復讐の女神 ネメシス=レフコス√O

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YMF-X0001√O  NEMESIS ΛEFKOΣ

【全高】 27.3m

【本体重量】 89.30t

【全備重量】 114.61t

【出力】 28,410kW(リミッター解除時は測定不能)

【スラスター総推力】 2,147,500kg

【装甲材質】 VPS装甲

【センサー有効半径】 21,300mから21,900mまで可変

ザフト軍MSZGMF-X42S デスティニー』とその戦闘データをベースにした機体。本機はメサイア攻防戦後、プラントに存在する反大西洋連合を掲げるテロ組織『ニューゲート』からの資金援助により製造されたサードステージMSである。メサイア攻防戦で敗北した機体であるデスティニーが基本骨格として使われているため、機体には復讐の女神たるネメシスの名が与えられた。

“ミラージュコロイド レーザー核融合炉

ミラージュコロイド レーザー核融合炉"

本体に二基搭載されたエンジンにはミラージュコロイドによる磁場で熱エネルギーを封じることに成功し、完成した『レーザー核融合炉』を搭載しており無限の電力を獲得した。これは事実上、ニュートロンジャマーが撒かれたCE世界でのエネルギー問題解決の鍵を握ることとなったプラズマを閉じ込め、エネルギー抽出するための磁場の維持と予熱に耐えるための耐熱性と超ミクロの構造であっても剛性を併せ持つためのレアメタルを製造に使用することになるがそのコストを補うほどの発明であるが(地球連合組織からもたらされた技術との情報あり -削除済み)(融合炉開発チームは後に全員失踪、設計図及び開発データは削除済み、機体に搭載されたシステムはブラックボックス化。レアメタルをどのようにナノサイズで加工したか不明。)この核融合炉からは常時ヘリウム4とミラージュコロイド粒子が過剰に生成され、前者は各部スラスターやアポジモーターに。後者は後述する各部装備のほかに排熱を通して本機の周りには排出されるこの排出されたミラージュコロイドによる磁場が空間に作用し機体の周りにバリアのような力場を生み出す。"ネメシスの繭"と呼ばれるこの現象の影響で、本機は大気圏内での空気抵抗を1/10に軽減し大気の干渉を抑える。また宇宙・地上においても粒子によって発生した磁場による擬似的な重力の制御によってパイロットにかかる負荷Gの軽減と慣性制御を可能としている。これにより本機は大気圏内での速度は測定不能レベルにまで達し、大気圏外でもGの軽減もあって今までのMSと一線を越す速度と加速を生み出せる。ジェネレーターを2基搭載しているため、一つを破壊されても戦闘を続行可能。一つ一つの出力に余裕があるのでパワーダウンも発生しない。

"System - X.E.N.O CONTROL 01"

本機の数多くある武装を上来の運転方式で操作するのはまず不可能である。そのため本機のコックピットは手動の操作を最低限に、専用の頭部内蔵デバイスと接続型シート、そして新型の神経接続駆動システム"X.E.N.O"を採用。義手・義足などの技術を応用した本システムにより使用者の脳波と身体の筋肉信号をとらえ、機体に反映させることで、IMPCのような制御無しでの操作や機体の反応性・巧緻性の上昇を可能にし、生身のような操作性を手に入れた。パイロットが思い描く操縦イメージを直接反映させる思考操縦システムであり、パイロットの思考が機体の動きにダイレクトに反映され、通常の手動のみの操縦を遥かに凌駕する反応速度と動作精度を誇る。また機体の各カメラやセンサーから直接映像や情報を送り込むことで、本来把握できない情報全てを認識することができる(機体各部にカメラはあるので常時X,Y,Z,360度を同時認識できる)

さらにパイロットの神経伝達物質分泌量を操作することで反応速度とパイロットの肉体的負荷許容量を上昇させている。

"球体コックピット"

