皆さん、こんにちは〜。卒業シーズンになり春の気配が感じられる今日このごろです
( ゚∀゚)o彡°
今回で特別編が最終回になりますが早いですね〜。今作の登場キャラクター達は公式から出ているものが中心だったので見てもらう皆様にはイメージしやすかったと思います。
(^_^)
そして最後を飾るガンプラはHGMSD「局地型ガンダム」でございます〜!
最近販売されたガンベのではなくて罪(詰み)から崩す為に作りました。ちなみに前回登場した大型ビームライフルもガンダムエースの付録です。新しいのはビームライフルとのセット売りみたいで「おっ!」となりましたが、最近はガンベも行きにくいというか立ち入りにくいので、行ってませんね〜
(ーー;)
今はもっぱら中古品巡りです
(((((((((((っ・ω・)っ ブーン
いつものようにガンプラ紹介は最後にしますので次へ参ります!
GUNSTAエース「4月号」です!!
前回はミニコラム付きでしたが、今回は見送りで
(^^ゞ
というのも本編だけでも枚数が多くボツカットもあり、かなり編集カツカツでした~。入れたい場面が沢山あったんですが、決まった枚数しか入れられないのと、似た様なカットは物語のテンポを損なうので選ぶのに苦慮しました。
( ´ー`)フゥー...
今回も「AIには負けへんでっ!?」という気持ちで作りました。かなり気合の入ったカットもあります〜
ビルダー◯◯ートは今後どう正式リリースしてくるか分かりませんが、アングルや魅せ方は手作りだって凄いですから!
( ゚д゚ )クワッ!!
GUNSTAエースは引き続き表紙コラボの方、募集しております〜!
では宇宙の挽歌特別編ラストエピソード、デジラマストーリー行きます!
UC:00079、11月末。ジオン軍は地球連邦軍本拠地ジャブロー攻略の為にキャリフォルニアベースから多数の戦力投入と同時にオーガスタ基地への陽動作戦を開始する。この作戦の任についたのはビリー・ウォン・ダイク大尉率いるリンドヴルム隊であったが、地球連邦軍の圧倒的物量、更にテストパイロット達を前に、部隊は壊滅寸前となる。そんな中、急遽現れたのは蒼き機体を駆るニムバス・シュターゼン。彼の乗るイフリート改は鬼神の如き地球連邦軍のMS隊を葬ると、オーガスタ基地のテストパイロットチームをも翻弄する。戦況は瞬く間に入れ替わると地球連邦軍のテストパイロットであるフォルド、ルース、ライラの3人はイフリート改を止めるべく起死回生の一手に賭ける。
各々の思いが咆哮し滾る熱きラストエピソードが駆け抜ける!!
ではどうぞ〜!
「エネルギー残量38%、最大出力で一発がいいところかっ…!」
ライラ・ミラ・ライラは試作大型ビームライフルと機体をリンクさせると調整を急いだ。この大型ビームライフルはMSの全高に匹敵する長物であり、威力、射程においては、長距離支援機であるガンタンクにも引けを取らない携行重火器であった。しかし、それ故に通常のスペックであるジムでは出力不足や冷却が追いつかなかったり、反動に耐えられない等、使い手を選ぶ武装でもある。
「ルース、聞こえるかいっ?」
ライラはルースに通信する。
「………」
返答がなく、少しの間が空く。ライラは調整を続けつつ、まさかと思いもう一度先程より大きな声で呼びかける。
「ルース!!返事をしなっ!?」
「……あぁ、こちらルースだ」
ルースは無事であったが、その声は何処となくたどたどしかった。
「どうした!?」
「…いや、ヤツの動きがおかしい…」
「どういう事だい?」
