアブラシで吹き付けて焼け表現を行いました。キットはザク・バズーカを腰部にマウントする仕様ですが、ランドセル左側に縦方向に設置する方法に変更しました。
バズーカ設置用のパーツは、1/144オリジン・ザクのザク・バズーカ取付用パーツ・プラ板・ランナーから自作しています。これは、「HOW TO BUILD GUNDAM2」に掲載の川口克己氏製作メンテナンスハッチオープン時の1/72シャア専用ザクへのオマージュです。
■右腕部
シールド及び右腕は、プラ板の貼付け、スジボリ、ピンバイスでの開口等によりディティールを追加しました。左腕部の内部メカ露出状態と対比させるために、肩以外はノーマルな状態で組み立てています。ヒジのプリン型の部分は膨らみを強調したいと考え、ウェーブのU・バーニアを貼り付けました。拳はミカド屋の「【ver_2.0】CLASSICマニピュレーター【Aセット】サイズ:12.9mm」を使用しています。
なお、1stガンダムのTVイメージ、大河原邦男先生の設定画や80年代リアルロボットの雰囲気を重視し、”指”や手の平も機体色と同じにしました。
■左腕部
左腕部はメカを半分露出させ、プラ材や真鍮線等の貼り付けや細かい塗り分けを行いました。スパイクアーマーは、3つのスパイクの先端をヤスリで先鋭化し、エッチングソーで中央を切断して内部フレームの半分を露出させました。スパイクのフレームにはモールドが無いため、スジボリやピンバイスでの開口により、ディティールを追加しています。拳は右手同様、ミカド屋の「【ver_2.0】CLASSICマニピュレーター【Aセット】サイズ:12.9mm」を使用しました。
■右脚部
右脚部はスジボリやプラ材の貼り付け等によりディティールを追加しました。左脚部の内部メカ露出状態と対比させるために、80%ノーマルな状態で組み立てています。S型ザクの特徴的なスラスターは、ハイキューパーツ製のSディッシュやガンマズルを組み合わせて使用しました。
■左脚部
左脚部は、外装のほとんどを取り払い、内部メカを露出させました。筆塗は一切行わず、細かい塗り分けは全てマスキングで対応しました。全体的につや消しですが、所々金属パーツや金属色を使用したり、マーキングにレッドのコーションマークを用いたりして、アクセントを付けました。
今回の改造点等を一枚にまとめてみました。
■フィギュア&コクピット搭乗用リフト
製作したフィギュアは士官服のシャア2体です。極細の面相筆を用いたラッカー塗料による筆塗りで、エナメル塗料のダークブラウンでスミ入れをしました。コクピット搭乗用リフトは無改造で製作し、格納庫内でも目立つように彩度を上げたいと考え、イエロー+石坂イエロー少々で塗装しました。
■内部メカの塗装
内部メカとしての説得力を塗り分けで演出しました。塗料は全てラッカー系を使用し、ウッドブラウン+ホワイトで自作したウォームグレーを基調として、ホワイト、ブルーグレー、MSグリーンで塗り分けています。同じ色を隣り合わせさせない立体パズルだと思いながらパーツのブロックごとに塗装しました。内部フレームの可動機構はそのまま残しているため、完成後も自由に動かしてポージングできます。
■つや消し塗装
仕上げとして、水性塗料のつや消しをガイアカラーのプロユースシンナーで希釈してオーバーコートしました。あくまで自己責任での使用ですが、水性塗料のつや消しをシンナーで溶いて吹き付けると、乾燥後の塗装面は完璧なつや消しとなります。
■外装のデカール
ヴェルテクスデカール・アンプコーションデカール・ラインデカール・ガンダムデカール等を使用しました。本キットは1/100スケールですが、精密感やリアリティの向上をめざして、1/144スケール用の小さめのデカールも織り交ぜています。
■胸部
胸部コクピット内の天井をくり抜いてエッチングパーツで照明のモールドを追加し、LEDを仕込みました。電池ボックス兼切替えスイッチは右胸に設置。動力パイプは、芯に3.0mmφのスプリングに針金を通したものを使用し、1コマずつモールドの向きを揃えて瞬間接着剤で固定しました。内部メカを露出させるために、胸部左側の外装は取り外したままとします。
■腹部
腹部の外装は、タミヤの精密ノコギリ(エッチング製)で中央を切断し、断面をヤスリで整えました。内部メカの表現として、左脇腹にミカド屋のヒートシンクやプラ材による自作パーツを貼付けています。シリンダー及び小型核融合炉は金属色で塗装しました。
■腰部・股間ブロック
スカートはスジボリやピンバイスの開口等によりディティールを追加しました。股間ブロックの外装は、ハイパーカットソーで中央を切断し、断面をヤスリで整えました。内部メカと外装との隙間が大きい箇所には、ミカド屋のヒートシンクやプラ材による自作パーツを貼付けています。
MG量産型ザクとの比較です。
量産型ザクは無改造で素組みですが、シャア専用ザクにあわせて、モノアイのみハイキューパーツ製のSPプレート4.0mmφとH・アイズにより改造しています。
子どものころから1/144、1/100とも無数のザク・タイプを製作してきたのですが、いつ作ってもどのバリエーションでも楽しいものです!