本機のコックピット構造は二重の外殻が球体になっており、層の中に"ヴァリアブル耐衝撃ジェル"という液体が入っている。この液体により衝撃や熱を和らげる。(それ以外にも各所に三重のショックアブソーバーが取り付けられている)また、球体構造の本コックピットは前方方向に進行する場合、進行ベクトルや機体の傾斜に合わせてコックピットが回転し、感覚的に感じる進行方向をわかりやすくしている。機体内部には大型化したエンジンをはじめ、X.E.N.O や多数の兵装・ジェネーレーター・排熱機構・その他設備を内蔵した結果、機体剛性を保つためコックピットブロックは必然的に小型化が迫られている。コックピット配置も、球体状のコックピットは上半身腹部から下半身ブロックと上半身ブロックを繋ぐ関節と併用した部位(人体でいう子宮の位置)に押し込まれている(人型であるため重心が安定する腰部〜股間部にコックピットを置くという理由もある)

"各種スラスター"

推進器のほとんどにVASIMR“可変特殊インパルス電磁プラズマロケット"を採用、核融合を実装したことにより希ガスであるヘリウム4が生成されるのでそれを推進剤として使用することによりMSの大きな問題である単騎での長距離移動を可能としている。

"ブレードアンテナ・バチルスウェポンシステム"

本機の頭部にある4本のアンテナ。GAT-X102 デュエルをはじめとした所謂ガンダム"と呼ばれる機体に見られる独特なアンテナだが本機のそれは通信を行う上来のものと違い、ZGMF-X12A テスタメントのような『量子コンピュータウイルス』の発信に特化している原理も同様、ミラージュコロイド粒子をキャリアとして広範囲の量子コンピュータに影響を及ぼす。

"ミラージュコロイドステルス"

ミラージュコロイドを用いた電磁光学迷彩技術の一種。ガス状のコロイドを磁場によって物体表面に定着させる事で使用される。このステルスを展開した際は、あらゆる可視光線や電磁波は機体の後方に屈曲されるとしており電磁的・光学的にほぼ完璧な迷彩を施すことが可能である。ただし、音紋は遮蔽できず、加えて移動にスラスター噴射等を用いた場合には熱紋が発生し隠密性が損なわれるため、慣性移動などの手段を取る必要がある。

"MMI-GAU26D  17.5mm CIWS"

両側頭部内蔵の機関砲。頭部に備え付けたコンピュータのスペース確保のため弾丸が小型化されているが、強力な威力と連射力を誇り、関節部やセンサー部ならMSサイズのものでも破壊が可能。主にミサイルなどをはじめとした実弾兵器の迎撃や、広い射角を活かした牽制と歩兵への攻撃に使われる。

 

腰部ジェネーレーター 有線ドラグーン兵装

部ジェネーレーター 有線ドラグーン兵装"GDU-X01 ヴォルフ"

腰部追加ジェネーレーターに装備されている有線式のドラグーン。ビームを撃つことは出来ないが、人工筋肉を応用した液体型ワイヤーにより自由自在な稼働と強靭な耐久性、死角からの攻撃を可能とする。ブレード本体にセンサーと光学カメラが搭載されており、未使用時は後方の情報を、使用時には伸ばした距離分のセンサー範囲を広げて認識することができる。スラスターも付いてはいるが基本的には筋肉と同じ要領で動かしているので重力下・無重力下問わず動かせるのが1番の利点である。未使用時はテールスタビライザー兼後部センサーとしての役割も持つ。

"IRCM フレア"

機体各部、特に踵部分に多く装備されたミサイル迎撃装置。ただし本機のフレアは炸裂の際鋭い衝撃を出し実際にダメージを与える効果を足している。(精々ミサイル迎撃を確実なものにするか、光学カメラに運良く当たるのを期待するくらいだが)

"VWAL 多目的射出機"

腰部追加ジェネレーターの両サイドに装備される射出機。ユニバーサル規格のものなら射出可能であり上述したフレアはもちろん。チャフジャマーやダミーバルーンを基本弾倉している。小型の射出機のためスペースを取らないものしか装填できない。

"MMI-M150E110mm超電磁砲 ケラヴノス"

