お久しぶりの投稿です_(._.)_
デジラマショートストーリーに使う役者が揃いました!
今回ご紹介は旧キット1/1200量産型ムサイのコムサイです。親ムサイはとりあえず置いといて物語に必要なコムサイだけ作りました。
あと他にも旧キットから手を加えて改造したオリジナルトーチカを作成!
後程ご紹介いたします
舞台はUC:0079.10月。大自然に囲まれた厳しい環境で地上戦が繰り広げられるアジア地区戦線。そこに不慮の事故でコムサイが辿り着く。そしてコムサイに乗る者たちはここである試作MSと対面するのであった。
ではどうぞ〜
高度30km、機体異常なし…5分後には成層圏を抜けます
コムサイのパイロットは計器を逐一確認し状況を伝える。
「オデッサからだいぶ離れそうですな」
コクピットの後部座席に座っていたエイプ・ノヴァは横の窓に顔を向けた。
「すみません。まさかあそこで連邦と鉢合わせるとは」
「せめて味方の基地に降りられる事を願いますよ」
「善処します」
パイロットは口でそう言うが、そんな保証などできるかとハンドルを強く握りしめた。
「海や山の中で不時着なんて勘弁ですよ〜」
エイプの隣にいるダン・ロックも手を擦り合せ思わず不安を口にする。
言いたい事を言ってくれるとパイロットは思いつつ、一旦深呼吸して気持ちを落ち着かせる。彼らは民間人だ。仕方ないと自身を納得させ着陸場所を探した。
対流圏に入り地上の景色が近づいてくる。この辺りは森と枯れた大地が入り混じり、ほぼ手つかずの自然で覆い尽くされていた。
「あれは基地か?」
前方に見える拓けた大地に建物と滑走路らしき舗装路が見えた。
「地図には無いですがあそこなら着陸出来そうです!」
「地図にない?じゃあ敵か味方も分からないのか?」
「ですが着陸できる場所はあそこしか‥」
「私はギャンブルをしない人生を送ってきたが、今日が初めてだ」
エイプは胸元で手を組むと天を仰いだ。徐々に高度を下げ目的地が近づくとパイロットから歓喜の声があがる。
「ザクです!やりましたよ!味方の基地です!」
その言葉に組んでいた手をゆっくり下ろす。そこにいたのはライバル社のMSだったが、この時ばかりはエイプにはまるでザクが神に見えた。
「あれ、うちの輸送機ですか、大尉?」
パドレス軍曹はザクのメインカメラでそれを確認する。
「コムサイのようだが、今日来るなんて話しは聞いてないぞ」
指揮官機を表すブレードアンテナを付けたザクに搭乗しているオリバー・ディーンも最大望遠にする。あのコムサイは進路からすると、ここに着陸するつもりなのだろう。
「今更定期便ですかい?」
「そんな訳ないだろう軍曹。あと3日以内にここは放棄するんだぞ」
「どっかから逃げてきたんですかね‥地図にも載らないこんな辺境の補給基地に来るとは」
この基地は古く旧世紀からあった小規模な航空基地で地球連邦軍ですら最近まで把握してなかった過去の遺産のようなものであった。今はそれを先に見つけたジオン軍が一時的に後方支援基地として使っている。
「こんな基地にも連邦は近づいて来ているんだ。オデッサの大規模作戦も噂話じゃないんだろう」
「綺麗です。地球の夕焼け、初めて見ました」
ダンは黄昏れに染まる基地から山々を眺める。
「ああ、まあ私はこの匂いの方が堪らんな」
エイプは鼻を擦りながら顔をしかめる。
「スペースノイドらしいですな。これはこの地球にいる生きとし生けるもの達の匂いですよ」
そう言いながら近づいて来たのは大柄で黒髪短髪の風貌の男であった。
「逆にその物言いはまるでアースノイドのようで」
「こんな環境に2ヶ月もいれば嫌でもそうなりますよ。自分はここのMS隊を仕切っているオリバー・ディーンです」
オリバーは手を差し出すとエイプもその手を握り返した。
「先程、ここの責任者の方に会いましたが、まさか撤退中とは」
「ええ、連邦軍がオデッサに仕掛けてくるとの話でしてね。アジア地区の部隊もオデッサに集結せよと指示が」
「我々もオデッサに行く予定なんですよ。積荷を黒い三連星に届けなきゃならんのです」
「えっ、あのゴロつき共が地球に降りているんですか?!」
「我社の新型MSに彼らが乗るんですよ。最も私達が運ぶのはスペア部品ですけど。申し遅れました。私はツィマット社のエイプ・ノヴァと言います」
オリバーはエイプの首からぶら下がったID証を見て理解した。
「長居はさせられませんがオデッサに行くなら共に行動するのは可能ですので」
「護衛付きで行けるなら寧ろ感謝ですよ」
3人は互いの事情を話しながら基地内を歩く。
「随分珍しい物がありますね」
エイプは夕焼けに照らされる1機のMSを見上げた。
「ああ、あれはこの一帯を纏める基地司令部から送られてきた試作MSですよ。まあ最も失敗作らしいですが」
「MS-07H」
「ご存知なんですか?」
「まあ技術屋ですから。それにうちでも06や07はライセンス生産してますから多少の事は知ってますよ」
