ジムⅡJ型

解説文② 

②ではジムⅡとの相違点、設計思想について。設計者の意見はこのようなものだった。

本機は規格はジムⅡに準じるが、機体特性としては大きく異なっていたと言えよう。まず空間戦用装備の撤廃により本体重量の軽量化を成し遂げた。バックパックのスラスターの推力は1基当たりの推力はジム改と同等に抑えられている。そして空間戦仕様の姿勢制御スラスターを装備しない事で、推進材を減らして全備重量もさらに軽量化しつつ、稼働時間の延長に成功している。装甲についても基地での整備を考慮し肩は陸戦型ジムと同じ形状のものを採用。これは脚部の整備などで上半身を吊るす際に役立つ。腰部フロント・アーマーも陸戦型ジムと同じ形状であり、これは小型化により太ももの関節の負荷軽減に繋がる。

これらにより、本機は地上戦にて高い運動性を発揮し整備性も高いMSとなるだろう。

解説文③へ続く

解説文③

本機の実状

本機の実状としては芳しくなかった。まず、運動性について語る。人と同じように走ったりジャンプするといった事では通常のジムⅡより優れていたが、実戦では姿勢制御スラスターを活用したジャンプ機動といった事ができないうえ、バックパックの推力が低い事でスラスターを用いたジャンプ性能に難もあった。以上から本機はジャンプ機動時の動きが硬くて重いと評された。機動性についてもスラスター総推力が低い事から低評価だった。 本機の設計思想は一年戦争時のものに近く、時代に取り残されていたのであった。

それらの事から本機への改修は300機程度で終わった上、グリプス戦役では後方部隊に送られた。ジャブロー防衛にも捨て石として12機が配備されていたが、ネモやリック・ディアスといったムーバブル・フレーム搭載機には運動性の面で手も足も出ず、エゥーゴのジャブロー内部侵入前に全滅した。 

カラバも少数を保有していたが通常のジムⅡのパーツ取りになるか、アジア地区のカラバのパイロット訓練施設で練習機として運用されるに留まった。

UC0097年現在、連邦地上軍では多くの機体が退役したが未だに80機程度の機体を保有している。退役した機体は反連邦組織に流出するケースも存在しており、上の写真はそんな機体を捉えたものだ。

解説文④へ続く

解説文④

そんな本機だが、一つだけ大きな成果を残している。後にエースパイロットになる夏野エミがパイロット訓練に用いた機体が本機だった。彼女の経歴についても少し語ろう。

彼女はUC0082年、10歳の頃にジオン残党系テロリストにより誘拐、監禁された際に両親が死亡し自身も心身に深い傷を負った。その際連邦軍に助けられた事から軍人に憧れるようになり、残された妹と共に引き取ってくれた親戚の家で武道を学ぶ。しかしUC0087年6月、ティターンズの作戦に巻き込まれた事でその親戚は全滅。その家で憧れていた2歳上の従兄も亡くなった。以降、ティターンズへの復讐のためにカラバに加入した。

そこで搭乗したのが本機であった。彼女の武道の身のこなしと本機のスラスターを用いない高い運動性(ジムⅡ比)は相性が良く、パイロットとしての成長に大いに役立った。以後、彼女は宇宙適正の方が高いという事でエゥーゴに転入する事となったが高い戦果を挙げる事になる。

上の写真は訓練時に至近距離からの射撃を防いだ時のものだ。

設定文終了です。

一昨年にパテの練習として改造したジムⅡです。改造点は

①肩、腰部フロントアーマーを陸戦型ガンダムのものに変更

②パテを用いて脚部姿勢制御スラスターを埋める

といったものです。

あとエミの"両親死亡～カラバ訓練生"の設定もツイッターにあげてたものから更新しました。最新の設定と言えるものでしょう。