ギラ・ドーガに代わる新たな量産機を製造すべく先行試作されたギラ・ズールが、性能試験終了後ジオン共和国軍に譲渡され改造された機体。
「袖付き」や公国軍残党との合同作戦にも作戦できる万能機体で、共和国軍のプロパガンダとしても使用された機体。
…という設定で製作しました。
今回はいつも以上に設定モリモリなので、見て楽しんで頂けると嬉しいです。
まずは素体から。左図が、AE社から先行試作機が譲渡され、ジオン共和国軍内部で改造された、「ギラ・ズール ジオン共和国軍仕様」。
「エングレービング」は施されておらず、"袖付き"と対比して"袖無し"と呼ばれることがある。元々、現在の親衛隊仕様がフルスペックとされ量産化が計画されていたが、コストや生産ラインの確保が困難なため、設計が見直された。そのため、先行試作機は親衛隊仕様に近い見た目で落成されている。
右図が、狙撃装備積載仕様、「スナイパー形態」である。
基本的には標準武装であるビーム・マシンガン、特製のツイン・スナイパーライフル、グレネード、ビーム・ホークを装備する。
場合によってはザク・マシンガンの装備も可能で、懐事情の厳しい共和国ならではの対応化工事が施されている。
バックショット。
メンテナンス作業簡略化のため落成時搭載されていたバックパックは撤去され、高機動型ザクのバックパックを改造して専用のものを搭載されている。
これに伴い出力が若干落ちるため、出力増強のためにスカート内部に3連スラスターが設置されている。部品は解体されたゲルググのものを再利用。
また、スナイパーライフル(詳細は後述)のエネルギー供給源は本体動力である。バックパックが交換された理由の1つでもあるが、交換された改造バックパックは核融合炉が2基積載されており、1基が武装系優先となっている。そのため、連続使用でも機体稼働時間への影響はない。
続いては先述のツイン・スナイパー・ライフル。
当機体のための専用設計で、名前の通りビーム砲と実弾砲の2門が搭載されている。実弾は、ザクマシンガンのマガジンを改造した専用弾頭を使用する。
スコープは一応搭載されているが、無線映像共有システムによって、コックピットのモニターに直接スコープ内の映像が投影される。この技術は、当機専用に開発された技術で、この機体の強みでもある。
続いて、先ほどから搭乗しているベースジャバー。
公国軍残党が鹵獲した連邦製のものを共和国軍が買い上げて専用機として充当している。そのため、塗装は本体と合わせて似た配色が施されている。
重力下での作戦行動も視野に用意され、ダカール襲撃作戦時には実戦投入、ザク・スナイパーと連携して後方支援を実施。
これ以外に目立った運用はなかったが、巡回警備などで活躍した。
その他プロパガンダ的な改造として、頭部が一部改造されている。
士気高揚のためモノアイレールを仕切り、ジオン最初の量産型MSとして生産されたザクⅠのようなデザインに改修。
ジオン共和国軍機であるもののロゴは最小限に抑えられており、ザクらしい"見た目"を重視したデザインとなった。
スカート下部には、「Y909」と記載がある。
これは試作タイプである"Y"と試作番台と定められた"900"を表し、その900番台のなかでも9番目にロールアウトした機体(9号機)であることを示している。
Y901~Y910まで10機が先行試作機として製造されたが、他9機はネオジオンに譲渡されている。
尚、Y909が共和国軍に譲渡された理由として、「唯一重力下での運用試験を行ったため」とされている。
(ここが最大の脳内設定モリモリ要素。凄くたのしい。)
というわけで、以上が設定でした。長い!
黒背景でも撮影を。
15年落ちの古い一眼レフなのでノイズは勘弁を...
元々ドイツ兵を意識したデザインがされているだけあって、こんな構えもそれっぽく映ってくれます。
別角度から。
やはり長物を背負っていると重装備感が増しますね。
廃墟ジオラマとかと合わせると、尚臨場感が増しそうな気がします。
それでは製作工程です。
HGUCギラ・ズール(親衛隊機)をベースに胴2mm、首2mmを延長し、可動域を拡張。
バックパックは色々搭載したかったので、HG高機動型ザク(黒い三連星)のものを軸を改造のうえ移植しています。ついでに3mm穴の部分は使用しないので、100均の網戸補修ネットで塞いでみたり。
また、左肩スパイクアーマーは撤去し、30mmのオプションパーツを改造の上取り付けています。少し旧ザク感が出たかと...。
ハンドパーツはビルドハンズを使用し、指先の表現を追加。
設定通り、エングレービングは全て削除してあります。
腰部は迷ったのですがここはディテールと考えてそのまま。
腕、胸部、脚部は600番で根気強く削りました。
今回目玉の改修ポイントは、コックピットハッチの可動化。
4回くらい作り直したのですが、結局肉抜きプラ棒でCジョイントを作り、ハッチ展開時のクリアランスを考えながら位置を調整。
ハッチ部分はプラ板でスクラッチし、従来のものよりエッジを出すことを意識。
開口部分の断面は、塗装前に1000番で処理して整えました。
続いてはツイン・スナイパー・ライフル。名前は適当です。
コトブキヤのショットガンをベースにしましたが、スナイパーにしては砲身が足りない気がしたので、プラ棒を駆使してそれっぽく改造。
更に本来の発射口を下部に移設し、ザクマシンガンのマガジンを上部に取り付けることで、実弾とビーム砲との併用という設定をこじつけています。
また、画像にはありませんが、エネルギーパック部分は3mm穴を空けた上でケーブルを差し込み、エネルギーパイプを作っています。
本作品では、武装には全てネオジム磁石を搭載しています。
小型のものはハイキューパーツの3mmネオジム磁石、スナイパーライフルにはダイソーのネオジム磁石を使用。
全てパチン!と接続できるので、それなりに便利です。
スカート内部の3連スラスターは、設定と同じくゲルググのものを使用しています。
ただしノズル部分が繋がっていて見た目がよろしくなかったので、waveのノズルで置き換え。
ザク味を感じつつゲルググの意匠も組み込むという、一年戦争欲張りパック的な機体になっております。
ベースジャバーは特になにも手を加えてはいません。
本当は横の合わせ目消しをしたいところですが、何せ1日で塗装したので余裕がなく...
ウェザリングでそれなりに誤魔化せているので、良しとしています。
その他、数か所のバーニアノズルは金属パーツに置き換えたり、鉄道模型用のアンテナを使用したりと、細々したディテールも追加。
塗料はほぼ全てガイアノーツのシンナー系塗料、メカサフからの立ち上げでエアブラシ塗装、一部にタミヤカラーで筆塗りをしています。
ということで、いつも以上に設定モリモリのギラ・ズール・スナイパーでした。
「エングレービングのイメージしかない機体を、他軍所属機にしたらどんな印象になるんだろう?」という漠然としたイメージから製作しましたが、(ウケは別として)それなりに良いものが出来たかなと自負しています。
今後ですが、受験生という立場上、製作を継続するには厳しい時期となってしまいました。
そのため本作をもって、進学先確定までしばらく製作はおやすみ。
最短で年内再開ですが、まぁ来春まではかかるだろうなと思ってます( ̄▽ ̄;)
拙い文章でしたが、最後までご覧頂き有難うございました。
良ければいいね、コメント頂けると幸いです。
趣味全開の機体になってしまいました
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2021年末頃にガンマカから塗装を始めた、初心者高校生です。
こちらでは、2023年度から、自分が納得できた仕上がりになった作品を投稿していきます。X(旧Twitter)では、全作品の製作状況、完成写真も投稿していますので、是非御覧ください。
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