忘却への抵抗/インパルスカーマイン(4/4)

「MyGO!!!!!」「AveMujica」とグロンギ族過激派との、長かった戦いも間もなく終わりを告げようとしていた。

没落から立ち直った豊川祥子。

その立ち直りのきっかけになった高松 燈。

数多の死線を越えてきた2人には、もう敵はない。

 

最後の敵は「究極の闇」。

豊川家を没落に追いやった憎き怨敵。

しかも、奴は無数の眷属を従え、こちらを取り囲んでいる。

 

燈を、自分を嘲笑うセリフの数々に抗うごとく、祥子は、内に秘めたもう1つの人格を覚醒させる決意を固める！

燈「目覚めよオブリビオニス···究極の闇を打ち払え···

『汝こそ、聖帝オブリビオニスなり』」

 

オブリビオニス「ゴラゲ・ン・ダブサリ・バ・ジャガブ・ロ・ボボラゼ・ザ」(汝が邪なる企み、その終焉は来たれり)

• 魔旋双破

上方向に向けたレーザー対艦刀を背中に固定しつつ、ビームダークを抜刀し、回転しながら4本の剣で特攻をかける。

オブリビオニス「パセサ・リント・ゾ・ガラブリスボドババセ」

(我等人類を甘く見ることなかれ)

このとき、燈はポータントシルエットでの援護に回る。

• 聖帝十字葬

ポータントシルエットから受け取ったアンカーシールドを使い、背中のレーザー対艦刀とで強力なエネルギーを纏い、敵に突撃する。

燈「···今だ」

オブリビオニス「ボボバサ・ギバブバセ！」

(ここからいなくなれ‼)

「究極の闇」にとどめを刺す瞬間···

 

祥子の脳裏には、令嬢だった頃の優雅な暮らし、CRYCHICの一員としてのつかの間の安息の日々が蘇った。

 

失った過去は戻らない。

父は酒に溺れ、母は杳として知れず···

それでも「豊川祥子」の人格が崩壊せずにいられたのは、このオブリビオニスという裏人格が守ってきたからだ。

 

「究極の闇」を撃破し、すべてのゲゲルを終わらせた瞬間···

インパルスカーマインは···力尽きた。

 

それから数日後。

祥子が古いアパートの1室に戻ると、父は冷たくなっていた。

 

祥子「苦しかったでしょう···つらかったでしょう···。せめて、声聞界か縁覚界に逝けるように、今は祈ります」

燈「オン・サラバタタギャタ・ハンナ・マンナノウ・キャロミ」

 

夕暮れ時のアパートで、燈と祥子の唱える密教の呪文が、虚しく響いていた···

〜バンドリ戦記「戦え！AveMujica」終〜

MyGOとAveMujicaのメンバーによる作例紹介もこれで終わりということで、最後はZガンダムの最終回に仮面ライダークウガをミックスしたショートストーリー仕立てにしてみました。

「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」最終回で、祥子の父親が没落のショックからアル中になり、飲んだくれ状態で転がっている様子が映りましたが、そこから事態がより悪化した場合を想定し、今回のショートストーリーでは父親がもし最悪の事態を迎えたら、という展開で締めくくっています。

ただ「BanG Dream! AveMujica」では、祥子ともども本当に救われてほしいものですね。

そしてAveMujicaメンバーのアイコンですが、

• にゃむ/アモーリス→「槍」
• 初華/ドロリス→「拳」
• 海鈴/ティモリス→「牙」
• 睦/モーティス→「告」
• 祥子/オブリビオニス→「帝」

以上のようになりました。

なお猛暑期に入る関係で、これからしばらく制作を休ませていただきます。

最後にSEED撃ち。