大口径の弾丸を高速で電磁射出する事が可能な手持ち式ライフル。カートリッジ式であり、普段はビームコーティングを施した実体弾を発射しているが、切り替えればプラズマを発射可能な汎用性を持つ。実弾の投射はビーム兵装ではないため、水中での使用やラミネート装甲に対して高い効果を発揮する。PS装甲であっても直撃させれば内部機器やパイロットを衝撃で破壊する。未使用時は背中のアームに担架する。

MX3333D  モノフェーズ光波防御帯"ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置"

モノフェーズ光波シールドを改良した、手甲形のビームシールド発生装置。展開形状の任意調整が行えることから、オールラウンドにおける使用に適している。また、ビーム兵器・実体弾を問わず遮断可能で、展開中でもシールドの内側からの攻撃は可能とされる。両腕のビームシールドを連結させ防御面積の拡大を行い、機体全体を包むことも可能。高速起動時は前面から側面に展開しデブリなどの接触を避けることができる。本機独自の機能として、ミラージュコロイドの磁場形成を応用することによって手や体の一部にビームを纏うことや、逆に相手のビームシールドなどを磁場の干渉により歪ませることができる。

“ネイルコネクター"

掌のプラグから荷電粒子と電力を供給する本体ドライブ式が"MMI-X540 インドラ 掌部ビーム砲改"によって使用不可能になったために採用された接触型ドライブ方式。指先から荷電粒子と電力を供給し、機体の識別を行うといった、名前の爪よりは指紋のような役割を担う。指先に磁場を司る機関がある影響か、ビームシールドとミラージュコロイドを応用することによってあたかもビームを"掴む"ような事も可能となっている。(あくまでこれは偶然の産物であり、機体の安全面を考えると非推奨的行為である)

"MA-X220 ビームセイバー"

"QZX-U000 戦略級陽電子破砕砲 『デイブレイク』"に接続されているビームサーベルの発展型接近戦用武装。消費電力が増えた代わりに出力が上昇している。"ネメシスの繭"影響下の中でもビームの形状を保てるよう用意された接近戦武装。リミッターを外せば長距離までビームの刃を伸ばすことが可能。

"MA-M03C クラビスビームサーベル"

MA-M01ラケルタから発展したビームサーベル ビームガンとしても使用可能。両足の膝アーマーに装備。思考と直結した動きをする本機故、『蹴り』の動作が多くなったのでこのような位置に置かれた。"ネメシスの繭"展開時には若干の減衰と拡散が見られる。

"MMI-M146 90mm突撃ライフル"

手持ち式のアサルトライフル、本機はこれを2丁備えている。普及したビームライフルではなく90mmのケースレス実体弾を採用としている。対ビーム用であるラミネート装甲が戦艦に広く流通しているため、効率的な戦艦の撃破を目的としているためである。両腰のミラージュコロイドタンクにマウント可能。

"サブ・マニュピレーター"

腕部に内蔵されたサブ・マニュピレーター。通常MSのマニュピレーター同様のエネルギーサプライシステムを持っている。本機の腕部そのものが武装としての意味を持つために、このサブマニュピレーターが道具を扱う大きな割合を占めている。

"ミラージュコロイドタンク"

サイドアーマーに搭載されたスラスター兼ミラージュコロイド粒子の貯蔵場所兼AMBACユニット。改修前ネメシスに搭載されていたMMI-M15 クスィフィアスレール砲は速射性とラミネート装甲対策武装という利点が他の武装で十二分に補えるものと判断されオミット。代わりに余剰粒子を貯めるタンクを設置することでより長い稼働時間とバリア展開時間を獲得できると考えられ搭載された。側面には手持ちのレールガンをマウントすることができる。また、ここからも量子コンピュータウイルスを散布することは可能。

"RQM60F フラッシュエッジ2 ビームブーメラン"

デスティニーと同型のビームブーメラン。ビーム刃を延長することで手持ち式のビームサーベルとしても使用可能となっている。簡易型ドラグーンであり、柄部にスラスターを増設したことによって、より自由な動きを可能としている。

"MMI-V08   ウァツァイガー ヒール部パイルバンカー"

足の踵部分に装備された近距離用武装。MSの蹴り動作を有効活用させるために装備。また、緊急時のスパイクとしても使用可能。

"VPS装甲"

