機体解説 RX-79-BDX ブルーディスティニー

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かつて一年戦争中にジオンから地球へ亡命した元フラナガン機関の科学者クルスト・モーゼスが[いずれニュータイプがオールドタイプを淘汰する]という思想の元で開発された対ニュータイプ戦闘システム”EXAMシステム”。そのシステムを搭載した機体群を特徴的な青いカラーリングから総称して”ブルーディスティニー”と呼ばれ、一年戦争の影でブルーディスティニーおよびEXAMシステムを巡る戦いが行われた。その結果、開発者のモーゼス博士は死亡。機体群もデータもろとも喪われた。しかし、モーゼス博士の協力者であったデイビッド・オコーネル博士が僅かながら遺されたEXAMシステムの開発データを持って終戦後逃亡。グリプス戦役時にEXAMシステムの残存データに目を付けたバスク・オムによってオコーネル博士は捕らえられ、強制的に開発される事となった。しかし、機体そのものはEXAMシステムに対応した物が完成したものの、肝心のEXAMシステムは元々モーゼス博士が独自に研究開発した事もあって開発が難航。結局グリプス戦役には間に合わず、機体はエゥーゴによって接収され、そのままアナハイム・エレクトロニクス社へと譲渡された。また、オコーネル博士もこの時にエゥーゴに捕縛され、ティターンズへの協力を見逃す代わりにアナハイムへと移って研究を続ける事となった。

機体はかつてのブルーディスティニーシリーズと同様に陸戦型ガンダムをベースに開発されている。これは当時のティターンズが実戦機を研究に使うのを嫌った事と元のブルーディスティニーに近づけるという2つの意図が重なった結果だった。一方でシステム開発は第一次ネオ・ジオン抗争中に元のEXAMシステムのプロトタイプというべきシステムがビスト財団の支援で完成したが、このシステムには重大な欠陥があり、システムが不適合操縦者に与える強烈な

機体はかつてのブルーディスティニーシリーズと同様に陸戦型ガンダムをベースに開発されている。これは当時のティターンズが実戦機を研究に使うのを嫌った事と元のブルーディスティニーに近づけるという2つの意図が重なった結果だった。一方でシステム開発は第一次ネオ・ジオン抗争中に元のEXAMシステムのプロトタイプというべきシステムがビスト財団の支援で完成したが、このシステムには重大な欠陥があり、システムが不適合操縦者に与える強烈な"拒否反応"とも言える肉体的、心理的負荷が人間に耐えられるものではないという物だった。これはかつてEXAMシステム開発初期にモーゼス博士も直面し、乗り越えた壁であったが、オコーネル博士はその壁を乗り越える事はできなかった。この直後、オコーネル博士は心臓病で死去。この未完成のシステムを載せた機体はRX-79BDXとして研究が進められたものの、オコーネル博士を喪った事で完全に頓挫。開発データは後のUC計画フラグシップ機のNT-Dシステム開発に使用された。一方で機体は廃棄が決定し、輸送船でサイド1シャングリラへ向かったが、その途上でティターンズ残党が機体を載せた貨物船を強奪し行方知れずとなった。

プロトEXAMシステムとも言える未完成の戦闘システムを載せているものの、唯一行われた戦闘試験ではアグレッサーのジムIII5機を1分以内で

プロトEXAMシステムとも言える未完成の戦闘システムを載せているものの、唯一行われた戦闘試験ではアグレッサーのジムIII5機を1分以内で"パイロットもろとも完全に破壊する"という驚異的な戦闘力を見せつけたが、この際にジムIIIのパイロット5名およびBDXのパイロット1名の計6名が死亡している。武装はかつてのブルーディスティニーと同様に腹部有線ミサイル、胸部バルカン砲、ビームライフル、ビームサーベルを装備。これらは一年戦争当時の物の改修型でイズマ事件でもサイド6軍警機相手に猛威を奮った。

