今回は趣向を変えて、完成品とは別に二次パロSS(ショートストーリー)風味で投稿致します。特に深くもなく、引っ張る内容でもないので適当に読んでいただければ幸いです。
※挿絵はAIさんに素材提供して生成しました。超便利!
1.
いつもの哨戒宙域。ここ最近は同じコースを巡るだけで、退屈な任務が続いていた。
「どうせ今日も、何もないでしょ」
哨戒を始めて数刻。
彼女はマシンのコックピットでぼやいた。
一週間ほど前、この宙域で正体不明の船の軌跡が観測された。
わずかではあるが、ノズルの光と通信波がキャッチされたのである。
だが、この宙域を船が通過した記録はない。
だからこそ、こうして地道な哨戒が続いている。
「もうっ! なんにも見つからないって、どういうこと!」
独り言が増えるのも無理はなかった。
「……何?」
ふと、妙な感覚が走る。
キラキラほどではない。
だが――確かに、以前感じたことのある感覚だった。
「!!」
咄嗟にメインスラスターを吹かす。
機体をその場でバレルロールさせた。
「うわぁっ!」
刹那。強力なビームが装甲をかすめる。
鋭い敵意が突きつけられる。
「何なの!?」
彼女は迫り来る敵影へ向け、ビーム・ライフルを放つ。
だが、当たらない。
黒い機体は攻撃の軌道を読んでいるかのように、無駄のない動きで回避する。
そのシルエットに、強い既視感があった。
なにせそれは――
自分の愛機にそっくりだったのだ。
「え……? なんで? ジークアクス!? きゃあっ!」
ビームの閃光が視界を白く染める。
左腕のシールドに直撃を受けた。
半分が溶解し、宇宙に散っていく。
「はっ……はっ……」
一瞬、混乱する。
だが彼女はすぐに気持ちを切り替えた。
「……やらないと、やられる」
迫る敵に対し、距離を保ちながら応戦する。
スラスターの光の軌跡が、宙域に複雑な線を描いていった。
2.
互いに拮抗しているように思えた、その時だった。
突然、黒い機体の機動が鋭くなる。
スラスターの光が弾けるように輝いたかと思うと、黒い機体は視界から消えていた。
サイコミュを通じて、敵パイロットが鼻で笑う気配が伝わってくる。
「遊んでたっていうの!? ムカつく!」
彼女は機影に向けてビーム・ライフルを乱射した。
しかし、黒い機体は滑るような動きでそれを回避する。
次の瞬間。
黒い機体の放ったビームが右腕を直撃した。
腕部が爆散する。
衝撃で機体がよろめいた。
泣き喚く様に鳴り響くアラート音。
「なんなの……コイツ……っ!」
彼女はスラスターを吹かし、後退しようとする。
だが、そのわずかな隙を黒い機体は逃がすはずもなく一気に距離を詰めに来る。
「うああっ!!」
次の瞬間、腹部に蹴りが叩き込まれた。
機体は弾き飛ばされ、背後の小惑星へと叩きつけられる。
凄まじい衝撃。
背中から激突した衝撃がコックピットを激しく揺らした。
その時、黒い機体から通信が入った。
『この程度か。ジオンのニュータイプ』
尊大な声音だった。
だが抵抗しようにも、すでにビーム・ライフルの銃口がコックピットに突きつけられている。
「アンタ、一体何なのっ!」
湧き上がる恐怖を振り払うように、彼女は叫ぶ。
通信ウィンドウに、黒い機体のパイロットの顔が映し出された。
青みがかった髪。つり上がった目。端正な顔立ちだが、どこか傲慢さを感じさせる男だった。
『オリジナルとテストしようってのに、わざわざ誘い込んだのはいいが……』
男は鼻で笑う。
『肝心のパイロットがこれじゃな。買い被りすぎたようだ』
「は? テスト?」
正体不明の船は、
自分を誘き出すための餌だったというのか。
「一体、何のためにそんなこと……」
『テストはテストだ』
男は肩をすくめた。
『だがオリジナルも、さすがにもう旧式だな』
わずかに間を置く。
『コピー相手にこのザマとは』
さらに、わざとらしく言い足した。
『……いや。パイロットの差かな?』
黒い機体のパイロットは、好き放題に言ってくれた。
3.