ZGMF-X20Aストライクフリーダム 』や『ZGMF-X42Sデスティニー』をはじめとした機体にも搭載されている装甲。本機も上の二機と同様、フレームにも採用することにより機体が要求する無茶な稼働・軌道にも耐えることができる。排熱問題を考え、本機の表面装甲は白色に設定されている。フレームにも採用することにより、機体剛性の大幅な向上を実現したが、負荷も大きく、一定以上の運動を行うと関節部を中心に蒼い炎の様な発光現象が発生する。本機最大の加速を実現する"ヴォワチュールリュミエール"発動化では装甲が強度限界ギリギリを迎え、機体全体が白銀に発光する。

"EEQ10 アンカーショット"

腰部フロントアーマー裏側に装備された移動用アンカー。主に、スラスターの使用が制限されたミラージュコロイドステルス時に使用する。アンカー先端はPS装甲で構成しており、ワイヤー本体もMSクラスの重量を持つ質量であっても懸架可能な強度がある。 他機体に突き刺しそのまま牽引・送電・盗電することも可能。ネメシス本体は平均的なMSと比べ重量があるため、宙空間でのワイヤー巻き取りは上来の機体と比べ遅くなっている。

“MMI-X540 インドラ 掌部ビーム砲改

“MMI-X540 インドラ 掌部ビーム砲改"

戦場で普及の陰りを見せてきたビームシールドに対抗するための武装。普段は掌から発射されるビームガンやビームサーベルとして使用し、最大出力・収束時には全長13Kmを超える光の刃と化して空間干渉を引き起こし、ビームシールドを突破するしかしMSのマニュピレーター及び関節の集中する腕部にこれほどのビーム砲を搭載したことにより最大出力での連続使用は行えず(通常のビームライフル程度の出力であれば150発までの連続使用は可能)、最大出力継続時間13秒フラットには腕部機能のほとんどが使用不能になる。また、高性能化と加速レールの延長に伴い腕部は大型化している。(掌はあくまで加速リングであり、発生器自体は腕内部にあるので手首から先は変わっていない)

"ヴォワチュールリュミエール光波推進"

軌道上から突入し敵地を制圧後、単機で再び軌道上へ復帰するために採用された。量子ディラック干渉なる現象によって空間構造への干渉を介し光圧へと変換。推進力とする推進器。バックパックのウィングユニットに搭載。ミラージュコロイドの力場を発生・衝突させることでデュラック干渉を制御。推進剤を消費しない超加速を実現。水中・空中・宇宙問わずあらゆる場所で使用が可能(ただし水中だと推進力が3/5に下がる)付け根の広い稼働範囲により、角度を変えれば慣性を相殺することも可能。幅広いベクトルでの急な加減速と鋭角的軌道を実現した。またヴォワチュール・リュミエールは推進剤を使用せず、電力から量子の膜を生み出し光圧へと変換するので(本機の場合は急激な加減速のため荷電粒子をレーザーによって光圧に変換している)半永久の電力を保持している本機は理論上無限の加速が可能である。発動時の副産物として光の翼が出現、本機のその現象にはミラージュコロイド粒子が付属することによりレーダー類や視覚の撹乱を可能とする。粒子を媒介に放熱を行うため、副次効果として本機の光の翼はMSの装甲も焼き払うほどの高熱を帯びている。よって触れればビームサーベルのような溶断能力をもつ範囲攻撃も兼ねている。あくまで推進する際に産まれる副産物であるために敵味方のロックオンがつかず、射程や被害範囲をパイロット本人が把握できないため使用するたびに周りに深刻な被害をもたらす。大気中で発動した際、熱による空気干渉の影響か、教会の鐘のような独特の音が鳴り響く。

"オラージュ・ド・リューヌ"

VL及びネメシスの繭"展開時、滞留した荷電粒子を光輪として展開し射出する。空間構造ごと切り裂くため切断力が高いうえ、本体の予備動作などが無いため攻撃の出も見切られ難く強力な攻撃手段。ただし元となる"スターゲイザー"とはVLの構造が異なるため、本機能も特性が変化しており、展開・射出にはミラージュコロイド粒子の制御が不可欠であり、特に展開にはVL"ネメシスの繭の同時展開が不可欠である。

