ガンタンク大地に寝る！！

終戦間もない宇宙世紀0080年の夏。連邦政府は復興アピールのために、パリ〜アフリカ間をモビルスーツで走破する、かつての人気ラリーを復活させようと考えました。

八州重工は、悪路走破性の高いガンタンクを改修してラリーへの参加を企画します。コアブロックを廃止して軽量化、エンジンと足回りを積み替え、上半身は前傾姿勢に変形し走破性を上げます。ホモロゲーションの要求する6カ月間に造られた12台に対し、軍はRX-75A1の形式名を与えました。

前傾姿勢への変形です。生成AIのひとつで中割AIって、2枚の写真をネットにあげると、繋げて5秒ほどの動画を生成してくれます。スゲーす。

実際の変形もパーツを差し替えずに腕、主砲、頭部とアンテナを真上向きにしつつ、体が前に倒れるように変形します。わりとこの動画ぽいです。

右上のシーンを作りたくて、ガンタンクそっちのけでフィギュアとコクピットを先に完成させましまた。キャノピーは洋白線でヒンジを作って開閉します。バケット車はトミカのレッカー車を探して改造しました。

チーム八州レーシングのエースドライバーはスレッガーロウ元中尉です。恋人でスポンサー、八州重工CFOのミライ女史が現地へと応援に駆けつけます、といったシーンです。

本編では不遇だった2人の幸せな時間を、世界最小スケールで作りたかったのです。

後部デッキに折り畳み式アウトリガー追加。乗員や整備員の動線を考え、搭乗用リフトをつけました。トレッドも左右で1センチ拡張しています。

フェンダーは銅板で作ってダメージを付けてます。1/144なので1/35みたくやるとやりすぎになります。以前作ったホバートラックを横に置いて、オーバースケールにならないように気を付けました。

主砲は180ミリとか220ミリとか、いろんな説があるようです。ノギスで測ったスケールは360から400ミリぐらいです。口径も大きいので、列車砲のドーラ、グスタフみたいな雰囲気でデイテイールを足します。照準器、排煙装置、後挫機構をつけました。砲の基部には上下用に油圧シリンダをつくり可動にしました、、、って全くそれ見えないですね。あははは

車体側面にはGMLRSやミサイルランチャーが付きます。腕にも攻撃のオプションパーツが付きます。それらは本体側に貼った鉄プレートへ、マグネットで留めます。

ラリーは順調に進みます。チーム八州レーシングのガンタンクが総合一位のとき、ある危険エリアを走行中に、上空から降下してきた二機のザクによってスレッガー機は囚われてしまいます。最新のガンタンクと言っても実弾が装填されてなければ無力で、警備の61式戦車もなすすべもなく。

赤狼とビッグアフリカ、二機のザクは互いをそう呼んでいました。ドライバーは現地で即解放されましたが、兵器機材は持ち去られました。

ジオンはこれらの鹵獲したガンタンクを即戦力とします。現地改修のシュルツェンを車体側面に追加し、ドローンやミサイルへの対策としました。

ご主人様、塗装は連邦ジオンどちらにいたしますか

鹵獲兵器として塗装をどうするか、、両軍の共通色に見えそうなパンツアーグレイを基本カラーにしました。

連邦の国籍章や部隊章は車体の側面に集中させました。ジオンのパターンはシュルツェンの上に国籍章を描いて、地球連邦の表示を隠しました。シュルツェンはダメージ風、未塗装、別塗装など何パターンか予備を作りました。

機体に赤は使わず、コクピットは白、グランプリホワイトにしました。ラジエーターの黄色は戦車ぽくないのですが、オリジナルガンタンクの象徴と思ったので薄めて残しました。

4月ごろ、車体がほぼ完成です。フェンダーやリフトを作ってます。上の方のパーツには、変形のために作った胴体ブロックが見えます(1回で上手くいかず作り直しました)。その右側へは前傾の時こけないように、釣り用の鉄球を詰め込んでます。

こちらで最後です

約10ヶ月間、3機種を並行で作りデスクはカオスでした。難所の度に作業は滞りオプションパーツや脇役をひたすら作って現実逃避、、ダラダラとコツコツは同じ意味でした。本当になんとかなって良かったです。

今回もご閲覧いただきありがとうございました。

APENDIX :最後に作成背景を添けますので、ご笑読ください。

ガンダム・復讐のレクイエム異譚
”脱走と追跡のサンバ”
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【第3話　ガンタンク大地に寝る！！】

宇宙世紀0080、アフリカの人々は日常生活を取り戻しつつあった。各所にゲリラ戦を続けるジオン残党が跋扈し、地球連邦も決定打を出せないまま緩い膠着状態が続いていた。連邦政府は治安回復のアピールのため、0081年元旦からパリ～アフリカ間を走るモビルスーツ・ラリーを企画した。

終戦を迎えて無用となったガンタンクの一部は、八州重工でRX-75Block6（通称typeRと呼ばれた）へ改修が進んだ。パリ～アフリカ・ラリーのホモロゲ―ションモデルでもある。コアブロックを廃して操縦系統を一本化、装甲の軽量化とエンジンの換装によって飛躍的な機動力を獲得した。車体前部へのサブクロウラ装備や、アサルトモードと呼ぶ走破性の高い前傾形態への変形機構が追加された。

軍を除隊したスレッガー・ロウ元中尉は、フィアンセである八州重工CFOのミライ女史からのスポンサードを受け、このレーシング・ガンタンクのパイロットとしてラリーへ参加準備を進めていた。0081年1月新春、ロウ元中尉は彼の愛車とともに出発位置にいた。

「中尉、必ず、かならず生きて帰ってください。必ず。」
「少尉。これを受け取ってくれ。安物だがね、姉の形見なんだ、、、、ミャクミャクっていうんだ。」
「スレッガー、、、、、、」

目を見張る八洲重工CFOの唇は、旅立つドライバーにより塞がれた。やがて、彼女を乗せたリフト車はガンタンクから静かに離れる。長いラリーがはじまった。

数日後アフリカ奥地の山岳地帯には、総合1位で疾走するRX-75Block6の姿があった。その前後に突如、2機のザクがバーニア降下で現れた。双肩の赤いザクとグリーン、ツギハギのF2型ザクが、高速移動するガンタンクを前後から襲う。ザクの攻撃は打撃が中心で、コクピットへの攻撃を避けていた。武装や走行装置を破壊した結果、ガンタンクBlock6は行動不能となった。死傷者・行方不明者は居ないものの、ガンタンク以外にも多くの参加機体がその付近で鹵獲された。搭乗員は保釈された。

ジオン・アフリカ方面軍ではこれらの鹵獲兵器を即座に自国化し、貴重な戦力として活用した。すでに平時で兵器の非合法化が進んでおり、武器の獲得は旱天慈雨の恵みとなった。この襲撃事件は、アフリカ方面軍、基地司令ノイエン・ビッター少将とニュータイプ、イリア・ソラリ大尉の仕業だった。

任務の都合上、この2人はペアとして緊密に連携していたことを疑う余地はない。中年の天涯孤独男とシングルマザーの親密さに関して別の噂もあったが、本稿はこれ以上触れない。
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だ がしかし、モフモフは見ていた