「上手くは言えんが……、っフォルド来るぞ!!動けっっ!!!!」
すると無線は一旦途切れる。ライラは何が起きたか分からなかった。
「ルースっ!!何が起きたっ?」
ライラは叫ぶが応答はない。
「…だったら」
ロングレンジに対応したカメラを持つ試作大型ビームライフルのスコープ映像をガンダムのメインモニターに繋げた。方角と照準を合わせルース達のいる辺りを視認しようと試みる。
するとそこに映ったのは、先刻とは違う動きを見せる敵機がいた。敵機の動きは全てを捉えきれず、直ぐ様カメラの画角から外れてしまう。
「…なんだい、あの速さは……?」
自分が相まみえた時とは違い、異様とも言える高機動と赤い残像が一瞬だが見えた。とても人間が操縦している動きには見えなかったが、紛れもない事実にライラも息を呑む。だが、空気に呑まれている場合ではないとルース達に通信する。
「ルース、フォルド聞こえるかいっ!?返事はしなくていいからよく聞きなっ!!こっちはアンタ達から東へ1645ヤードにいる。そこから狙撃するから、あと2分もたせて可能な限り注意を引きつけなっ!!」
そう言うとライラは一矢報いるのにビームライフルの充填を開始した。辺りは段々と赤く夕暮れに染まりだす。
「…ウオオォォッッ!!」
ラカン・ダカランはガンタンクの背後から飛びかかると、コクピットのある頭部にヒートサーベルを突き刺した。グフは力を振り絞るようにヒートサーベルを捩じ込むと、ガンタンクは炎と煙に包まれた。ラカンは修羅の形相で敵機を葬るとサーベルをそのままにガンタンクから離れる。そしてコクピットハッチを開き外へ出て来ると腹の底から叫んだ。
「隊長っ!!貴方をやらせはしませんっ!!生きてっ、…生きて宇宙へ帰るのですっ!!」
感情を剥き出しにし絶叫するラカンを見上げたのはリンドヴルム隊隊長のビリー・ウォン・ダイクだ。彼は機能停止したグフから出て両手を頭に組み投降しようとしていた所、ラカンが現れたのだ。
「……ラカンなのか?」
ビリーはこの状況でラカンが生き延びていた事に驚いた。頭部を負傷し、血が滴り右眼が上手く見えない状態であったが、その叫びはしっかりと耳に届いていた。ビリーを囲んでいた地球連邦軍の警備兵達はガンタンクがやられてしまった事から、ラカンのグフを前に逃げていく。
「…俺も悪運が強いな」
ビリーはおぼつかない足取りでグフに歩み寄ると、グフも膝まづいて手を地面に着けた。ビリーはそれに乗るとグフの手はコクピット付近まで行く。
「…隊長、帰りましょう…」
「…ラカン、スマンな…。部隊は壊滅し自分もこんなザマだ」
「謝るなら生きてこの場を切り抜けてから聞きます。…今は一刻も早くここから去りましょう」
ビリーもコクピットに入ると力無くもたれか掛かる。
「…だがどうする?手があるのか?」
「力づくでも何とかします…!!」
「……無茶はするなよ」
正直、ラカンにも打開策はなかった。リンドヴルム隊は既にラカンのグフを最後に他は全て撃墜されていた。今は敵機が近くにいる様子はないが、直ぐに追撃隊が来るだろう。そんな事が頭を過ると、雑音とともに通信が入る。
「…こち…、ス…ークリーダー、リンドヴ……隊聞こえるか!?」
「こちらリンドヴルム隊、グラディエーター。聞こえます!」
ラカンは応答する。
「…良…った!まだ生き…いるなっ!?」
「ですが、残っている機体は自分だけで他はもう……」
「……そうか、だが貴様だけでも拾ってやる。この基地のメイン滑走路まで来れるかっ!?」
「…メイン滑走路?」
ラカンはメインカメラで探すとモニターに映す。
