機体解説 MS-06S

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一年戦争開戦から終戦までジオン公国軍主力MSとして運用されたMS-06ザクIIは様々なバリエーション機が開発されたが、その中でもエース専用機としてR型と共にジオン軍パイロットの憧れと言われたのがS型であった。S型は主に指揮官機として運用されるため頭部にブレードアンテナを装備(後に指揮官機型F型にも装備)。更にF型以上の高機動、高推力を実現するため燃料タンク拡張など改造が行われ、一般機を上回る機動力を獲得したが、代償として推進剤の減りが一般機よりも早く稼働時間が短くなった。また、その高機動性能から乗り手を選ぶ機体であり、受領したパイロットの中でその性能をフルに発揮したのは一年戦争で”赤い彗星”と呼ばれたシャア・アズナブル他数人のみであった。そのシャアの機体は更に過激なセッティングがされていた事が撃墜後の調査から判明。本来ならば機体保護のためなされているはずの出力リミッターが切られ、機体分解危険値ギリギリを保つというシャアしかできない離れ業による”通常の3倍の速さ”を実現していた。

シャアが搭乗していたS型は一年戦争緒戦のルウム戦役にて国連宇宙軍サラミス級戦艦5隻を単機で撃沈し

シャアが搭乗していたS型は一年戦争緒戦のルウム戦役にて国連宇宙軍サラミス級戦艦5隻を単機で撃沈し"シャアの五艘跳び"として伝説となった。その後は少佐に昇進したシャアが率いるファルメル隊の隊長機として各地を転戦。特に国連宇宙軍の最新鋭機であるRX-78-02ガンダムと激闘を繰り広げたが、ジブラルタルの戦闘にて敗北し撃墜。シャアはドダイに収容されたものの機体は撃墜地点が水上であり、国連軍の増援も迫っていた事から回収を断念。シャアは別の機体に乗り換える事となり、この機体はホワイトベースから連絡を受けた国連海軍がサルベージしジャブローへ輸送されて調査される事となった。

ジャブローにて修理されたシャア機は国連軍技術研究開発本部による徹底調査が行われ、そこから判明したS型の性能および特性は宇宙へ主戦場が変わった国連軍主力部隊へ随時報告された。このためソロモン攻略戦

ジャブローにて修理されたシャア機は国連軍技術研究開発本部による徹底調査が行われ、そこから判明したS型の性能および特性は宇宙へ主戦場が変わった国連軍主力部隊へ随時報告された。このためソロモン攻略戦"チェンバロ作戦"やア・バオア・クー攻略戦"星一号作戦"に作戦参加した一部のS型が性能に劣るジムA/B型やジム・コマンドに撃墜される事例も発生している。しかし、国連軍の評価では"ピーキーな機体ながらも熟練兵が操るS型はジムを遥かに凌駕する"としており、少数機で当たるのは危険としている。一方で回収されていたシャア機は戦後技術研究本部からアナハイムへデータ収集用試験機として譲渡。元ジオンで後にガンダムエンゲージ・ゼロのパイロットとなるペッシェ・モンターニュをテストパイロットとして運用されたが、凄腕である彼女からも"恐ろしく操縦が難しい機体"、"ある意味で狂気の塊"と評されている。また、彼女はテスト中に何度も何者かの声を感じたと報告しているが、データに該当記録はない。

アナハイムではグリプス戦役直前まで試験機として運用され、運用終了後も元ジオニック系技術者によりグラナダにて独自に改修が行われ、リミッター設定状態でのシャア並みの高機動戦闘力確保が行われた結果、テストパイロットによる試験も可能となった。しかし、本来の意味でのシャア機本来の戦闘力を発揮したパイロットは第二次ネオ・ジオン抗争終結後に機体が新設されたサナリィへと移管された際にテストパイロットとして赴任したジオン共和国出身のエグザべ・オリベ少尉まで出ることは無かった。また、シャア以来のフルスペックを叩き出したエグザべも、この操縦技術とニュータイプとしての特性を買われてコードネーム

アナハイムではグリプス戦役直前まで試験機として運用され、運用終了後も元ジオニック系技術者によりグラナダにて独自に改修が行われ、リミッター設定状態でのシャア並みの高機動戦闘力確保が行われた結果、テストパイロットによる試験も可能となった。しかし、本来の意味でのシャア機本来の戦闘力を発揮したパイロットは第二次ネオ・ジオン抗争終結後に機体が新設されたサナリィへと移管された際にテストパイロットとして赴任したジオン共和国出身のエグザべ・オリベ少尉まで出ることは無かった。また、シャア以来のフルスペックを叩き出したエグザべも、この操縦技術とニュータイプとしての特性を買われてコードネーム"ジークアクス"のテストパイロットになった事からシャア機に乗っていたのは僅かな期間だった。しかし、UC.0095.11月27日に発生したサイド6イズマコロニーでのミネバ・ザビ暗殺未遂事件の際にロンド・ベル隊の強襲揚陸艦[ペガサス]に積み込まれていた本機でエグザべは出撃。ミネバに迫ったテロリストのブルーディスティニーをペガサスから降下しながらの対艦ライフルによる狙撃でミネバから引き離し、ドゥー・ブル大尉のジェガンJ型と共にブルーディスティニーを撤退に追い込んだ。

 

 

UC.0094.9月2日(エグザべによるMS-06Sテスト最終日)。MS-06S機内の音声記録。

???["私"以上に使いこなした君との別れは惜しくなる]

エグザべ[誰?]

???[だが、この機体はこれからも君の物だ。…また会おう]

記録された謎の声は電子音声だったため正体は未だ不明。しかし、音声を聞いたサナリィの旧ジオン公国軍出身者は口を揃えて"ある人物"の名を口にしたと言われている。

コメント

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  1. cinnamon-1 4時間前

    シャアザクからの流れ、一年戦争からジークアクス、ユニコーンへと話の展開も素晴らしい👍

    • ありがとうございます😊ジークアクス本編のキシリア・ザビ暗殺未遂事件をミネバ・ザビ暗殺未遂事件に変えてみました。また、エグザべがジークアクスのパイロットに選ばれた理由&ギャンの代わりとしてシャアザクを登場させてます。

  2. 与一 5時間前

    シャアの機体にまつわる後日談から改修後の話、これからへの引き💙素晴らしい展開で、おかわりを待っていられないワクワクがとてもあります🤩👍

    次回も期待大でお待ち申し上げます🥰💕🙇m(_ _)m

    • ありがとうございます😊ジークアクス本編ではシャアザクは早期に退場してしまったので、こっちではエグザべがジークアクスに乗るきっかけ&ギャンの代わりとして登場させました。マーキングがシャア搭乗時と同じなのは”旧ジオニックの技術者たちが[博物館行きも考慮に入れて]という建前でシャアが乗っていた頃のザクを守ったから”としています。

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