![■電飾 頭部カメラ、コクピット内の天井に電飾を仕込みました。使用した商品は、「ビット・トレード・ワン MMGL-W2-WH ホワイト [磁気スイッチ付LEDモジュール2灯]」であり、2か所を同時で光らせることができます。磁石をボタン電池ボックスに近づけることにより、簡単にオン・オフの操作をおこなうことができ、点灯パターンは「①点灯→②高速点滅→③ゆっくりとした点滅→④消灯」の順に切り替わります。ボタン電池(CR927/3v)ボックス兼スイッチは右胸のコクピットハッチ裏に設置しました。 上記商品の「ゆっくりとした明滅」の点灯パターンのおかげで、ジオン軍MS&MA特有の「モノアイが”グポォン”と発光&フワッと消灯」が簡単に再現できました。](https://gumpla.jp/wp-content/uploads/2026/02/DSCN9761-1-1024x599.jpg)













コメント
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How-toBuildGundam自分も、良く見てました。あやぽんさんのザク見ると、当時を思い出します。自分も昭和の人間なので、あやぽんさんの思い入れ、凄く伝わつてきます。
ご返信ありがとうございます。
raikenさん、重ね重ねありがとうございます!raikenさんに共感していただけるとは大へん嬉しく思います!
「HOW TO BUILD GUNDAM」(以降、HTBGと記す)についてですが、「1」の方はキット(現在で言う旧キット)をリアルに仕上げるための指南書のような初心者にやさしいコンテンツが満載ですが、「2」の方はハードルがぐーんと上がり、読者の度肝を抜く”超絶作例”のオンパレードになってましたね。
書籍「MSVジェネレーション」(あさのまさひこ氏著)の中に、HTBG2はガンプラ少年たちに『「ダメだ、オレにはこんなすごいガンプラは作れない…」と絶望と惨敗感を同時にもたらすことに繋がった』という指摘がありました。
まあ、到底超えることはできないとしても、近づくことはできるという意味で、当時のガンプラ少年のスピリッツを大切にして今後も作品製作を楽しみたいと思っています!
はじめまして。
見惚れました。
勉強になります。
raikenさん、ありがとうございます!
80年代のガンプラブーム直撃世代なので、子どもの頃からザクの様々なタイプを製作してきました。ザクの製作は飽きるどころか、作るたびにその奥深さに魅了されています。
今回は、大河原邦男先生の設定画と旧キット1/144″ゼロロクアール”の造形を参考にして製作しました。額が薄く後頭部に重心が置かれ、口先に向けてすぼまっていく卵形的な造形をめざしています。
子どもの頃、「HOW TO BUILD GUNDAM2」に掲載された小田雅弘氏製作の黒い三連星高機動型ザクやジャブローを進軍するザク、川口克己氏製作のシャア専用ザク等のカッコよさに衝撃を受け、強い憧れを抱いていたので、今でもザクを製作する際は見返しています。まさに時代をこえて愛される作品群だと思います!
