1/144ザクタンク(復讐のレクイエム版)を製作しました。
HG1/144ザクⅡF型ソラリ機、EXモデルのマゼラアタック、ザク・ハーフキヤノンのキャノン砲等によるミキシングビルドです。細部が不明な部分は、思うままに形状をアレンジし、現場合わせで完成させました。
機体色はラッカーのカーキグリーンを主体とし、カラーモジュレーション塗装を行いました。その後、エナメルのブラウン系でのウォッシングや、明るいグリーン系の色でハイライトをドライブラシすることにより、立体感を強調しています。全体的にドッティングやフィルタリングを行うことで、退色表現を行いました。
右肩のキャノン砲・背面の荷台・ブレード接続部に取り付けた各シリンダは、動きに追従して可動します。シリンダーは2mmプラ棒と3mmプラパイプの組み合わせで、1mmΦ真鍮線で接続しています。
完成品をディスプレイすると触らなくなるため、固定式でもよかったのですが、せっかくなので可動式とするところに模型的な楽しさや醍醐味があると思います。
設定画の腕部は華奢ですが、キット部品を極力生かす方向で改造したため、力強いフォルムになりました。巨大な腕部の可動のクリアランスを確保するために、両側に突き出たバルコニーのサイズや腰部の接続位置を調整しました。
プラ板工作では、左右の形状・サイズ・位置関係等に細心の注意を払い、シンメトリーに気を付けて作業を進めました。
また、既存のキットと自作部分が上手く融合するように、スジ彫り・プラ材の貼付け・市販パーツの貼付け等により、適宜ディティールの追加を行っています。
ブルドーザーのブレード部分については、実際の車両をよく観察することで、リアルな塗装とウェザリングの参考にしました。泥や埃による汚れ具合や塗装の剥がれ等、実機を見て得た情報を模型にフィードバックしています。
※模型のためとはいえ、寒い中立ち尽くし、重機をまじまじと眺める姿は、我ながらアヤシイ人物に思われそうだと感じ、声かけられたらどうしようとハラハラしてました…。
製作中のショットです。白い部分はプラ板による工作で、両手はロイロイの脚部、赤い部分はグフカスの腕を流用しました。ソラリ機は頭部・上半身・両肩と二の腕・脚部接続用パーツを使用。マゼラベースは大型化させるための改造(後述)を行っています。
プラ板・金属ヤスリ・流し込みタイプ接着剤・直角を確認できる治具さえあれば、わりと短時間で箱組から様々な形状を再現することができます。エバーグリーンのプラ材は素材として柔らかめで加工しやすく、硬めのタミヤ製と使い分けています。
ザクタンクの特徴的な両肩のシールドはプラ板製であり、肩との接続は、当初、ボールジョイントにしていましたが、ヘタリ防止を兼ねてネオジム磁石に変更しました。
腕部はエポパテの塊を削り出して複製しようとしましたが、上手くいかなかったため、軽量化とパーツの統一性を兼ねてグフカスの腕を流用し、形状をアレンジしました。
マゼラアタックは前後で11mm延長し、プラ板を挟み込みました。キャタピラは2列×2セットとし、転輪を1つ増設して大型化しました。
運良く近所の古物商で、手頃な価格でEXモデルのマゼラアタック(1箱に2機セット)を入手できましたが、転輪を5つから6つにする関係上、もう1機分のパーツが必要となりました。結局、キットの入手が叶わなかったため、過去に製作していたEXモデルのマゼラアタックをクラッシュさせて部品取りすることに…。
作品のパーツ構成はこのようになりました。プラスチック製だと強度に不安が残るため、剛性を高める工夫として、各部の接続には1mmΦ真鍮線による軸打ちを行っています。
仮組は重要で、各部のバランスチェックやディティールの粗密の確認等を行います。設定画と異なる力強いザクタンクに仕上がりそうです。
なお、大腿部の付け根の可動軸を生かして、後ろに反り返ったり、前傾姿勢をとれるようになっています。
設定画のディティールを拾いながら、独自の解釈やアレンジを効かせて完成させることができました(細部の形状が異なっていても、雰囲気重視ということで良しとします)。
今回、ザクタンク以外にコンテナ、マデラトップ、マゼラトップ砲も製作しました。
以前製作したザクⅡ・グフカスタムと揃い踏みです。ザクⅡにはマゼラトップ砲を無改造で持たせることができます。
大腿部の付け根の可動軸を残しているため、ザクタンクに前傾姿勢を取らせることができます。前のめりになり、顔を上げ、手を突き出し、キヤノン砲の照準を合わそうとしている感じは、攻撃の意思を感じさせてくれます。
久々にプラ板工作の嵐となりました。思った以上に作業量が多くなり、何度かくじけそうになりましたが、毎日少しずつ前進することで、ようやく完成させることができました。
御覧いただいた方に少しでも参考になればと思います。
コメント
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凄い😲
カッコいい!