"QZX-U000 戦略級陽電子破砕砲 『デイブレイク』"

バックパック後部に装備された大型の陽電子砲。砲弾として、物質寸前にまで縮退させた陽電子を粒子加速器により亜光速まで加速させる。地磁気や太陽風の影響や減衰を防ぐために周りにコロイド粒子とビームで包むことにより陽電子を保持している。核融合炉のエネルギーから放出される高出力の陽電子砲はもはや戦艦の主砲すら比ではなく、広範囲の物質を対消滅させ、灰燼に帰すことが可能である。対消滅の結果、無数のγ線が周囲を汚染、出力によっては分子構造を破壊する。また、直撃を避けた機器もこの不可視のγ線によって内部電子機器を破壊され、生物は全身の水分が急激に加熱・沸騰され死に至る(機体や戦艦、施設内部にいる人間も例外ではない)。あまりの大出力のため、ビームシールドや光波防御帯のような高い防御能力を持つ兵装すらも、圧倒的な威力をもつ本武装の前では電力と磁界を維持することができない。大気圏外から単騎で地球に強襲し基地や都市を焦土にするために開発された武装である。武装展開時には大規模放熱を行い、あたりに青白い粒子が散布され、発射時には射軸を中心とした周辺の大気を一瞬にしてイオン化させ、半径200mに及ぶ激烈なプラズマ過流と数十Kmに及ぶ灼熱の奔流を巻き起こすことが確認されている。射程距離は測定不能。ビーム自体の飛距離は宇宙空間からでも大気の影響を突破して地上を焼き払うことが可能であるが、目標とは関係ない地点に着弾する危険性が高いため、基本的には大気圏内突入後の運用が想定されている。

"AGM178D ヘルハウンド 誘導マイクロミサイル"

両膝アーマー兼ニークラッシャー裏に内蔵されたマイクロミサイル。内部に簡易的なドラグーンシステムを内蔵しており誘導が可能。内部のセンサー類をドラグーンシステム以外取り払ったことにより結果的に費用は抑えられている。Nジャマー下の状況であろうと推進剤が尽きない限り敵機を追い続ける。

 

本機は地球連合という一大勢力の殲滅といった困難な課題に立ち向かうため“単機で地球圏殲滅

本機は地球連合という一大勢力の殲滅といった困難な課題に立ち向かうため単機で地球圏殲滅"を目的として作られた。しかし本機には数多くの問題がある

①稼働時間と運用法

融合炉を搭載したことにより電力的な問題は解決したが、重量増加による機体の負荷と本機の高出力な武装と加速性能の前に新たに排熱の問題が浮かび上がる。前者の問題に関しては、本機の持つ莫大な推進力による推重比とフレームのPS装甲化によって補っているが、過剰推力による強引な起動のため操作が難しく、安定性と精密性に欠けている。また、本来ならば破損を免れない負荷をPS装甲によって押さえつけているので、仮に戦闘中にPSダウンが発生すると機体各部が崩壊する。

