HGUCグフカスタム
- 71
-
- 0
-
ここでは多くは語らず、続いて後編をお楽しみください!
_(._.)_
ヒートサーベルで払い除けたグフは左手に装備されている5連装75mm機関砲を撃つが、ノリスはそれを躱し接近戦を仕掛けた。
(格闘戦では勝ち目はないと判断したか…)
グフは後退しつつ間合いを保ちながら射撃を継続する。
しかし、この改良されたグフカスタムは当然ながら機動性も原型機より優れていた。忽ち2機の間隔は狭まりグフカスタムはヒートサーベルを構えると、逃げ切れないと悟ったグフはヒートロッドを射出する。グフはヒートロッドを振り回すと、格闘戦の間合いを取らせないようにした。
ノリスもアンカー付きヒートロッドを射出する。相手の振り回すモーションとは違い、グフカスタムのヒートロッドは槍で突くように一直線に伸びる。アンカーはグフの右腕に吸着すると高圧電流を流す。それに伴い雷電と火花が散るとグフは膝から崩れた。モノアイも点滅を繰り返すと気絶したように消えてしまう。戦闘継続が不能になった事を確認すると、ノリスはもう一機を狙う。
グフカスタムは砂煙を上げながら、横に飛ぶと3連装35mmガトリング砲でグフの足元を狙う。脚部に数発被弾させるが狙いはそこではない。土煙を巻き上げて煙幕を張り、相手の視界を奪うのだ。グフはノリスの姿を見失うと、闇雲ながら近づけまいと必死に75mm機関砲を撃った。
「敵をロストするという事はこういう事だっ!」
グフカスタムは後ろを取ると、ヒートサーベルでグフの右腕を切り落とした。それから突き飛ばすとグフは顔に土をつける。土煙も消え始め何とか立ち上がろうとするが、気づくとグフカスタムが首元にヒートサーベルを突きつけていた。
ノリスは淡々と言い放つ。この最後の温情にグフのパイロットはどう応えるか。
「……回答なしか」
グフは沈黙したままであった。
だが次の瞬間、グフのコクピットから爆発音が聞こえた。そしてコクピットのある胴体部分から煙が立ち上る。
(故障か…?いや、コクピット周りに被弾させた覚えはないが…)
そのままグフは倒れ込むとその機能を停止させた。
「どういう事だ?」
ノリスは違和感を感じながらも、ヒートロッドにより動けなくなったグフに歩み寄る。膝をついて項垂れている所を前蹴りすると力無く仰向けに倒れた。
倒れたグフにグフカスタムは跨るとヒートサーベルを振り上げた。今度も沈黙かとノリスは想像していたが、予想外の展開が待っていた。
グフのコクピットが開くとパイロットが両手を上げて出てきた。
「これ以上、私の手を汚…、…ん?」
ノリスは出てきたパイロットにカメラのピントを合わせると何かを言っているのに気づく。声は聞こえないが、血相を変え鬼気迫る表情で何かを訴えているようだ。それとそのパイロットは見慣れない黒い防弾チョッキのようなものを着ていた。
「…何だ、何を言っている?」
ノリスは顔にズームした。
ノリスの眼前でグフのパイロットは言い終わる前に爆発した。グフの上はそこにあった物を跡形も無く消し去ろうと炎が燃え盛る。
(…こ、これは…!?)
