ケンプファー”VAJRA-PANI”(ヴァジュラパーニ)強襲制圧力強化改修型 金剛力”子”(皮肉)専用機

全体図。

ケンプファーは１番好きなMSではありますが、腰部を３㎜、腿部を２㎜、上腕部を２㎜延長してプロポーションを改修。自分なりにより格好良くを目指してみました。

 成形色に近い２種の青系コピックマーカーをメインに、黒・ファントムグレーを塗り分け、神々しさを表現するのに金・銀を差し色に入れました✨

金剛力士のステッカー等を探しましたがさすがにちょうどよいものが無く、代わりにゴールドのラインとファイアーデカールを貼ってみました。

外装は半光沢、内部はつや消しでトップコート。金属製の甲冑とその下に着る服（ギャンベゾンなるもの）をイメージ。

頭部はスジボリ追加と塗り分け、モノアイ部は何かしらのキットで使わなかったモノアイが大きさもちょうど良かったので移植。頭がめり込むように首元をくり貫きました。ちょっとしたギミックがありますがそれはのちほど😁

胴体はスジボリと塗り分け。胸の突起はくり貫きビルダーズパーツに置換。

肩は背中のもろもろが干渉しそうだったことと、妄想設定に合わせ両方ともトゲなしに。上腕部を２㎜延長。 

本体の改修は脚部が一番大変でした💦  

股部はスカートがない分すかすか感があるキットなので、ジャンクを切り貼りしてディテールを追加。ショットガンの予備弾のつもりw

股関節部は外装の隙間から内部フレームがチラ見えするような感じに切開。

膝間接はそのままですが、膝下は大きく改修。ジャンクで内部フレームとすね当てを追加、足首の接続を両端がボールジョイントになっているパーツを入れ足首の稼動域を拡大。もとのキットの前側と内部をくり貫き追加した内部フレームに被せるように改修。

腿の延長、フレームの追加、足首のジョイントの変更もろもろの効果で足長にもなりました😄

バックショット

バックパック回りはスジボリの追加と塗り分けのみ。改修してスペースの出来た脹脛内部にジャンクやらでバーニアを追加。新作を作る度にバーニアの総数が増えていく笑。ちなみに今回は背面と脚部で計15基。肩アーマーに既存の6基。塗装してませんので見せませんが足裏に2基の計23基と、これぞロマンですね！

A･S･P-U(Assault Support Propulsion Unit=強襲時推進力支援ユニット 通称"アスプ")

と、仰々しい名前を付けたオプション装備。バインダーガンをジャンクやらを繋げてバズーカマウント用の穴に接続。貫通している３㎜穴はランナーで穴埋め。

ケンプファーと言えば"強襲。そこを強化したく考案。

真ん中の筒型の物は後述しますが強襲時は推進力の補助としても使える感じです。    

武器類

作成のきっかけとなったハンマー！色々なパーツを切り貼りして作成。(ハンマー部は可動式)柄の先端をブレードにしてあるのはヴァジュラ(独鈷杵)をイメージ。

ショットガンは膝横の穴にジョイントを作成してマウント。           

バズーカはバックパックから腰にマウント位置を変更。

A･S･P-Uに干渉しないよう弾倉部を上下逆さまに変更。F91のヴェスバーみたいな感じで撃ちます笑 

戦闘時は待機時の吽行モード😑から阿行モード👹にチェンジします！モチーフは武者鎧の面頬から。とあるガンダムの顎を削って作成。

フル装備

以下、脳内設定です。

またまた長くなりますのでご興味ありましたらご覧ください。

「ええいっ！まだ"これ"を整備できる者は見つからないのかっ！」

人型の巨大兵器を背にそれとはなんとも不釣り合いな容姿の整った青年──いや、少年というほどの細身の男が、自分よりも一回りも二回り以上も歳上であろう黒服の男達に怒声を無遠慮に投げ付けている。

「坊ちゃま。皆、全力で取り組んでおりますが、何とも珍しい機体なため捜索に難航しております。ここは苛立ちよりも労いの言葉でも掛けてやったほうが、それこそ捜索も捗りますかと…」