あやぽんさんの超絶技巧が今回も炸裂(zaku-kao2)
カットモデルシリーズ、凄すぎて訳わからん😅
グポォンなんですね‼️ボワッと光りだす感じ、たまらんですね🤤
あやぽんさんの個展があったら生でグポォンを見てみたいです👍️👍️👍️
T-Nonさん、ありがとうございます!温かい励ましのお言葉の数々、たいへん恐縮しています。
個展の予定はないですが、チャンスがあれば、今年開催される模型サークル主催の模型展示会には持ち込もうと考えています。これまで私自身、どの模型サークルにも所属したことはないのですが、一般参加やゲスト参加として主催者の方から声をかけていただいてます。昨年参加できた山口県内の大きな展示会としては、「下松模型交流会」と「宇部ホビーフェス」がありました。
個人的には、展示会で作品を通じて他のモデラーさんやお客様と交流を深めることが何よりも楽しみです。昨年の展示会では、多くの親子連れの方と盛り上がりました。お子様に磁石を持ってもらい、それを展示作品に近づけることで頭部やコクピットが発光した際、驚きや感動のリアクションがあった時はモデラー冥利に尽きました。作品を通じて親子で話がはずみ、楽しい時間を共有していただけたら、たいへん嬉しいですね!
MGならではの内部フレームを活用したカットモデルイイですね😆
塗り分けや細かいデティールアップで精密機械の感じが出てカッコイイ✨
NASUさん、ありがとうございます!本作品の良い点を評価していただき、たいへん嬉しく思います。励みになります!
ご存知のとおり、マスターグレードのシリーズは内部メカのディティールやモールドが素晴らしいものがあると思いますが、外装で覆われるとそれらが全く見えなくなります。内部フレームと外装の両方を一度に堪能する方法として、また、マスターグレードモデルの楽しみ方の一つとして、「カットモデル」という手法は有効だと考えます。今回のシャア専用ザクには、プラ板・ブラ材・レジンパーツ・エッチングパーツ・真鍮線等で内部メカにディティールを追加していますが、元々のモールドに沿って細かく塗り分けるだけでもリアルなメカ表現ができると思います!
装甲から内部の仕上がり、モノアイ点灯と素晴らしい仕上がりですね😆👍
MSの構造がよくわかる至高の作品ですね😉
cinnamon-1さん、コメントをいただきありがとうございます!温かいお言葉の数々、もったいないです。たいへん励みになります!
先にMG1/100グフを”メカニックモデル・カットモデルテイスト&電飾仕様”で製作した経験があったため、今回はその”改良強化新型”になる前の状態と考えて、グフと共通点を持たせて内部メカを塗り分けました。宇宙世紀正史では、ザクからグフに発展しましたが、私の場合はその逆で製作しています…。ちょっとした気付きですが、ザクとグフの内部構造、特に腕部と脚部についてはパーツに類似性が多く、ザクを始祖とするMSの系統的な進化・発展を模型から感じ取ることができました。まさに「ジオン驚異のメカニズム」です!
いつもながら素晴らしい出来栄え。あまりにリアルなので人体の内部を
見ているような気持ちになりますね。ちょっとだけグロく感じますw。
KUMA563さん、コメントをいただき、ありがとうございます!
“人体の内部を見ているような…”というのは言い得て妙で、私も塗装しながら少し思っていました。おそらく、内部メカの塗り分けをウォームグレイを基調としてMSグリーン等の暖色系を使用していることや、各パーツが複雑に重なり合っているところが臓器を連想させたり、青色の部分が人間の静脈を想起させるのでは?と考えます。当初は、メカメカしさを表現するために、全ての内部メカを金属色で塗装することを考えていましたが、そちらも正解なように思えますね。
良き出来栄えー😆
LEDの電飾は作った事ないなー😅
ディスプレイするには良いねー😆
綺麗に作り込んで御座るなー😊
Ojipopさん、ありがとうございます!
電飾は敷居が高いと思ってましたが、昨年10月に島根県の地球堂模型店で南條店長さんから直接、電飾キットの商品説明をうかがえる機会に恵まれ、恐る恐る導入してみました。磁石を近づけるだけで様々な点灯パターンを楽しめることが分かり、最近は主にMG1/100のMSにビット・トレード・ワンの商品を組み込んでいます。その頃はまだ電飾キットとCR927のボタン電池を取り扱っている模型店は珍しかったのですが、先週2月17日(火)、出張のついでに広島市の大型家電店「エディオン広島本店」の模型コーナーに行ったところ、各種の電飾キット及びボタン電池を販売しているのを確認しました。これから少しずつモデラーさんたちに普及していくのでは?と思ってます!
閲覧していただき、ありがとうございます。
主に1/144ガンプラ、恐竜、ウルトラ怪獣のガレージキット等をマイペースで製作している週末モデラ―です。よろしくお願いします。
X(旧Twitter)→ https://x.com/Ayapons45
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