ASW-G-46　ビフロンス　

ASW-G-46　ビフロンス
地球で発見したガンダムフレーム発掘した当初は外装は無くフレームのみの姿で地下に埋まっていた。
『掃除屋』の青年がモビルアーマー駆除の依頼で地球に降りた際発見する。
外装や武器はゲイレールやグレイズ、ガルムロディなどのジャンクパーツを現地調達にて加工し取り付けた。

ホームレスの青年
ビフロンスのパイロット。300年前厄祭戦時代ヴァルキュリアフレームのパイロットとして生産された一人。瀕死の状態で冷凍保管されていた。体内に大量のナノマシーンを注入され後遺症で体内の色素が抜けてしまい20代だが白髪になってしまった。
生きる気力はなく幽霊のように生きている。

以下妄想設定

ゴメンネ…。
隣りに横たわる女性。吐血していて苦しそうだ。
肺を撃たれたのだろう。声は出ていないが唇の動きで判った。
握られた手。自分自身も撃たれていて動けない。
死への実感。それでも良いと思った。この女性と一緒に死ねるのなら…。
……。
「あーーーーー！また食べてない！！！」
目の前に1人の少女が見下ろしている。
路地裏で寝ていた 青年は驚いて目を覚ました。
「あれだけ食べなさいって言ってるのに！」とムリやり青年の口にパンをねじ込む。
「パンだって限りあるんだから他の奴に配ればいじゃないか。」
「アンタが一番ガリガリなのよ‼︎」
彼女の名はアリシア。自分の稼いだ金で食料や衣類を浮浪者や孤児に分け与えている変わり者で「スラムの女神」と呼ばれている。
必要以上にあれやこれやと世話する彼女に 野垂れ死にを望んでいる青年にとっては迷惑な存在であった。
「で、今日は何しに来たの…？」
「アナタの伸びた髪を切る為よ！ヒョロ長で白髪の長髪だと幽霊みたいよ！」
あっという間に肩まで伸びていた髪の毛は短髪になっていた。「これぐらい短くなくっちゃ。男前になった！」と青年の頭を撫でた。

青年は短くなった髪を触りながら「何故目が覚めなかったのだろう？いつもなら人の気配で目がさめるのに…。感覚が鈍ったか…。それとも…。」

オセアニア連合とギャラルホルンとの争いが激化し廃墟と化したスラム街にまで範囲が及んだ。戦闘範囲に行こうとするアリシアを青年は止めた。「お前何やってんだ‼︎」「子供達を避難場所へ誘導しなきゃ！アナタも避難しなさいよ！」

ドォゴーーン！！！爆音と同時に建物が揺れる。此処ももう危ない。青年はアリシアを抱き上げ走りだした。朽ち果てた瓦礫の前までたどり着きアリシアごとハッチの中に入る。
青年は慣れた手つきで計器を触る。エイハブリアクターが起動し瓦礫から一体のMSが起き上がる。
兎に角、戦場から離れてアリシアを安全な場所まで送らないと。青年はルートを考えていると。
「お願い！病院跡に行って！あそこに子供達が避難しているの！」
モニターのレーダーを見る病院跡周辺にエイハブ反応が10ある。子供達もまき込まれている可能性が高い。「無理だ。諦めろ。」青年は言った。「じゃあ！アタシだけ行く！」アリシアはコクピットから出ようとする。「お前死にたいのか！」
青年は感情を表に出して言った。アリシアはビクッとなり涙を溜めて「でも可能性はゼロじゃないじゃない。」脱走する前、母親が言った言葉と表情が重なった。

クソ！全身灰色のMSの単眼が光り立ち上がる。

ギャラルホルンのグレイズとオセアニア連合のジルダと交戦していた。
突如周辺が靄に包まれた。視界が悪くなり、通信も効かなくなった。なんだ？立ち尽くすジルダの両腕が吹き飛ぶ。発射音が聞こえない。遠方からの砲撃なのだろう。その刹那、巨大な砲弾がジルダのコクピットを貫く。
灰色の機体、頭部の形状からグレイズやゲイレールの系統にも見える。なによりオセアニア連合を攻撃したのだから味方に違いない。
接触回線にてグレイズのパイロットが通信する。「助かった。貴殿の所属を教えて欲しい？」灰色の機体はグレイズの両腕を摑む。「幽霊(ファントム)さ」
単眼は跳ね上がり、中から悪魔と呼ばれた機体の顔が現れる。
ダダダダダッ！ガンダム頭部に内蔵された機関砲がラミネート装甲のコクピットを貫く。接触回線からパイロットの絶叫が響き渡る。アリシアは耳を塞いだ。
「地獄で先に待ってろ。」青はボソリと呟いた。