後者は全ての機能を解放して運用したと仮定すると本機の運用時間はわずか15分にも満たない。各部スラスター 、ヴォワチュールリュミエールから同時排出されるコロイド粒子を触媒にした排熱も行なっているが、その影響で稼働した本機の周りには超高温のフィールドが発生しており、大気中で運用すれば本機の半径150m以内の可燃物は燃え上がり辺りに甚大な被害をもたらす。また、排出されたミラージュコロイド粒子は本機以外のコントロールを狂わせるコンピュータウイルスを散布する、排出されたミラージュコロイド粒子と発生した磁場の副産物として、機体の周りに"GAT-X252フォビドゥン"の武装"エネルギー偏向装甲「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」"と同じ『ビームが曲がる』現象を起こす"ネメシスの繭"を作り出す。『ミラージュコロイド粒子を制御するための磁場形成技術』は機体各部に配置されており、その影響で発生した磁場とコロイド粒子のミストは他者からのビーム攻撃を無効化し、荷電粒子を滞留させる。しかし、この現象は自身のビーム兵器も例外ではない(外部からの干渉と比べるとかなり弱い干渉だが)。よって、本機に搭載されたビーム兵器の数々は、影響下でも効力を発揮するために高出力化が求められた。このビームが曲がる現象はあくまで副産物に過ぎない。(ある程度想定はされていたが)よって複雑に発生した磁場の嵐はビームを外部方向に無差別に捻じ曲げ、本機にビーム兵器を発射しようものならビームは機体の周りを複雑に巡回しながら外部方向に無差別に拡散させる。複雑に絡み合う磁場によってビームの飛沫が機体各部に接触し、VPS装甲の特性によりビームの熱は拡散され、機体全体に拡散された熱が徐々に装甲を温め排熱が追いつかなくなる(この状態こそが本機の稼働時間を大幅に削る要因となった)そのためリミッターを超え全力を出し続けた本機は、シュミレータ上だと約1358秒後にPS装甲が臨界を超え融解、最終的には自壊を迎えた。(実際にはオーバーヒートが確認された後、強制的に機体の機能が一時停止するのでパイロットが意図的に制御リミッターを外そうと"思考"しなければ自壊は迎えないはずである)全体を構成するPS装甲、周りを覆うビームバリア、そして本機の非常識な加速・前回性能及び機動性の前にはもはや外部の攻撃に対して"無敵"とも言える状態だが結局本機自身の機能が自身を壊しかねない結果になってしまった。その他、大型化、複雑化、機能増加に伴い、点検箇所が多く、本機独自の武装やシステムも多いため整備性も劣悪である。

②パイロットの運用

可動部、スラスター 、そして各武装を数多く搭載するMSを脳波制御するのは容易ではない。そのため本機のパイロットは操縦の際、大量の情報を処理・運用するために脳の容量を空けるため強制的な記憶処理が行われる。この記憶処理は脊椎を通して行われる電気信号にも影響をきたし、身体機能すらも徐々に蝕む。また、このシステムは神経伝達物質のコントロールも行う。これによって操縦者は急加減速・急旋回時の衝撃や加重などの刺激情報の伝達を緩和あるいは欺瞞し、通常のパイロットでは操縦し得ない状況下での機体制御を可能とする。パイロットはこの影響によってホルモンバランスを崩し、『精神面が不安定になる・肉体の成長が止まる・頭痛』といった副作用に悩まされる事となる。それ以外にも、対G性能・感覚神経の新鮮さ・という特性から815歳までの子供でしか操作を行うことができない。幸い、本機の操作法及びAIの補助による短時間訓練での運用可能だが、必然的に子供を本機の使い捨ての生体カートリッジとして扱わなければならない倫理的問題がある。脳と直接機体を紡ぐこのシステムは機械的モーションプログラムに縛られたMSの挙動・操作限界から解放されたが、それと共に本来制御されて然るべき機能すらパイロットの操作に委ねることになる。上述した機体の稼働時間問題は、適切な分の加速や兵装を使用する分ならば発生しない問題である(本機の排熱・冷却システム自体はMSの中でも最高峰の性能を有している)しかし機体と直結した本機はパイロットの恐怖などを汲み取ってしまい、結果的に過剰な加速・火力・防御能力を発動してしまう。これは、機体に直接映像を流し込むせいで、本来ならCG処理をされてモニターに映し出されるはずの映像が処理を通さず直接認識してしまうのもパイロットの暴走を引き起こす要因となってしまう。

③コンピュータウイルス

上述したように本機にはミラージュコロイドを媒介として量子コンピュータウイルスを送り込める。感染した機械は次のような症状が起こる。

1.自壊、自爆プログラム

2.センサー・カメラ・モニターの偽装、誤認

3.(ドラグーンなどの無人兵器の)敵味方識別の誤認

4.補助プログラムが味方の識別に対し攻撃を加える

5.IMPCの無力化

6.機体コントロールの掌握

7.冷却システムの停止及びシナプスの破壊

このコンピュータウイルスはミラージュコロイドを媒介に無差別に散布されるため、対抗プログラムやコロイド粒子の散布を施さなければ味方機にも影響を与え、作戦と今後の行動に支障をきたす。

