UC.0095.12月7日。ラサ北部警備区域内旧ジオン秘密基地跡坑道内。
ロンソン[…ダメだな。ミノフスキー粒子が濃すぎて本隊と連絡不能だ。小隊長より各機へ。作戦に変更なし。部隊内通信可能範囲を維持しつつ速やかにポイントデルタを確保する]
マチュたちロンド・ベル捜索隊が基地跡に入る少し前。統合参謀本部からの命令を受けたダグザ・マックール中佐率いる国連軍特殊作戦群エコーズ920隊はマチュらとは違うルートから基地内に侵入していた。エコーズ部隊は事前情報から一年戦争時末期の基地攻略戦で侵入ルートの坑道が損傷、崩落している箇所が多数ある事を把握。残った坑道から侵入したものの、基地内の状況がまるで不明な事から偵察としてシェルパ・ロンソン大尉のチームチャーリーを先行させ、本隊は坑道入口にて待機となった。しかし、ロンソンらは目的地目前で異常なまでのミノフスキー濃度の上昇から極近距離を除く通信不能となっていた。4機編成のチームチャーリーを率いるロンソンは口には出さなかったものの頭では危険を知らせるアラームが鳴ったままだった。経験上こういう時は何かが起きる。彼の長年の勘がそう言っていた。そして進行方向に目的地が見えてきた。命令ではこの格納庫区間入口を確保した後に本隊が合流。そして内部へ侵入という手筈となっていた。
ロンソン[全機索敵警戒を厳となせ]
ロンソンが部下たちにそう告げた時、先頭を進んでいた部下の機体が一瞬見えた光の太刀筋と同時に暗闇に消えた。
そして暗闇の先から現れたのは部下のジェガンではなく、まるで骸骨のようなMSだった。
ロンソン[まさか…ガンダムEXか?]
ロンソンも資料写真では見たことがあった。オデッサ作戦中にルーマニア方面のジオン軍基地をいくつも破壊し尽くして敵味方問わず"悪魔"と呼ばれた機体。ソレが進行方向にいる。つまり、目標地点を確保するにはコイツを倒すしかない。事前に司令部からは目撃者を残さないように命令が出されていたためロンソンらはビームサーベルを抜いた。
ロンソン[作戦変更なし。白兵戦に移行し、速やかに排除せよ]
ロンソンの命令で抜刀した隊員たちは謎のガンダムEXに襲いかかった。エコーズはあらゆる状況を想定して訓練を繰り返しているため隊員たちに特に動揺はない。襲われた機体のパイロットもロンソンは機体が消えた辺りから現れたのを確認している。
3対1という圧倒的有利な状況だった。しかし、
ロンソン[なんだコイツは…]
手練れ揃いの部下たちの機体が次々と討ち取られていく。コックピットに直撃した機は無いようだがガンダムは確実に1機づつ狩っていた。いつもなら痕跡も残さずに任務を遂行する"幽霊"と呼ばれた自分たちが今はヤツの狩りの標的にされている。そして部下の機体の首が飛んだ時に残ったのはロンソンだけとなった。
ロンソン[なぜこんな所にコイツが…]
残ったロンソンとガンダムのビームサーベルが交錯し、暗い坑道に火花とピンクの光が鋭く光る。戦いぶりから考えるにガンダムの目的は殺傷ではない。この秘密基地の異物である自分たちを追い返す事が目的。そして格納庫区間に絶対に立ち入らせたくない何かがあるのは確定だった。だが、格納庫区間入口のドアはMSでもなければ開けられそうにないほどの物。だからこそガンダムはMSだけを行動不能にしていた。それもただの一般部隊ではなく最高の技量を持ち、最精鋭である自分たちエコーズを前に。
ロンソン[このバケモノがぁ!!!!!]