「ええいっ！爺！いくら父様に僕の目付役を仰せつかっているとは言え、無礼が過ぎるぞ！それと坊ちゃまは止めろと何度も言っているだろうっ！」

「…これは失礼致しました。ですがこれは旦那様に命じられた私の大切な業務ですので…」

「～っ！分かっている！チッ…見つけた者にはボーナスを出す！誠心誠意励めっ」

一斉に頭を下げた黒服達はあっという間に飛び出して行く。目的はもちろん"これ"の整備ができる者を捜すことだ。

「…せっかく手に入れた"レア機体"だ。なんとしても修理して僕が操縦するんだ…」

少年が見上げたその先には、濃紺の体躯に一見凶悪そうな出立ながらも何処か美しさすら感じさせる独つ目の闘士が静かに佇んでいる。

機体の名称はMS-"ケンプファー"。

一年戦争末期にたった数機のみ生産されたという、ジオン公国のモビルスーツの一つである。とあるコロニーで連邦軍の最新鋭部隊をたった一騎で殲滅し、最後には連邦軍の極秘最新鋭機によって撃退されたと言われる"熱い"機体。

連邦軍によって鹵獲され装甲や単純な内部機器等の修復は済んでいるものの、肝心の部分は独自性が強すぎたため"お飾り"に成り下がっていたものを、大金を叩いてオークションで手に入れたものだ。

少年は連邦軍と関連のあるとある国家の重鎮を祖父に持ち、軍事関連の大企業の重役を務めている父を持つ。その関係もあってか少年は物心ついた頃から、モビルスーツ─特にジオン公国のモビルスーツに目がない。

この巨大な格納庫内には初期のMS-05からネオ・ジオンの機体までもが並んでいる。大半は父のコレクションであるが、そんな少年がこの機体を欲しその手にしたのは必然と言えるだろう。

「いっそのこと"中身"を入れ換えてしまっては如何ですか？端から見れば変わらないでしょう」

「はんっ。爺は何も分かってないな！その機体を開発するうえで最適化されたそのままで動かすことに醍醐味があるんじゃないか。中身を入れ換えなんてしてしまったら、それは単なる似てるだけの機体になってしまうさ。そう"偽者"にね」

「…左様でごさいますか。私には違いが分かりませんな…」

「…はぁ。何処かに凄腕の整備士はいないものか…」

その時、黒服達が出ていった扉が勢い良く大きな音を響かせながら開いた。音は何度も反響し格納庫内の全てを震わせた。

「だ、誰だっ？！」

「ふっ。やはりここにありましたか」

開かれた扉から現れたのは──

極々普通のツナギを着た整備士風の男。

「珍しい機体がオークションに出されるとの噂を聞いて、有給まで貰って見に来たはいいものの、すでに終わって買われてしまっていたとは…このまま帰ったんじゃ有給の無駄遣いになるところでしたよ」

整備士風の男は二人になど目もくれず、奥に聳えるモビルスーツにしか関心がないようだった。

「…何方かは知りませんがここが如何なる方の所有地と知って立ち入ってるのでしょうか。次第によっては御体の保証は出来ませんが…」

「ん？ああ、すみません。ええ、もちろん知っていますよ。オークションの支配人が快く教えてくれましたし。いやぁ同僚だったあの"彼"がいつのまにか大出世してこんな格納庫まで持てるようになってるとは思いもしませんでしたよ。持つべきものは昔の同僚ですね」

「…あ、あなたは父様の知り合いなのか…？」

「ん？まぁ知り合いってほど親しくはなかったですが知ってはいますよ。"技術者"としての彼をよーくね」

「お話し中失礼しますが、旦那様のお知り合いの様ですが許可は取られていないのでしょう？であれば、お引き取り願いたく…」

爺の眼鏡が怪しく光る。上着の内から何かを取り出そうと──

「まぁ待ってくださいよ。…この機体、動かないんでしょ？動く姿を見たくありませんか？」

「なっ？！直せるのかっ！？」

「ふんっ。私に掛かればこの程度、どうとでもなります。…安くはないですがね」

「頼むっ！金なら幾らでも払う！これを…ケンプファーを動かしてくれっ！」

「…ふふふふふ。任せてください。バッキバキにチューンナップしてあげますよ──

◆◇◆◇

「さぁっ！出来ましたよ！昔見た設計データからこの機体の利点と問題点を洗い出し、最適化と強化改修を行った"真・ケンプファー"VAJRA-PANI"を！」

「…おいっ貴様っ！誰も改修しろとは言ってない。元に戻せ──

「おっと！質問は説明が終わってからですよ。それがマナーってもんです。やはり偉そうな人というのはその辺が分からないものですね」

「えっ……あ？……んん？」

「では行きますよ！まずは全体的にプロポーションを改修しました。初めて延長工作をしましたが上手く出来てほっとしてます」

「え、延長…？」

「ええ！今までもやりたいなぁとは思ってましたが、やはりパーツを切断するというのはかなりの勇気がいりますからね。ジャンクがあったので思いきれました。良い経験になりました」