思いもしない事態にノリスも息を呑んだ。
(…目の前で自爆した?、…だが何だこの違和感は…)
ノリスは爆発の瞬間を瞬きせず見ていたが、間違いなくあの黒いチョッキから起きていた。しかし、グフのパイロットに自爆をするような動きはなく、ただを何かを必死に伝えようとしていた。
ノリスは思考を巡らせ、一つの答えを導く。
(…あれが何処からか何者かの手で行われたものなら、もしや…)
だとするとノリスは強い憤りを隠せずにはいられなかった。歯を食いしばり、表情は修羅の如く怒りに満ちていく。
ノリスの目の前には地球連邦軍のMSである陸戦型ジムが3機が基地内に入ってきた。
(…この場にアイナ様が居らず幸いであった)
陸戦型ジムはグフカスタムを見ると、三方に分かれ挟撃しようと動く。
(お許しくださいアイナ様、サハリン家に仕える者として…今この時だけ…、私は人である事を捨てます…)
ノリスは心の中でそう唱えるとグフカスタムを動かした。ゆっくりと前に進むと一気にスラスターを吹かし正面のジムへ間合いを詰める。
その動きに対応が遅れたジムはグフカスタムを目の前にまで接近するのを許してしまう。そして100mmマシンガン構えていた右腕はグフカスタムが脇に挟み込み、動作を抑え込んだ。
ジムのメインモニターはグフカスタムの胴体が至近距離で見えるだけで、周囲がどうなったか分からなかった。そして次の瞬間、ジムの胴体から返り血のようにオイルが噴き出した。
グフカスタムは相手の腕を抑え込むと、ジムの胴体にヒートサーベルを突き刺していた。刺さるとねじ込むように深く押し込み息の根を止めにかかる。それから一端サーベルを抜くと一回二回と叩き切るようにヒートサーベルを振り下ろした。相手は反撃する様子はなかったがグフカスタムはジムが倒れるまで執拗に斬撃を与え続ける。機械であるMSがまるで人間そのものの様な動きに
他のジムがたじろいだ。それでもグフカスタムを落とすべく動くとノリスはそれにも直ぐ様対応する。
グフカスタムはジムの100mmマシンガンに怯まず、果敢に前進するとシールドを構えたまま体当たりをする。ジムは踏ん張りきれず倒れると、またしても容赦のない斬撃でジムの装甲を歪ませながら叩き切る。ジムは再度マシンガンをグフに向けようとするが、赤子の手をひねるように弾かれてしまい、無抵抗のまま攻撃を受けるしかなかった。ジムはズタズタになり中のパイロットも衝撃で無事ではないだろう。残されたジムもグフに一矢報いるべく攻撃を仕掛けるが、ヒートロッドによるカウンターを受けそれも虚しく失敗に終わる。崩れ落ちるとグフカスタムが近づきジムの頭部を鷲掴みにした。
力無く項垂れるジムのパイロットにノリスは聞く。
「地球へコロニーを落とし、多くの人々の生命を奪った我々も責められる立場でない。だがそれを承知の上で言わせてもらう」
ノリスは言葉を続ける。
「我々が宇宙から来た悪魔なら、貴様らとて地球の重力に縛られた「外道」そのものだ。絶った命の数はもはや問題ではない。人を人として見ず、ただの兵器として扱った貴様達の行為こそ鬼畜の所業!…そんな相手を前に私も冷静ではいられない!」
グフカスタムはジムの首を刎ねるとヒートサーベルをコクピットに突き刺す。一撃で仕留めるとジムはゆっくりと前に倒れた。
ノリスはコクピット内で天を仰いだ。誰もいなくなった基地の中にはグフカスタムと骸と化したMSだけが残された。長い軍人生活を送ってきたノリスも、こんな後味が悪い戦闘は開戦以来初めてであった。
UC:0090 1月某日。この日、ネスカ・コールマンは地球連邦政府アジア地区軍事資料庫にいた。彼女は一年戦争から10年の節目に大戦中の情報開示を行うという地球連邦政府の発表を知り、地球アジア地区に取材のため降り立った。そしてその最中、閲覧用パソコンの記録で気になる記事を見つける。かつて昔、自身が取材していた極東アジア地区戦線のもので、その内容は初めて知るものであった。
〜戦争後半、地球連邦極東アジア方面軍は、捕虜にした敵MSパイロットと鹵獲したMSを使用し敵陣営を撹乱、また敵基地への攻撃、攻略を実施した。敵は鹵獲機体を友軍機と誤認し先手を打たず、こちらが不意をつく形で先制攻撃を成功させた。捕虜となったMSパイロットは取引により地球連邦軍へ協力する形であったが、その内容には非常に問題があった。