工作過程を見てて楽しくなります😁
私も今、旧キットをHG並みに稼働するよう、挑戦中ですが、初挑戦でなかなか難しいです。
あやぽんさんの作例を目指して頑張ります!
@twinsSimaBananaさん、ありがとうございます。私もファースト世代で狂四郎やボンボン愛読してました。当時の「ガンプラ飢饉」は、ここ山口市でも凄まじかったのですが、子供のころのフラストレーションを今晴らしているのかもしれません(笑)。
工作過程の記録については、自分用のメモとして残しておこうと思い書きましたが、何かの御参考にしていただければ幸いです!
コメント失礼します。カッチョエエ~ザクタンク~👍️ミキシング、ディテールもとっても👍️いやぁ、イイモノ見せて頂きありがとうございます。
mamezoさん、ありがとうございます!設定画のザクタンクは腕部が一回り小さくて華奢な印象を受けますが、キットの腕部を生かすとボリューミーになってしまいました。
無謀にも、EXモデルのマゼラアタックを入手しないまま、とりあえずソラリ機を改造して上半身から作り始めていました。同時進行でいろいろな模型売場でキットの探索を続けましたが見つからず、諦めかけてましたが、年明けに運良く近所のリサイクルショップで見つけることができ、思わず箱を手に涙…!
コメント失礼します。
よく動くザクタンク!😃 なかなか無い作例だと思いますが、やはりロボット模型は動くのがカッコ良いです!
レクイエム版らしい密度感も圧巻です!😆
ろぶやんさん、ありがとうございます!ろぶやんさんの丁寧な作品や特撮技術、心に刺さります。プラ棒・プラパイプ・真鍮線を用い、模型的な遊び心を発揮して可動部分を増やしてみました。復讐のレクイエム版МSやEXモデルはハイディティールなので、スクラッチ部分とのディティールの差を埋めるのが大変でしたが、Nゲージ関係やスケールモデルの極小パーツを貼付けて、なんとか追いつこうとしました!
凄い!感動しました。ドーザーの自作だけでなく可動するって、、、素晴らしすぎます!
@comacieさん、もったいないお褒めの言葉、励みになります。ありがとうございます!@comacieさんのリアル志向の作風、素晴らしいですね。各シリンダーの可動については、タミヤの2mmプラ丸棒と3mmプラパイプで作りましたが、本当は真鍮線と真鍮パイプで作りたかったです…。完成後、ポージングが限られるザクタンクですので、せめて動かせる部分を増やしたいと思い、仕込んでみました!
いゃー素晴らしい造形美!細やかな作業と雰囲気ある塗装。。。お見事です!私を解体現場で実物の重機をガン見したり写真を撮ったり不審な行動をしていますので何処かでお会いするかもしれませんね♪
大根おろしさん、ありがとうございます!
寒風吹きすさぶ中、朝からウォーキングがてらに実物の重機をガン見しておりました(さすがに撮影するまでは勇気がなかったので、記憶力を発揮するしかありませんでした…)。解体現場でアヤシイ人を見かけたら、同志ということになりますね!?よろしくお願いします(笑)。
誠一さん、もったいないお言葉です。ありがとうございます!ザクタンクの後輩になりますが、よろしくお願いします。
設定画に近い各部のバランスや細部は、誠一さんの作品の再現度が高いと思います(私のは現場合わせと想像で作った部分が多いので…)。
スクラッチは途中で投げ出したくなったり、くじけそうになったりですが、完成してみれば達成感がありますね!
完成おめでとう御座います🍾
あやぽんさんならひょっとしてと思っておりました笑
設定画よりも力強くダイナミックさが素敵なザクタンクですね♪
いつか並べてみたいです!
作成お疲れ様でした♪
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