「ジ、ジャンク？」

「質問は後です！さあ、どんどん行きますよ！まず頭部と胴体はそれほどいじってません。元が格好良いですからね。野暮ってもんです。腕部は上腕の延長と肩アーマーの変更をしました。トゲありアーマーも往年のジオン機体ぽくて良いのですが、高速で強襲をするこの機体では空気抵抗が左右で変わってしまうのであまり良い点がありませんのでね。まぁ単純に邪魔だったんですが…」

「ん？邪魔？」

「さ、さあて次は…脚部ですね。脚部は色々と苦心しました。膝下を改修しようと思ってはいたんですが、失敗したら修正がきかない内容だったのでなかなか決心がつかなくて…でも、ここでもジャンクが役に立ちましたね！いやぁジャンク様々です」

（だからジャンクってなんなんだよ…）

「脹脛に余裕が出来た分バーニアを追加しました。どうしても毎回バーニア盛り盛りにしてしまうのは私の悪い癖です」

「そ、そうなのか…」

「バックパックには推進力強化のためのスラスターを追加しました。駿○屋で買えなかったので定価の倍でメル○リで購入しましたよ！まったく…」

（な、何を言ってるんだ…）

「ちなみにこれは"Assault Support Propulsion Unit"──略してA･S･P-U"アスプ"と名付けました。アスプとはかのエジプト王朝の女王クレオパトラが自らを噛ませたというコブラが由来ですね。コブラ→蛇、ヴァジュラパーニが滅したと言われる蛇竜ヴリトラの翼をもぎ取って身に付けたみたいなイメージですね。まぁ、翼があったかどうかは知りませんけど。毒蛇を滅する迦楼羅焔光を模してもいます。いやぁ我ながらセンスがありますな！」

「……」

「続いて武器類ですが、まずショットガンは膝横にマウントしてます。両手でバッと構えて撃つ！く…か、格好良い！」

「………」

「二丁撃ちはロマンですよねぇ。次に特徴的なバズーカは背中から腰に場所を変えてます。強襲時に反動のある実弾兵器を前方に向けて撃つなんてナンセンスですからね。自ら速度を落としてどうするんだと！突っ込むときは何も考えず突っ込めと！それが漢ってものでしょ」

「そ、そうだな…」

「ちなみにバズーカには予め弾頭を装着してあります。これはナパーム弾になってまして、破壊よりも炎を広げることによって制圧力を高めることに重点を置いてます。２発目以降は通常のバズーカとして使えます。もちろん二丁撃ちです！」

「そして！メイン武装はこのハンマー、金剛槌"ザグナル"！この武器に求めたのは圧倒的な破壊力！剣や斧も良いですが折れたら意味がないですし、線的な破壊より面の破壊のほうが間違いなく強いでしょう！しかもバーニアも付いてますから威力もバツグンです！」

「……」

「さぁどうです？これ以上の改修は誰にも出来ないでしょう！……ん？」

「…僕は直せと言ったたげで、改修しろとは言ってなかったんだかな…」

「えっ！？……え、ええと、まずかったですかね？」

「……」

「坊っちゃまはかなりお怒りです。御覚悟は出来てますでしょうな」

「えっ…い、いや、ほらっ。そ、そんなにプロポーションは変わってないでしょ？」

「……こんなのっ！！」

「ひっ──」

「最高にイカすじゃないかっ！」

「「……え？」」

「な、なぁ！もう動かせるのか？マニュアルとかはあるのか？」

「…え、ええ。動きますよ。マニュアルはチュートリアルモードを入れてありますので、それを見て頂ければ」

「そ、そうか！お、おお！こいつ、動くぞ」

「…気に入って頂けたようですね」

「…そのようですな。はぁ…」

「なぁ？これ弾も入ってるのか？」

「ああ！ダメですよ！試し撃ちは広いところでやってください」

「う～思いっきり動かしたいぞ！」

「それでしたら実戦形式で動かせる場所を紹介しますよ。もう少し操縦に慣れてからですけども。いつでも連絡ください」

「そ、そうか！ありがたい」

「いえいえ。私も良いものを触らせて頂きましたので」

「…実戦形式とはどのような？危険なことはありませんでしょうな」

「な、なに。ちょっとしたサバゲーみたいなものですよ。そうサバゲーみたいな、ね？