新地球連邦軍の力の象徴として開発された新型ガンダムタイプMS。単機としては究極的な攻撃力を持つ。機体製造は諜報統括官アイムザット・カートラル主導の下、太平洋上に建設された人工島ゾンダーエプタ島にて行われた[1]。
その名の通り、第7次宇宙戦争当時最強のMSと謡われたガンダムX(GX)の強化発展機として開発された。ただし、フラッシュシステム起動に必要なニュータイプ(NT)を確保できなかった事から、大戦当時宇宙革命軍のNT用MSフェブラルとの戦闘で中破し地球に落下したジャミル・ニートのGXを回収し、システム部分を移植され製造された[2][注 1]。また、完全新規の設計が難しかったことから、機体構造は戦前のものをベースとしている[3][注 2]。政府再建委員会が新連邦樹立前に「新たな時代を象徴する強大なMS」として極秘裏に開発が進められていた一方、その開発に積極的だったのは新連邦(政府再建委員会)の中でもアイムザット一人だけだった[5]。GX同様、機体奪取等のトラブルを防止するため、起動には専用のGコントローラーを必要とする。しかし開発にGXのデータやシステムを使用したことから、専用のGコンだけでなくGX用の物でも起動が可能であり、ガロードによる奪取を許すこととなった[6]。
戦前の基本設計をベースにした機体ではあるものの、中身は別クラスであり、戦後に開発されたMSでは最強クラスの性能を誇る[3]。また、フラッシュシステムも移植・搭載されているためGビットの指揮・連携能力も維持しており、戦前に開発された各種オプション兵装との連携やリンクも可能[2]。戦前のガンダムタイプ同様、支援戦闘機Gファルコンとの合体機構を備えている[7]。 大幅な出力上昇にともなって増加した熱エネルギーを効率的に排熱するため、腕部と脚部には放熱用のエネルギーラジエタープレートが新設されており、頭部も放熱効果を高めた形状となっている[2]。MS単機としての戦闘力も大幅に向上しており、脚部各所に機動性向上の為のスラスターが増設され、機動性も高く、白兵戦においても極めて優れた運動性能を発揮する[2][8]。 専用バスターライフルやハイパービームソード等の武装に関しても、ガンダムXに装備されていた武装の威力を遥かに超える、中~近距離戦闘において高い攻撃能力を誇る武装を装備している。対MS戦でも圧倒的な戦闘力を発揮し、ツインサテライトキャノンと合わせ、あらゆる距離帯や目標に対して効果的な攻撃が行える点が本機最大の特徴と言える
ブレストランチャー
胸部インテーク下に2門装備された三砲身ガトリング式大口径機関砲。各種弾頭を使用可能なマルチパーパス仕様となっている[4]。劇中ではバリエントを破壊する等、これのみでMSを破壊可能な威力を持つ。
マシンキャノン
肩・胸部に装着された二門のガトリング砲。第26話の対コルレル戦にて使用描写が見られるが文字設定では未記載。ヘッドバルカン・ブレストランチャーとの一斉射撃でコルレルを蜂の巣にして撃破した。『SDガンダム Gジェレーションクロスレイズ』ではこの一斉射撃がバルカン掃射という名称で本機の武装として登場している。資料によってはブレストランチャーの一部として扱われている[2]。
ヘッドバルカン
頭部に2門装備された小口径機関砲。攻撃武装としては非力だが、ミサイル迎撃や接近戦時の威嚇・牽制、対人戦など幅広い用途を持つ
DX専用バスターライフル
本機用に新たに開発された高出力型ビームライフル。GXのシールドバスターライフルより大出力であり、シンプルな構造で整備性が高く徹底的な軽量化がなされ、取り回しに優れる[9][3]。火力も通常ビームライフルの数倍の威力を発揮し、射線上の複数のMSを撃破する事も可能など非常に優秀な武装である[2][9][注 3]。
『機動新世紀ガンダムX』第23話においては、ゾンダー・エプタの格納庫内においてディフェンスプレートとともに装備された姿が確認できる。ところが、第24話の初出撃時においては双方ともに非装備の状態でガロード・ランに奪取されている。その後、第25話においては装備状態で出撃が確認できる。また、第26話における対コルレル戦にてビームナイフをコクピットに突き刺される寸前でガロードがこのライフルを防御に用いて、その爆発によって生じた隙をついて形勢を逆転させた事もあった。ガンダムエックスのシールドバスターライフルに比べシールドと一体化で無くなった為か、破損・取り落とすなど使用不能に陥るシーンが多かった。
ディフェンスプレート
ルナ・チタニウム合金製の手持ち・前腕装着両用の実体盾[3]。軽量なため取り回しにも優れ、正規軍以外の武装では傷一つ付けるのすら困難な強度を持つ[3][4]。ビーム兵器からの攻撃に対しても充分な防御力を発揮する[9]。
ハイパービームソード
GXの大型ビームソードを更に出力強化した接近戦用武装[3]。GXのものより更に巨大なビーム刃と強大な攻撃力を持ち、MSの白兵武装としては当時最強の武装の一つ[2]。出力を更に上げる事でMSサイズの刀身を持つ大太刀を化す。GXの大型ビームソードと同様、ハンドガードが備えられている点が特徴[9]。左右サイドスカートに各1基の計2基を装備する。初陣では二刀流も披露し、ライフルとシールド未装備の状態でありながらもこの武装とブレストランチャーのみでバリエント部隊を全滅させている。
ツインサテライトキャノン
背面に搭載された連装型大出力砲。GXのサテライトシステムを強化改良した「サテライトシステムMk-II」を搭載しており、リフレクターの大型化による集光率の向上、エネルギー容量の拡大、エネルギーラジエータープレートによる冷却効率の向上によって、GXのサテライトキャノンの数倍の威力を持つ上に連射も可能となった[3]。実際に劇中でもダリア作戦阻止の際に3連射を行っている。また、エネルギーの大容量化に伴い、砲身は2門に変更されている[3]。
GXではマニピュレーターで保持する必要があった砲身は、ダブルエックスでは肩部に格納されたセンサー内蔵マウントで固定された。この事によって両腕がフリーの状態で発砲可能となっている[3]。両腕・両脚にある装甲カバーを展開し広げるエネルギーラジエータープレートは、エネルギーチャージの際に発生するビームに変換し切れないエネルギーを熱と光に変換し強制排出する機構であり、放熱時は激しく吹き出す熱と光によって手足が金色に発光している様に見える
また、この際副次的な効果として排熱によって発生する熱エネルギーが防壁の様な役割を果たし、敵MSの接近を阻止する[10]。更に、通常MSにとってはマイクロウェーブ自体が照射範囲にいるだけでも極めて危険な状態となる為、劇中ではこれを利用し、革命軍と新連邦の大軍をマイクロウェーブの照射範囲から退避させる事でフリーデンチームの進路を確保する場面もあった[11]。
MSサイズの武装としては規格外の破壊力を持つ大量破壊兵器で、照射されるビームの規模はコロニーレーザーに匹敵する範囲を有する。作中では初使用時には一撃でゾンダーエプタ島を消滅させ、第34話「月が見えた!」のコロニーレーザー狙撃の際は、本機が地球の衛星軌道上から月のラグランジュポイント上のコロニーレーザーに対し、数十万km単位での超長距離からコロニーレーザーの砲口とほぼ同サイズのビームを放ち、一射目と二射目では脅しの為にわざと掠らせ、三射目では中心部を正確に狙撃しコロニーレーザーを破壊、短時間に3度の高精度砲撃を行うなど、脅威を見せつけている。
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