妄想戦線
ここではない何処か、いまではない何時かの話、その世界にはMSと呼ばれる巨人が存在した。
重機のような使い方をされることもあるが、その立ち位置はもっぱら戦争の最前線に立つ戦力としてである。
強大な力を持てばそれを争いに用いたくなるのは世界が違えど人の性というものなのかもしれない。
MSの中でもランクがあり、最上位の機体は騎士と呼ばれ、同じく新型人間と呼ばれるパイロットによって使われ、大きな戦果を挙げていた。
しかしそれは周囲の被害を全く考慮しないものであり、一般の民衆が被る被害は騎士のあげる戦火に比例して大きくなっていった。
巨大な人型はその質量だけで周囲に破壊をもたらすのだ。
しかしそれを彼らが考慮することはない。
彼らが興味があるのは自分がどれだけの戦果を挙げ、その結果どれだけの報酬や名声を得られるかに終始するのだ。
そんな騎士たちが巷にあふれる中、異色の騎士が存在した。
その名はウィンド…戦争で名を挙げることを望む騎士たちの中で、戦争の芽を摘むことで戦争の発生を抑える騎士だった。
その正体は不明…たとえOVAで一発で正体がばれるようなことがあっても(笑)
当然だったがウィンドはほかの騎士に恨まれた。
活躍と金稼ぎの機会をつぶされることが許せなかったのだ。
最終的にそんな騎士たちが徒党を組んで仕掛けることとなった。
最終的には数十対一の戦いになった。
誰もがウィンドの最後を想像したが、ウィンドは勝った。
数の暴力という圧倒的不利を覆しMSの残骸の上に一体だけ立ち続けるウィンドを見た誰かが化け物と呟いた。
ウィンドはそれを最後に表舞台から姿を消した。
しかしそれが逆に権力者達に戦争を起こしたらまたウィンドが介入してくるという恐怖を煽り、存在そのものが抑止力となった。
その後、ウィンドは時々歴史書に登場することになる。
それは決まって戦争の火種が生まれた時で、火消しの名はこのあたりで着いたあだ名である。
出現する期間を考えると同じ騎士が乗っているとは考えずらいが、その実力はみな高く、一子相伝で技術と精神を受け継いでいるのではというのが確証はないものの共通の認識だった。
そして火消しのウィンドは今でもその世界で兵をの象徴となっている。
最後まで見ていただいてありがとうございます。
中古品店でトールギスⅢを見つけたのでナイト風にしてみました。
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しがないプラモ好きですが、頑張って作ったのでよかったら見て行ってください。
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