「そこまで迎えに行ってやる!だからお前のグフもそこへ向かわせろ!」
「まさかドダイを着陸させる気ですか!?」
「長々と話している余裕はない。チャンスは一度きりだ。滑走路には侵入するが、止まらずそのまま駆け抜ける。その間に飛び乗るんだ!」
「…なんて無茶な」
「死にたくなければ俺に賭けろ!こちらとしても、これが限界ギリギリだ!」
「…了解した。頼んだぞ」
そう答えたのはビリーだった。そして無線を切る。
「……隊長」
「俺はそのまま捕虜になると覚悟した時、お前が来て僅かながら光が見えた…」
「………」
「お前が言った通り、俺にはしなくてはならん事がある。フランクの為に、…そして自分の為に」
「………」
「リンドヴルム隊隊長として命令する…。ドダイに乗り生きてこの場を離脱せよ…」
「……了解です」
※
「…あれかっ!?」
ラカンは1機のドダイが対空砲火をくぐり抜け基地内に侵入しようとするのを確認する。ドダイは着陸体制に入っているように見えるが、速度は殆ど落ちていない。
「…行けっっ、ラカン・ダカラン少尉!!」
ビリーは声を振り絞ってラカンに命令する。
「了解っ!!」
ラカンはグフを全速力で走らせ滑走路に向かうが、速さは航空機であるドダイの方が圧倒的に速い。相対速度を合わせるのは不可能だが、可能な限りその幅を狭める。バックパックのブースター残り燃料も僅かで、継続噴射した場合5秒にも満たない。更に怪我人であるビリーへの衝撃を鑑みると振動も最小限にするのが望ましい。グフは滑走路を走るとドダイに背中を向け同じ進行方向に進む。するとドダイのストークリーダーから通信が入る。
「行くぞっ!!タイミングをあわせろっ!?」
「…隊長っ、何かに掴まって!!歯を食いしばってくださいっ!!」
ラカンはそう言うとグフをジャンプさせブースターを全開にした。
「…俺は、…俺は、…俺達は宇宙に帰るっっ!!」
グフは駆け抜けるドダイに飛び乗り着地した。ドダイはその衝撃を受けるが、バランスを崩さず直進を続ける。
「…踏ん張れよポンコツっ!?頭を上げやがれっ!!」
ストークリーダーは操縦桿を力の限り引きドダイを上昇させる。燃えさかる基地内をくぐり抜けるとドダイは徐々に地表から離れて行く。この突然の出来事に運良く敵の対空砲火は対応しきれず、ドダイは上昇を続け基地から離れて行く。そしてグフを載せたドダイは忽ち対空砲の射程圏から外れた。
「よくやったな、リンドヴルム。まさか上手くいくとは思わなかった」
ストークリーダーは接触回線によりグフに通信する。
「…ああ、まさかな。俺も死を覚悟したが…」
「その声は…、キラー・ビーか!?」
「…そうだ、俺はまだ死ねないらしい」
ビリーはか細い声で答えた。
「貴様も余程、死神に嫌われているようだな」
「…助かりました。礼を言います」
ラカンが言う。
「礼には及ばんさグラディエーター。俺は待たされるのが嫌いなんだ」
「……死神か」
「…どうした、キラー・ビー?」
「いや、あの基地に突然現れた蒼い機体が気になってな」
「ああ、あれか…。俺も上から見ていたが、見た事ない機体だったな。識別信号はジオンのものだが、ヤツはこちらが無線を入れても無視していたが…」
「…もしかしたら噂に聞く『蒼い死神』か?」
「さあな、もしそれが味方なら頼もしい事、この上ないがな…」
ラカンは2人の会話を聞きつつ、あのMSには独特な違和感を感じていた。
(…あれはいったい何処の機体だ?…そしてMS越しにも伝わるあの狂気に満ちた殺気は……?)
