負けるはずがない、そんな怨嗟が思わず溢れる。
第一、こちらが3、相手がソロプレイ、数的優位且つハイエナ目的のレイド単独攻略中を狙った奇襲だ……誰がどうもてもこちら側が有利であろう。
だがしかしこの悪夢のような状況は何だ。
俺は踊る様に機動するガンダムタイプのカスタム機に慌てて照準を向ける。
白いガンダムはまるで稲光のように燐光を残す。
「ーー! 動きが速い!?」
いや、正確にはロックオンが間に合ってない。
ロックオンサイトには捉える事はできるものの、完了前にことごとく振り切られるのだ。
「ガチャプレイでもしてるのかよ…!?」
毒付いたものの、そんな事ない事は理解はしている。
第一、テキトー操作でレイドボスに挑む奴の気なんか知れないし、仮にいたとしても低レベルのレイドボスでも苦戦するのは目に見えている。
マニューバと言うものはプレイヤーのクセが最も出るものだ。
故に攻撃側はそのクセを読んで攻撃し、防御側は如何にそのクセを読まれないように動く。
だが、このプレイヤーはどうだ?
クセが丸出し、いや、正確に言うならばクセが強すぎる。
逆に読めない、というやつだ。
『うわぁ!ーー』
一条の光がついに仲間の一機を捉え閃光に変える。
よくもやってくれたな、ともう一人が突っ込んで行くのを俺は止められなかった。
それどころか俺も冷静じゃ無かったようだ。
「挟み込む!」
『当たり前だ!左から回り込む!』
二手に分かれる俺たちに対し、奴はビームライフル一丁では無理だと判断したのかマウントされていたバズーカを引っ張り出す。
右腕にビームライフル、左腕にバズーカという形だ。
姿を見ればわかるが、所謂ハッタリだ。
マンガやアニメじゃあるまいしガン=カタごっこはよっぽど現実的には思えない。
しかも、銃種の違うどころか弾速の違う、更に付け加えるならば二手に分かれたターゲットを狙うなんてどんなFCSだろうと神技だろうと出来ようがない。
例えゲーム内であっても。
ーーだが。
「ぐ、ぐぅ!?」
予想に反しバズーカの弾頭が目の前で炸裂、俺は足を止めざるを得ない。
機動が読まれている?
思わず奴を見る。
「相手にしていない!?」
そう、相手にしていない。
視線なんてくれずに適当にバズーカを撃ちまくっているだけ。
だが、ランダムで発生する爆破半径の所為で動けないのも事実。
沸々と苛立ちだけが沸く。
『く、くそぉ!ーー』
手を拱いている内にまた仲間が落とされる。
漸く、此方に顔を向ける。
一つ目がグポンと輝く。
タイマンではあるが、圧倒的な有利に変わりない。
奴は弾切れを起こしたビームライフル、バズーカを投げ捨てる。
一方此方は弾数は十分過ぎるくらいだ。
突撃を試みるのは奴の方だ。
腕部ミサイルを放って来るが、無駄な事。
「下がって撃ち落としちまえば……!」
それさえ対処すれば、奴は丸腰だ。
あとは引き撃ちしていれば最低でも負ける事はない。
一発、二発、撃ち出されたミサイルは次々光球に変わる。
五発、六発目、腕部の形状からこれで撃ち止めだろう。
「はっはぁ!俺の勝ちだぁ!」
勝利宣言をせざる得ない。
ビームライフルの照準を奴の背中に向ける。
待て、何故背中?
何故此方から遠ざかる背中が見える?
疑問がまとまる前に最初で最後のボイスチャットが入る。
『天使とダンスしてな』
気が付くと目の前には手榴弾。
ミサイルを目眩しに?
回避、いや、迎撃か?
ミサイルにならされた俺の指はトリガーを引いていた。
「……!?」
ホワイトアウト。
爆弾に誘爆したと気が付いたのは、画面に表示された撃破表示を見てしまった、その3秒後だった。
何も、つぶやきに掲載した写真に映ったキットから作るとは言ってないのだ。
今回は、来るべきガンプラバトル時代に向けて、自分がガンプラバトルで使う用のガンダムを作成しました。
コンセプトとしては「以前作ったガンダムホーネットが連ザ2の戦い方がモチーフならば、コイツは飛ばない方のACでの自分の戦い方がモチーフだ!」です。
まぁ、どんな戦い方と言うと、スタンダードな機体装備でエネルギーギリギリまでブーストでかっ飛びながら中距離で撃ちまくる中量機って感じです。
…分かりづらいかな…?
まぁ、学生時代の友人曰く、そんだけ飛び回るなら軽量機の方が良くね?との事。
個人的にある程度装甲があった方がその分被弾に気を割かなくて良いから楽って考え方だったんで聞き入れなかったんですけどね……。
もう一つコンセプトをあげるなら「大衆向けハイパーカー」
……矛盾しているような気がするケド、気にしない。
要は制作コストが高くなくて誰でも使える超高性能機、という説得力を持たせたいなぁ……そんなとこです。
ガンダムブロンテス
Height:18.5m
Weight:59.2t
Weapon:ビームライフルユニット“スティンガー”
レーザーユニット“クォーカー”
ミサイルユニット“ディテクター”
バズーカユニット“トレンチモータ”
ボムユニット“ドーゲン”
シールドユニット“イデアル”
ビームサーベルユニット“バトルテーマ”
ビルダー曰く、ソロでレイドボスを狩りに行く為に作ったとの事。
ニュータイプ専用機?
操作が難しくてその人にしか使えない?