「テストとかオリジナルとかコピーとか、何言ってんのか全然わかんない!それに、人のことを“この程度”とか……なんでそこまで言われなきゃなんないの!ていうかアンタ誰!」
黒い機体のパイロットへの恐怖より、怒りの方が勝っていた。
彼女は疑問と感情をまとめてぶつける。
『うるさいやつだな』
黒い機体のパイロットが、呆れたように呟いた。
『いいだろう。名乗ってやる』
『俺の名はフォウ』
そして続ける。
『この機体は pseudo(スードゥ)ガンダムスードゥ』
「ガンダム……スードゥ……?」
『クァックスのコピーだが、旧式のオリジナルより優秀だな』
男は鼻で笑う。
『……もちろん、パイロットの腕もだが』
「……」
アマテは言葉を失った。
『声も出ないか』
フォウは淡々と言い放つ。
『テストは完了だ。次に会う時は遠慮なく殺す』
『覚悟しておくんだな、アマテ・ユズリハ』
そして、冷たい声で続けた。
『危険なニュータイプは――』
わずかな沈黙。
『俺が全部ぶっ潰す』
黒いガンダム。
スードゥがゆっくりと宙域を離れていく。
その機体の中で、フォウは小さく呟いた。
『俺はもう、悲しまないぜ』
『お前みたいな子を増やさせないために……』
『空を落とすジオンを叩く。徹底的にな』
その瞬間。
アマテはサイコミュを通じて、フォウの感情を感じ取った。
そこにあったのは――強烈な 怒り と 憎しみ。
アマテは戦慄した。
おまけ
民間船に偽装した輸送船の格納庫。
フォウは、固定台に拘束された愛機を見上げていた。
四肢を固定された黒い機体は、まるで囚人のようだった。
「……フッ」
思わず笑いが漏れる。
機体も、パイロットも、システムも。全部が真似事だ。
笑うなという方が無理だろう。
「首尾は上々のようだな」
声と共に、格納庫の上段から男が降りてくる。
スーツの男。
この機体の開発責任者でもある。
「予定通りですよ」
フォウは気のない返事をした。
男もまた、拘束された機体を見上げる。
「目立つ損傷もなし、バイオセンサーの数値も規定内……」
満足げに頷く。
だが次の瞬間、顔をしかめた。
「全く、バスクの奴め……」
吐き捨てるように言う。
「この機体に“pseudo(スードゥ)”などと名付けるとは」
「私は“マークII”だと言ったはずだ」
フォウは肩をすくめた。
「名前なんてどうでもいいでしょう」
男は鼻で笑う。
「キシリアが死んだ混乱で手に入れた設計図だ」
「ジオンの連中は“オメガサイコミュ”などという妙な物に最適化させていたが……」
男は機体を撫でるように見上げる。
「我々はそれを“完成”させた」
「奴らの理屈ではない。私の理屈でだ」
フォウは興味なさそうに言う。
「そうですか」
そして吐き捨てる。
「俺はジオンを……ニュータイプを殺せれば、それでいい」
男はフォウを見た。
わずかに不満げな顔だったが、すぐに笑う。
「フン……貴様に私の気持ちなど分かるものか」
だがその目は笑っていない。
ぎらりとした光を宿していた。
「だがそれでいい」
男は低く呟く。
「奴らから奪ったこの機体で」
「私はやらねばならんのだ」
男はフォウの両肩を強く掴む。
「お前も……その為の道具に過ぎん」
その瞬間、男はハッとした顔になった。
「……ふぅ」
「ご苦労だった。今日は休め」
呆気に取られるフォウを残して、男は去っていく。
「……何なんだ、あのオッサン」
フォウは小さく呟く。
だがすぐに拳を握る。
「こっちこそ……」
「存分に利用させてもらう」
その拳は白くなるほど握られていた。
-------------
自室に戻った男は、端末を見つめていた。
待ち受け画面。
そこには三人の家族写真。
少年を挟むように男女が並んでいる。
三人とも笑っていた。
男は目を伏せる。
「私は……良い父親ではなかった」
指が画面をなぞる。
「許してくれなどとは言えん」
小さく呟く。
「だが……」
「それでは私が納得できんのだ」
そして、少年の名前を呼んだ。
「……カミーユ」
フランクリン・ビダン。
彼もまた、復讐を誓う男だった。
おまけその2
ソドン格納庫。
アマテ――マチュは整備台に固定された愛機を見上げていた。
整備員たちが群がり、機体の破損状況を調べている。
右腕は大破し喪失。
メインスラスターも潰れている。
左腕の関節もまともに動かないらしい。
無残な姿だった。
「……」
マチュは震える腕を抱いた。
容赦なく殺す。
あの言葉。あの声。
そして、あの殺意。
知らない他人の、それも“生の殺意”をぶつけられたのは初めてだった。
体の奥が冷たくなる。
マチュは――恐怖していた。
----------
シャリア・ブル は、今回の報告を聞いていた。
「……そうですか」
それだけ言った。
その一言で、マチュは何かを知っていると直感する。
「一体どういうこと?」
少し間が空く。
「……嵌められた可能性があります」
シャリアは静かに言った。
「シャロンの薔薇の件で、我々は少々目立ち過ぎました」
「疎ましく思う者も多い」
淡々と続ける。
「貴女にとっては……貧乏くじでしたね」
その言い方に、マチュの中で何かが弾けた。
「私、殺されかけたんですけど!」
思わず声が出る。
シャリアは表情を変えない。
「この件は私が対応します」
それだけ言って、口を閉ざした。
それ以上は何も語らなかった。
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自室。
マチュはベッドに座り込んでいた。
「……なんで、こんなことに」
頭の中に、あの声がよみがえる。
“次に会う時は殺す”
胸がざわつく。
怖い。
でも。
「……殺されるなんて、嫌」
マチュは拳を握った。
あの男の感情を、サイコミュ越しに感じた。
あの怒り。あの憎しみ。
それでも――
「だからって、殺される理由なんてない!」
顔を上げる。震えはまだ止まらない。
それでも。
マチュは決めた。
「逃げない。足掻いてやる。」




妄想膨らむとテンション上がります
コメント
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キットのミキシングがスペシャルや!!各シーン画像もイイ。キョヌースキーは正義!!!
オッス!オラ「キョニュウスキー」!
おっぺぇが(雄っぺぇも)大好きオジサンだ!マイペースだけどよろしくな!
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