第二次ネオ・ジオン抗争終結の翌年、UC.0094.9月7日。ティターンズ残党が潜伏していたサイド3宙域外縁にある小惑星を国連軍特殊作戦群エコーズ630隊が強襲。残党部隊はこの戦闘で壊滅したものの、630隊が強襲したティターンズ残党がアナハイムからBDXを強奪した組織であり、戦闘中にBDXがパイロットを乗せた状態で起動。その圧倒的な戦闘力を前に最精鋭のエコーズでも刃が立たず、エコーズ630隊は全滅した。その後、暫くBDXは姿を見せなかったが、翌年から立て続けに発生した国連軍施設襲撃およびイズマコロニーでのミネバ・ザビ暗殺未遂事件で再び姿を現した。イズマコロニーではジオン残党に偽装したザクII部隊と共にサイド6軍警察および特殊急襲部隊SATのMS部隊と交戦。軍警機を殲滅しつつミネバ・ザビがいるホテルへと迫ったが、強制介入したロンド・ベル隊所属第10独立艦隊旗艦ペガサスから降下したエグザべ・オリベ少尉のザクIIS型の攻撃で接近を阻止され、更にSATのシイコ・スガイのガンダムMk-Ⅱによりホテルがある人口密集地から人がいない再開発地へ誘導された結果、スガイ機を中破させたもののエグザべ機によってミネバが脱出したため暗殺に失敗。さらに増援のドゥー・ブル大尉のジェガンJ型とエグザべ機が戦闘に加わった事でBDXは撤退。残存機と共にクランバトルで使用されていた外壁のエアロックからコロニー外へ逃亡した。

第二次ネオ・ジオン抗争終結の翌年、UC.0094.9月7日。ティターンズ残党が潜伏していたサイド3宙域外縁にある小惑星を国連軍特殊作戦群エコーズ630隊が強襲。残党部隊はこの戦闘で壊滅したものの、630隊が強襲したティターンズ残党がアナハイムからBDXを強奪した組織であり、戦闘中にBDXがパイロットを乗せた状態で起動。その圧倒的な戦闘力を前に最精鋭のエコーズでも刃が立たず、エコーズ630隊は全滅した。その後、暫くBDXは姿を見せなかったが、翌年から立て続けに発生した国連軍施設襲撃およびイズマコロニーでのミネバ・ザビ暗殺未遂事件で再び姿を現した。イズマコロニーではジオン残党に偽装したザクII部隊と共にサイド6軍警察および特殊急襲部隊SATのMS部隊と交戦。軍警機を殲滅しつつミネバ・ザビがいるホテルへと迫ったが、強制介入したロンド・ベル隊所属第10独立艦隊旗艦ペガサスから降下したエグザべ・オリベ少尉のザクIIS型の攻撃で接近を阻止され、更にSATのシイコ・スガイのガンダムMk-Ⅱによりホテルがある人口密集地から人がいない再開発地へ誘導された結果、スガイ機を中破させたもののエグザべ機によってミネバが脱出したため暗殺に失敗。さらに増援のドゥー・ブル大尉のジェガンJ型とエグザべ機が戦闘に加わった事でBDXは撤退。残存機と共にクランバトルで使用されていた外壁のエアロックからコロニー外へ逃亡した。

BDXのパイロットは元ネオ・ジオンの強化人間で死亡したとされていた

BDXのパイロットは元ネオ・ジオンの強化人間で死亡したとされていた"プルイレブン"ことエレノア・リル。第一次ネオ・ジオン抗争で乗機が大破し、漂流していた所を偶然発見したティターンズ残党部隊が救出。その出自から帰るべき場所を持たなかったため、サイド3外縁宙域の小惑星に拠点を持っていたディアム・ハドソン少佐らの部隊が保護。名前もハドソンの元恋人から取ってエレノア・リルとなった。その後は本人の意思もあってティターンズとしてシャア率いるネオ・ジオンと戦ったが、第二次ネオ・ジオン抗争でネオ・ジオンが実質的に壊滅した事で組織の存在意義が無くなり、ハドソンらは国連軍に投降する事を伝えたが、国連軍はエコーズを現地に派遣してハドソンらを殺害。エレノアも負傷するが、その中でBDXを見つけて搭乗。この時BDXのシステムは彼女に対して拒否反応を起こさず起動し、エコーズ部隊を殲滅。その後はシステムにあった"あるプログラム"を発見した事でハドソンらがG計画阻止のため各地に同志を集めていた事を知り、BDXを駆って戦列に加わった。操縦技術は元プルシリーズとしての素養や歴戦のパイロットだったハドソンらの指導もあって優秀であり、さらにBDXのプロトEXAMシステムが強化人間である彼女を拒否せず受け入れた事でBDXが本来の性能を発揮。イズマコロニーでは一年戦争時代からのスーパーユニカムだったシイコ・スガイが駆るガンダムMk-Ⅱを中破させ、止めを刺す寸前まで追い詰めた。

 

ダグザ・マックール[…間違いない。630隊を全滅させたティターンズの機体だ。もしも参謀本部が言う通りならば、次はラサの旧ジオン施設だ。恐らくそこにはロンド・ベルの例の新型機や施設警備のPMC部隊もいるだろうが、任務を最優先とし、目撃者は"いない者"とするとの命令だ]

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