追記:これらの評価を含めると本機は『戦闘能力を突き詰めた機体ではあるが集団での戦闘運用を行えない欠陥機』という評価である。MSは装備を変えることによって戦場に合わせた行動をとれる汎用性・柔軟性が長所であるが本機の場合、機体に作戦や戦場を合わせなければならない。この歪な強さと不完全さは型式番号にも表されている。

型式番号YMF-X0001√OOは完全球体を現し、完全球体とはこの世に存在しない物体であり、神そのものを現す。そこにX000x系列特有のが入ると不完全であるという意味が足され、Oとはつまり神とは似て異なるものという意味付けがなされる。それと同時にO0として見ると、0のような平方根があっても0であることが変わらない数字であり、√Oはたとえ不完全で紛い物であろうとも神と変わらぬ力を持つという自嘲と傲慢が入り混じった型式番号であることが伺える。

パイロットは『リアム リアリー』という14歳の少年。第一次連合・プラント対戦によって戦災孤児として難民用プラントで生活していた所をテロ組織『ニューゲート』によって保護され、ゼノコントロールシステムの実験台兼テロ活動の主な実行犯として教育されていくこととなる。ネメシスによって徐々に体の機能を蝕まれており、忌々しく感じる反面、壊すためだけに生まれた本機と人殺しだけは上手に出来た自分の境遇を重ねており、『この子を人を救うために使いたい』と感じている。元々第一世代コーディネーターの両親から生を授かるも、無計画なカーセックスによって誕生したナチュラルであり、万全な体制を持って遺伝子をコーディネートされていた弟と比較されていたのでコーディネーター全般にコンプレックスを抱いている。一方的に他者を傷つけるテロ行為に対して懐疑的であり、後に兄弟機『アナテマ』を操縦する地球連合軍パイロット『ブディ・コーベット』の説得により『ニューゲート』のテロ行為と戦争の阻止のため共に働くこととなる。しかし、『ニューゲート殲滅作戦』において、3番目の兄弟機『シナントロプス』との戦闘中、追い詰められた敵機は地球圏に逃亡。地球のシャンハイにて戦闘を再開、『シナントロプス』の持つ細菌兵器を全て破壊したかに思われたが、あろうことかシナントロプスのパイロットは戦闘中、自身にウイルスを付着させ混乱した街の中に逃走。感染拡大による大量絶滅を防ぐためにリアムは都市ごとネメシスの"QZX-U000 戦略級陽電子破砕砲『デイブレイク』"による熱滅却を決行する。人を救うために使うと誓った機体によって数百万の人々を消し去る罪悪感に耐えきれず。実行後はそのまま宇宙へ逃亡。即日。シャンハイを壊滅させた政治的責任を連合内部、プラント国家双方が押し付けあった結果。実行犯たる『リアム リアリー』及びネメシスを討伐するための『女神狩り』が発動される。既にリアムは極度のストレスと神経直結操作の副作用によって記憶や感覚は薄れ、ただ深層意識下の生存本能による電気信号だけがネメシスを稼働させていた。月による最終戦では『アナテマ』を大破寸前にまで追い込むが、トドメを刺す寸前にパイロットのリアムが死亡。同時に機体の全システムが停止し、既に限界まで酷使していた装甲やフレーム、エンジンはシステムの停止をきっかけに崩壊を始める。テロ行為やウイルスの滅却のために数百万人の命を奪った無慈悲な女神。その力が最期は己が身を焼き朽ちていく。

ここまでお目汚しありがとうございます。粗末な出来の作品ですが同時に自身のかっこいいと思った要素を盛った思い入れある作品なので、皆様の琴線に触れれば幸いであります。黒歴史晒していて恥ずかしいけどね

ここまでお目汚しありがとうございます。

粗末な出来の作品ですが同時に自身のかっこいいと思った要素を盛った思い入れある作品なので、皆様の琴線に触れれば幸いであります。

黒歴史晒していて恥ずかしいけどね

コメント

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  1. shuda666 4年前

    wiki並みの詳細設定に感動しました

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