作戦行動時、『捕虜パイロットには遠隔操作式の爆弾を仕込んだベストを着用させる』と記録にあり、作戦中に反逆的行為があった場合、そのベストを爆破すると書かれていた。そして、捕虜にはそれを了承するかどうかの選択する権利は無く、実質強制的に戦場へ投入された。
これは人道的観点を無視した脅迫行為以外の何ものでもなかった。無論南極条約にも抵触する。
地球連邦極東アジア方面軍ではこれを「М作戦」とし呼称し展開。М作戦のМは
『Marionette・Bom(操り人形爆弾)』からきており、捕虜そのものをMS同様兵器として扱い、敵対行為を取れば容赦なく爆破、証拠証言を跡形なく消してしまう極めて非道な内容であった。
これは戦勝国と言えど、この様な人道的問題がある事案に関しては軍事法廷の場で裁かれる。が、当時この作戦を指揮、承認していたイーサン・ライヤー大佐はジオン軍の地下基地攻略戦の際に戦死したと記録があった。彼は地球連邦軍内でも「タカ派」で有名で、宇宙軍のレビル将軍とも相性が悪かったらしい。ライヤー大佐は宇宙で軍が本格的に動く前に、何としても地下基地攻略を急ぎたかったのだろう。
これを見たネスカは手を止め言葉を失った。
当時、自分が知る地球連邦軍の兵士達は、こんな事を容認するような倫理観の人達ではなかった。
これは一部の上層部により行われていた作戦なのだろうが、捕虜達が同じ味方に銃を突きつけなければならない状況下に置かれた気持ちを思うと、ネスカは胸が締めつけられた。それでもネスカは記者として、この戦争の闇の深さを更に調べる事とした。
〜to be continued〜
ご覧いただきました皆さんありがとうございました!
2部構成の機動戦士ガンダム第08MS小隊特別編「М作戦」いかがでしたでしょうか?
(・∀・)
機動戦士ガンダム第08小隊はミリタリー要素評価の高い作品ですが、こちらは兵器よりも「戦争色」が強いものに仕上げてみました。
この物語は実際に過去の戦争であった「特攻」や「◯体に爆弾を付けて助けに近づいた仲間を道連れにする」という歴史上にあった出来事を参考にしてます。
そして今回、捕虜達は自らの命と引き換えに同胞を撃たなくてはなりませんでした。第二次大戦中、アメリカの日系人部隊は日本への攻撃参加はせず欧州戦線に投入されたりしましたが、この08小隊ではMSパイロットという特別な能力を持ったばかりに、味方◯しの汚名を着せられる何とも悲惨で辛い戦いを強いられました。
他にも参考にしたのは機動戦士ガンダムの生みの親、富野由悠季氏のザンボット3『人間爆弾』で、富野氏は実際に戦争を体験され、物語にそういった演出を入れる発想は自然とあったのかもしれません。
私はもちろん戦争を美化するつもりはなく、理不尽かつ誰の幸せにもならない戦争などなくなればと思う次第です。私としては08小隊はそういったテイストを取り入れやすく、今回の作品の舞台としました。
ではガンプラ紹介いきます!
ご紹介ガンプラはHGUCグフカスタムです!
最初にお伝えした通りシンプル仕上げですので、これと言った特徴はないです。ただ08小隊系の機体はウェザリングがまあ似合う!
(*^▽^*)
スミ入れ&ウェザリング、トップコートをするだけでも満足な仕上がりになりますね〜
いつか震える山のデジラマも作ろうと思います
(^^♪
今月はこの特別編で精一杯かと思うので、来月に「宇宙の挽歌」第5幕最終エピソードをお送りします!
挽歌も追い込み、そして次の幕は?
( ^^) _旦~~
また見てくれたら嬉しいです!
(人∀ ・)タノム
第08MS小隊特別編デジラマ後編アップしました!
コメント
コメントをして応援しよう
コメントにはログインが必要です
こんにちは。宇宙世紀好きなビルダーです。
ガンプラとデジラマで、まだ未開拓の宇宙世紀を切り開きます。
フォローしてくれたら喜びます(*´ω`*)
オリジナルデジラマストーリー
「宇宙の挽歌」を不定期連載中!
頑張ります!
HGUCグフカスタム
こんにちは〜!!今年は台風が多く暑い日も続きますがいかがお過…
HGUCジムキャノン(トライデント隊仕様)
皆さん、こんにちは〜!!暑さも本格的になり日射しが眩しい今日…
GUNSTAエース2026 運営さんに感謝号!
皆さんこんにちは! (*>_<*)ノ 本日は父の…
地球連邦軍軽空母ドレーク級
皆さんこんにちは!梅雨に入り塗装に悩む今日このごろ、いかがお…