ロンソンが吠えた時、交錯していたロンソン機のビームサーベルが押し負け、ロンソン機も暗闇に消えていった。
エコーズ920隊チームチャーリー全滅から約1時間後。同地点。
ミケル・ニノリッチ[総員警戒!!前方にいるのはガンダムEXだ!!]
ジークアクスのコックピットで赤い目でこちらを見ているガンダムEXと対峙していたマチュはビームサーベルを伸ばしたガンダムEXの足元に何かがある事に気がついた。そしてその正体をわかってしまったマチュは全身から血の気が引いた。
マチュ[首の無いモビルスーツ…?]
ガンダムEXの足元に倒れている首の無いジェガン。それがエコーズ920隊チームチャーリーの成れの果てだった。
![そして暗闇の先から現れたのは部下のジェガンではなく、まるで骸骨のようなMSだった。ロンソン[まさか…ガンダムEXか?]ロンソンも資料写真では見たことがあった。オデッサ作戦中にルーマニア方面のジオン軍基地をいくつも破壊し尽くして敵味方問わず](https://gumpla.jp/wp-content/uploads/2025/11/1000008541-1024x1024.png)
![ロンソンの命令で抜刀した隊員たちは謎のガンダムEXに襲いかかった。エコーズはあらゆる状況を想定して訓練を繰り返しているため隊員たちに特に動揺はない。襲われた機体のパイロットもロンソンは機体が消えた辺りから現れたのを確認している。3対1という圧倒的有利な状況だった。しかし、ロンソン[なんだコイツは…]手練れ揃いの部下たちの機体が次々と討ち取られていく。コックピットに直撃した機は無いようだがガンダムは確実に1機づつ狩っていた。いつもなら痕跡も残さずに任務を遂行する](https://gumpla.jp/wp-content/uploads/2025/11/1000008463-1000x1024.jpg)
![ロンソン[なぜこんな所にコイツが…]残ったロンソンとガンダムのビームサーベルが交錯し、暗い坑道に火花とピンクの光が鋭く光る。戦いぶりから考えるにガンダムの目的は殺傷ではない。この秘密基地の異物である自分たちを追い返す事が目的。そして格納庫区間に絶対に立ち入らせたくない何かがあるのは確定だった。だが、格納庫区間入口のドアはMSでもなければ開けられそうにないほどの物。だからこそガンダムはMSだけを行動不能にしていた。それもただの一般部隊ではなく最高の技量を持ち、最精鋭である自分たちエコーズを前に。ロンソン[このバケモノがぁ!!!!!]ロンソンが吠えた時、交錯していたロンソン機のビームサーベルが押し負け、ロンソン機も暗闇に消えていった。](https://gumpla.jp/wp-content/uploads/2025/11/1000008529-1024x1024.jpg)
![エコーズ920隊チームチャーリー全滅から約1時間後。同地点。ミケル・ニノリッチ[総員警戒!!前方にいるのはガンダムEXだ!!]ジークアクスのコックピットで赤い目でこちらを見ているガンダムEXと対峙していたマチュはビームサーベルを伸ばしたガンダムEXの足元に何かがある事に気がついた。そしてその正体をわかってしまったマチュは全身から血の気が引いた。マチュ[首の無いモビルスーツ…?]ガンダムEXの足元に倒れている首の無いジェガン。それがエコーズ920隊チームチャーリーの成れの果てだった。](https://gumpla.jp/wp-content/uploads/2025/11/1000008537.jpg)

コメント
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コメント失礼します!😀いつも見てます!レベルが高くてなんとコメントして良いものか表現ベタで!でもいつも凄いなぁと思ってます!😄次も楽しみにしてます!😄
コメントありがとうございます🙇基本パチ組み部分塗装とデジラマでやってる感じですが楽しんでもらえて良かったです。とても励みになります。
ナカムラ工廠です。ガンプラは始めたばかりでキットが手に入りづらいので部分塗装でやってます。あと、ミリプラと合わせたデジラマで独自世界の一年戦争モノをやってますのでよろしくお願いします🙇
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