「何でも飛ぶらしいですが、従来のザクやグフとは違い過ぎて、ここのメカニック達ではお手上げなんです。何回か動かしたんですが飛ぶどころか移動時に安定すらしないので、ここじゃ只の飾りです」
「07Hは構造的にかなり無理がありますからね。よろしければ我々が見ましょうか?」
「えっ?」
「あの機体の問題は飛ばすのに強引に出力と推進力を上げているのと姿勢制御のOSなんですよ」
「はぁ」
「我々が運んでいる新型の09は飛ぶのとは違いますが、07H同様地上から離れるという点は同じです。自慢じゃないですが動力や推進周りに置いてはジオニックより先を行ってますし、09のOSを用いれば化けるかも知れませんよ」
「そりゃ助かります。連邦軍がこの基地に進軍している情報もあるので、今は少しでも戦力が必要なんです」
「なぁに、護衛の代金と言っては何ですが半分は技術屋の好奇心ってやつです。部品は三連星に届けるので渡せませんが、OSは09のをコピーして渡せます。あとここの資機材と人員をお借り出来ればやってみせましょう」
「お願いします。人手は限られてますので今夜は互いに徹夜ですな」
翌日、07Hの機動試験はすぐさま開始された。
「気温33℃、湿度28%、コンディションドライ。アースノイド共はよくこんな所で暮らすな」
ザクⅡの中でパドレス軍曹がボヤくと、トーチカで周囲を警戒している伍長が返す。
「空調の効いたコロニーが懐かしいですか、軍曹?」
「地球の気候ってやつは気まぐれ過ぎるぜ」
「そうですね。にしてもあのグフ見間違える位、凄いですね」
伍長はトーチカの小窓から顔を覗かせ、華麗な機動を見せるグフを見入る。
「ああ、昨日来たコムサイにツィマットの奴が居てさ。少し弄ったらアレよ。大したもんだ」
「あのグフ、飛行型と聞いてますが飛ばなくてもあの機動力なら充分じゃないですか」
「なあ伍長、飛べない鳥って知ってるか?」
「なんですそれ?」
「地球には鳥なのに空を飛べない奴がいるそうだ」
「へぇ、変わった生き物がいるんですね」
「でもそいつは地上をとんでもない速さで駆け抜けるんだよ」
「物知りですね、軍曹は」
「昨日ツィマットの奴が教えてくれたんだよ。あのグフは飛ぼうとしたけど身体の造りから無理があったんだ。けどそいつにはそいつにしかない能力ってもんが隠されててツィマットの連中がそれを目覚めさせた」
「それがあの機動力ですか」
「ああ、まさかあんな動きをするとは思わなかったけどな」
試験を終了するとグフは乾いた大地が砂煙を上げる中、一度立ち止まる。
「オリバー大尉いかがです。そのグフは?」
「素晴らしいな。今までのザクやグフとはまるで違う」
オリバーはこのグフ飛行試験型に確かな手応えを感じ気持ちが高揚していた。
「大尉の操縦にも驚きです。よくそいつを乗りこなせますね。自分は地上で足がつかずMSが早く動くなんて未だに信じられないです」
「地球の重力と言うやつは身体だけでなく魂や感覚まで縛りつけるようだな。飛びこそしないが、こいつにはそれを断ち切る力がある」
新たな戦力を手に入れ奮い立つ中、地球連邦軍の足音は少しづつ近づいていた。
〜to be continued〜
今回はスペースノイドが初めて地球に降りる反応や重力に縛られる感覚を中心に書いてみました。
では今回の主役コムサイです。いつも通り塗装やスミ入れ、汚しを入れました。
あと後ろのバーニアだけ追加パーツを付けてたりジオンマークのデカールを貼ったりしてます。スジボリはキットの変えがなく失敗が恐いので見送りました(^_^;)
かわいいサイズなんでバンダイさんは500円位でコムサイやコアファイターなんかのガンプラガチャとか出してほしいです。
そしてもう1つの主役「トーチカ」です!
これもガンプラです。というのも旧キットMSVのガンキャノンⅡから拝借し作りました。
モナカ胴体の背面側に使用しないキャノンを使ってます。
他に軸部分はビルダーパーツのレドームや上部はパネルでディテールアップ。空いた部分はプラ板で蓋しました。旧キットと新しいパーツのコラボ。塗装したらまぁまぁの出来でビックリ。
まさに「ガンプラは自由だ〜っ!」
こいつは他の作品でも使えそうです。
そんな感じで次回は目玉となるオリジナルテイストのグフ飛行試験型をご紹介いたします。
タイトルでお気づきの方もいると思いますが今作はアレの二次創作MSVです
また見てくれたら嬉しいですヽ(=´▽`=)ノ
コメント
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ヤバイ…😚完全に物語に入り込んでしまいました🥰
めちゃくちゃ楽しい!🤩
次回がとても楽しみでございます!🤗
hidetanさん
嬉しいコメントありがとうございます😭
デジラマメインでガンプラ紹介が少なくなってしまいましたが次はしっかりご紹介します!
また次回は戦闘シーンがありますので、またお楽しみください👍
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