そんなもの幾ら強い機体だとしても優秀な機体とは言えない……誰でも一定レベルの活躍が出来、扱い易い機体こそ優秀な機体である、と独善的にそのビルダーは語る。
故にスタンダード、だからこそのパイロットの創意工夫、無限大の可能性だ、とも。
尚、武装カテゴリ名ににユニットの表記がある理由は、ユニット化する事でミッション事に切り替えやすくするためである。
本人曰く、ガンダムのつもりで作ってないからガンダムと付けられるのは不本意、らしい。
Mk-Ⅱをベースにしているクセに、と言うのは禁句中の禁句。
ビームライフルユニット“スティンガー”
メガ粒子を高い収束率で放つ為、高い貫通力を誇る。
また、収束率を高めた結果、少ないエネルギーで従来品と同程度の威力のメガ粒子を放つことが可能であり、装弾数の向上が確認できる。
バズーカユニット“トレンチモータ”
有爆範囲が広く設定されている為、多くのターゲットを巻き込みやすい。
一方で防護壁を持つ対象に対しては効果が薄い。
レーザーユニット“クォーカー”
右胸部に装備。
従来のバルカンと比べ威力自体は劣るものの、攻撃の回転率は大きく上回る。
ミサイルユニット“ディテクター”
右前腕部に装備。
装弾数こそ少ないものの、威力が高い質量弾を放つことが出来る。
防護壁を持つ対象に対し大きな効果が期待できる。
シールドユニット“イデアル”
炸薬式パイルバンカーを装備したシールドユニット。
巨大な質量弾として使用が出来るものの、攻撃ユニットとしての取り回しは良いものではない。
もっぱら緊急手段としての使用がされるだろう。
ビームサーベルユニット“バトルテーマ”
収束率を高め高速度でメガ粒子を放出する事で、短時間ながらハイパー・ビームサーベルにも劣らない出力を誇る。
従来品に比べて発熱が多い関係上、こまめな冷却が必要あり連続使用に向いていない。
ボムユニット“ドーゲン”
本体標準装備内では最大火力を誇るものの、装弾数や爆発半径の関係から気軽に使えるようなものでは無い。
主に対レイドボスに使われる最終兵器。
制作工程と言うか加工箇所。
基本的にMk-Ⅱベースです。
元々、逆シャアくらいの時期にもしMk-Ⅱが近代化改修されていたら、というコンセプトでした。
それをずっと放置してて最近掘り起こした感じです。
で、それをオレガンとして再構築したのです。
頭部。
個人的に思い入れポイント。
遠距離仕様かと思わせて射撃精度を重視して採用してしております。
基本的にゲームの中ではあまり格闘戦を好まず中距離での機動戦ばかりしてるので、射撃精度は重要。
丸まんまガンダムEz-SRのシャドウファントムのヤツを加工して使用。
元キットのアンテナ削ったり、バンダイ公式パーツからアンテナ持ってきたりしています。
このパーツからブロンテス……一つ目巨人の名前を拝借して付けました。
胴体。
右胸のカメラを潰して砲身を取り付けました。
やっぱ近接防御用のバルカン欲しいよな、って感じです。
エアインテークをユニバーサルブースターのインテークを削って使用。
あとは、コクピットブロックに最近発売したディテールアップパーツを接着。
腕部。
肩スラスタを潰して、代わりに適当なパーツで姿勢制御用バーニアっぽく。
左腕はそのままですが、右腕のみスタークジェガンのグレネード(?)を取り付けることができるように加工。
手は多分ダブルオーのヤツ。
今回は珍しく忘れずに武器持ち手と開き手の作りました。
武器はキャンペーンのヤツのライフルをそのまま使用してシールドは公式改造パーツを加工して使用。
腰部。
前面フンドシアーマーをスタークジェガンの物に変更。
サイドアーマーをジェガンの物が装着出来るように基部ごと移植。
あとはそのまま。
脚部。
足は左右逆に取り付けて、外側にシナンジュスタインのスラスターを少し加工して取り付けました。
バックパック。
Mk -Ⅱのビームサーベルラック兼スラスターをジェガンの物に変更しました。
腰に一本搭載したから何本も要らないよね、という事です。
ついでにバズーカはMk-Ⅱの物の砲身を叩き切って、ストライクガンダムのバズーカの砲身をツギハギ。
カラーリングとしてはメインにインシグニアホワイト。
第二に明灰白色。
青い部分にはブリリアントブルー。
関節、バーニア等にメタリックグレイ。
それをブシュっとした後にデカール、いつもの如くウェザリングマスターで汚して艶消し。
仕上げにゴールドのミラーシートと3Dメタリックシールをちょいちょい貼りました。
愛機となるべく生まれたガンプラだから好きな色で塗るべきだ、とも思いましたがそれは自重しました。
だってインターミディエイトブルー一色で塗りかねないかと危惧したのです。
それよりも使ったことがない色、明灰白色を多く取り入れると言う制約を己に課しました。
……結果として地味過ぎたかと少し反省。
白と言う色はどんな色にも融和する……と言う事で誰にもマッチする機体てな感じで如何ざんしょ。
最後に以前作成したガンダムホーネットと。
ベースキット自体はどっちも一緒のガンダムMk-Ⅱなのですが、設計思想的な差別化は充分にできたかと。
それにしても塗り方、というか汚しのタッチが違い過ぎるせいで別世界感……。
まぁ、方やウェザリングしなかった数年前の作品、方やウェザリングを入れ出した最近の作品……違うのは当然か……。
あぁ、あと、コイツ用に作ってたGディフェンサー完成させないと……。
今回は残り塗料の関係で見送っていたのだ……。
それでは、長々と閲覧ありがとうございました。
優しさが生きる答えならいいのにね
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