旧キットMSV　グフ飛行試験型

旧キット箱絵と。

グフ「どお？俺かなり飛んでない？」
ルッグン「そーでもないっす！」
的な会話が聞こえてきそうな微笑ましい実験風景です。
まさにジオン驚異のメカニズム。

グフ飛行試験型は当時の設定でもプロトタイプグフがベースとなっており、オリジンMSDでプロトグフが出たときは
「これは飛行試験型にしなくては！」
と，考えておりました。

「モビルスーツを人型のまま飛行させる」と言うプロジェクトは非常にロマン溢れる試みだったのでしょう。
人型を保つことで全方位的な射撃と近接戦闘能力を維持しながら重力下において宇宙空間と同じように立体的に戦えることは戦略的にも意味がありそうです。
残念ながら1年戦争当時はその試みは思うように成果を上げられず、人型のまま飛行するMSの登場はグリプス戦役時のバイアラン開発まで待たなければなりませんが、ラプラス事変の際のトリントン基地でのバイアラン同型機の戦果を見れば、人型のまま飛行するＭＳというコンセプトは間違っていなかったことがわかります。

グフ飛行試験型は両腕がフィンガーバルカンになっています。
これは、武器携行で左右の重量バランスが崩れると飛行に影響があると考えられたのではないかと思います。
ところで、指から弾丸を射出するトンデモテクノロジーなフィンガーバルカンですが、さすがに親指からは無理なんじゃないかと思いまして、親指は照準スコープと言うことにしました。

マスター・キートン先生曰く
「屈曲した砲身からでも弾丸は射出できる」
そうですが。

「MSを飛ばす」というプロジェクトはおそらく当時かなり期待されたと考えられます。
きっと、戦意高揚のための軍の広報映像などにも使われたでしょう。
ですから、軍上層部と国民へのアピールのため、開発メーカーのロゴは目立つ位置に入っていたんじゃないかと思います。

旧キットMSVの外装を、オリジンMSDのフレームにかぶせているので、可動範囲は割とあります。
足首はまるごと旧キットMSVのものですが、そのままだと足裏がツルツルなのでそれっぽいディティールを追加しています。

先に塗装のお話をしちゃいますと下記の通りです。

旧キット箱絵風のカラーリングにて全塗装
↓
デカール貼り
↓
つや消しトップコート
↓
ウォッシング
↓
ウェザリング
↓
つや消しトップコート

プロトグフはクチバシが長いので短く削り込んであります。
またモノアイレールもグフ特有の上まぶたの「Vの字」になっていないので、エポパテで整形しました。
飛行試験型のモノアイレールは全方位型ではないのですが、飛行する上では全方位型の方が良いのではないかと思い残しておきました。

制作中の様子。
基本的にはオリジンMSDプロトグフを芯にしています。
改修点は下記の通り
・モノアイスリット上まぶたをv字に
・モノアイはいったん開口しHアイズを埋めてUVレジンで面一に
・クチバシを短く削り込み
・肘下は旧MSVより移植
・フィンガーバルカンはパイプ状市販パーツにて延長
・同、親指にはＨアイズを仕込みスコープ化
・バックパックおよび腰部バーニアを旧ＭＳＶより移植
・膝下も旧MSVより移植
・膝パットは切り離し独立可動
・フクラハギフレアはプラ板積層で2mm延長
・足首にボールジョイントを新設し足首接続
・設定画に合わせ足首前面の形状変更
・足裏ディテール追加
・その他各部市販パーツやプラ材にてディテールアップ

前回に続くグフシリーズとなりました。
最後までご覧いただきありがとうございました。