Ｚ　ソリッド

結論から言うと「変形しないＺガンダムが欲しい」

向かいのソファにすわる連邦将校はそう切り出した。出たよ、Ｚのアイデンティティ全否定！！無茶振りする赤毛の連邦将校は連邦軍伝説のニュータイプ…ああ、もう面倒臭い。アムロ・レイ大尉は更に続ける。

「表現が微妙だったかな。ＭＳ形態時のあの機動性パフォーマンスを発揮しつつ重モビルスーツとの格闘戦で押し切れる剛性が欲しい。そのためには可変フレームでは無理だと思うんだ。」

新型ＭＳの開発依頼にアナハイムを訪問して来たアムロ大尉は、一瞬イラっとした私の心を見透かしたのか、柔らかい口調でそう述べた。

なるほど、自分専用の高性能機が欲しいって事か。そして連邦から機体開発に提示された破格の資金額、流石は一年戦争の英雄って所か。

「Ｚガンダムの変形による恩恵は理解している。だか大気圏突入なんて１作品に一回あるか無いかだろう？」

「大尉、そう言うメタな発言は勘弁して下さい。」

「いや、済まない。だかこの先そんな機体が必要になるんだ。キレキレのガチムチな機体を頼む。」

そう言うと大尉は立ち上がって頭を下げた。

「やめて下さいよ大尉、判りました。それではプロトタイプを用意しましょう。若手にとんでも無い機体設計する奴がいるんでそいつにやらせます。しかしそんな機体、本当に必要なんですかね？」

なんとなく発した言葉にニヤリとしてアムロ大尉が反応する。

「アイツはもっと凄いの開発してるんじゃ無いのかい？」

☆¥々<%○！！動揺を押し隠して私は返す

「なんの話ですか、それ？　あ、話変わりますがサイン頂けませんか」

そう発した私の脇の下はぐつしょりと湿っていた…