「交差する世界」
シミュレーションマシンが、異音を立てていた。
「なんだこれ……バグか?」
京田リクトは、操作パネルを叩く。
その横には、重装備のガンプラ。
——パーフェクトガンダム。
父・京田四郎が残した機体を、自分の手で修復したものだ。
「ったく……親父も中途半端なもん残しやがって」
そう言いながらも、リクトの手は止まらない。
削り、足し、動かしながら理解する。
——それがリクトのやり方だった。
「完成なんて、戦いながらでいいんだよ」
起動スイッチを押す。
◆ 異常発生
フィールドが展開——しない。
画面が歪む。
警告音。
そして——
◆ 邂逅
気がつくと、荒野に立っていた。
「……どこだよ、ここ」
「それは、こっちのセリフだ」
背後から声。
振り向く。
そこにいたのは、静かな目をした少年。
無駄のない立ち方。
構え。
そして、その後ろにある機体。
「……その機体」
リクトが目を細める。
「パーフェクト……いや、違う」
「シン・パーフェクトガンダム」
少年が答える。
「俺が完成させた」
その言葉には、一切の迷いがなかった。
「完成、ねえ……」
リクトは肩をすくめる。
「俺はそういうの、好きじゃねえな」
「だろうな」
少年はあっさり言った。
「その機体、バランスが崩れてる。未調整だ」
「はあ!?」
「前に出すぎる構造だ。制御が甘い」
一瞬で見抜かれた。
「……天地ハヤト」
少年が名乗る。
「天地大河 の息子だ」
「……京田リクト」
リクトも名乗る。
「京田四郎の」
その瞬間。
二人の視線が交差した。
「なるほどな」
「納得した」
同時に言った。
◆ 乱入
「いいねぇ……面白え組み合わせだ」
空間が歪む。
現れる黒い機体。
氷室ガイ。
「二つの“パーフェクト”か。まとめて叩けば、俺が一番だ」
「やるしかねえな」
リクトが前に出る。
「共闘だ」
ハヤトが即答する。
◆ 圧倒
戦闘開始!!
ガイの機体は速い。
そして、正確すぎる。
「くっ……!」
リクトが弾かれる。
「動きが雑だ」
ハヤトが言う。
「うるせえ!!」
だが事実だった。
「強い戦いってのはな——」
ガイの声。
「無駄がねえってことだ」
攻撃が的確に刺さる。
◆ 理解
「……違う」
ハヤトが呟く。
「何がだよ!」
「俺らの動きはパーフェクトなまでに正確だ」
一瞬、リクトの動きが止まる。
「だから読まれる」
その言葉で、リクトの目が変わる。
「……なるほどな」
ニヤリと笑う。
「未完成なら、読まれねえ」
◆ 共鳴
「リクト、前に出ろ」
「指図すんな!!……けど、やる」
リクトが突っ込む。
あえて粗い動き。
「甘い!!」
ガイが迎撃——
その瞬間。
「そこだ」
ハヤトが斬り込む。
「なに!?」
タイミングがズレている?!
読めない。
◆ 進化
「いいぜ……これだ!!」
リクトが叫ぶ。
「ハヤト!!合わせろ!!」
「言われなくても!!」
動きが重なる。
違う思想。
違う戦い方。
だが——
「なんで噛み合う!?」
ガイが叫ぶ。
「決まってる!!」
リクトが吠える。
「進化してるからだ!!」
「そう!いまもな!」
ハヤトが冷静に補足する。
◆ クロスアタック
「行くぞ!!」
「来い!!」
パーフェクトが突っ込む。
シン・パーフェクトが跳ぶ。
「これが!!」
「二つの答えだ!!」
クロス斬撃!!
ズバァァァッ!!
◆ 崩壊
空間が揺らぐ。
フィールドが崩れる。
「時間切れか」
「次は決着だな」
二人が笑う。
◆ 余韻
現実に戻る。
静かな模型店。
偶然に繋がった2つの世界線。
クラフトマンの窓からリクトは空を見上げる。
「……天地ハヤト、か」
「負けられねぇ」
リクトは静かに拳を握る。
…
カランコロン♫
クラフトマンの扉が開く。
「おーい!迎えに来たぞーリクト!」








コメント
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先輩方の素晴らしい作品の前に恐縮ですが、色々と勉強させて頂きます。
作品の世界観をイメージしたキャラクターや写真と共にアップしていきます。
多くの方に見ていただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。
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