「何だあの赤い残像はっ…!?」
ルースはハイパーバズーカでイフリート改を狙うが、当てるどころかロックオンすらままならない。そして、迂闊にもルースは狙いを定めるのに一瞬動きを止めてしまう。ニムバスはそれを見逃さなかった。イフリート改は大きく踏み込むとルースのジムコマンドに急接近し近接格闘を仕掛ける。
「…チッ、遅いかっ!?」
ジムコマンドは寸分の差でハイパーバズーカを投げ捨て後退すると、イフリート改はジムコマンド本体でなく、ハイパーバズーカを叩き斬る。斬られたバズーカは2機の間で爆発すると、目眩ましの様に視界を遮る。
「…小賢しいなっ、連邦の!!」
ニムバスはそれに怯む事なく前進するが、ルースのジムコマンドは視界から消えていた。
「…そこかっ!!」
イフリート改は咄嗟に振り向くと腕部グレネードランチャーを放つ。
「…勘がいいヤツだっ!?」
ルースは紙一重でそれを避けるとビームサーベルに持ち替え距離を取る。
「…ルースっ!!」
そこへフォルドが接近すると頭部バルカン砲で注意を逸らす。
「フォルド、ヤツは普通じゃないっ!?無理に仕掛けるなっ!!」
「んな事は分かってる、あの赤く光る粒子といい、さっきと違い過ぎる!!」
2人は連携し、どちらかが一方的に狙われない様に動く。
「さっきのライラのは聞いたなっ!?」
「ああっ、狙撃するのに時間を稼げってな!」
「恐らくビーム兵器によるロングレンジ射撃をするつもりだ!」
「つまりそのチャージの時間を作ればいいんだろっ!?」
「それだけじゃないっ、狙撃の為にヤツの動きも封じる必要があるっ!」
「おいおい、無茶言うなよっ!?このジムじゃ付いていくのがやっとだぜ!?」
「何とかするしかないっ、ライラの準備が完了したら2人同時にヤツに畳み掛ける!!」
「出来るのかよっ!?」
「やってみせろっ、フォルド!!」
幸か不幸かイフリート改は2人に執拗に食いついている。どうやらライラの気配には気づいていない様子だ。だが2人のジムも限界に近い動きで静かに悲鳴を上げていた。
「遊びは終わりだ…、EXAMを前にあと何分…、いや何秒もたせられるかっ…!?」
イフリート改は赤い残像と粒子を撒きながら、更にトップスピードを上げる。
「…まだギアが上がるのかよっ!?」
フォルドは回り込み、攻撃の隙を探るがまるで見当たらかった。不用意に仕掛ければこちらがやられる。最早2人はイフリート改の斬撃を避けるのに手一杯であり、攻勢にでる余裕はなかった。回避に追われているとシャトル発射場から大量の煙があがり轟音が地面を揺らす。
「…シャトルが出るのか!?」
ルースはそれに気づきつつ必死にジムを動かしていると、フォルドのジムがとうとう限界に達する。ブースト加速から着地した際に、脚部に負担が掛かると足首を捻挫する様にジムはバランスを崩した。
「くそっ、足回りがイカれたっ!?」
ブーストによる急激な制動をかけたばかりに、機体関節への負荷は相当なものであった。フォルドのジムは自動姿勢制御が働き、倒れる寸前で姿勢を保つが、そこをニムバスは見逃さない。
「先ずは貴様だっ!!」
イフリート改の一撃がフォルドのジムコマンドの左脚部を捉え、膝下が寸断される。すると片脚を失ったジムは横倒しになり、地面に叩きつけられた。
「フォルドっっ!!」
それを見たルースは直ぐ様リカバリーに入るが、イフリート改の猛攻は止まらない。勢いよく踏み込んできたルースのジムを一太刀で首を刎ねると更にもう一撃でビームサーベルを持っていた腕を切り落とす。
「所詮、EXAMの前ではただの虫螻同然だ!!」
ニムバスは動きを止めた2機にとどめを刺そうとすると、マスドライバーの上を加速し進むシャトルが視界に入った。
「…逃さんぞ、クルストっ…!」
「シャトルを狙わずとも、マスドライバーを破壊すれば上がれんだろうっ!!」
ニムバスは直上へ向けてブースターを吹かし上昇すると脚部のミサイルランチャーから立て続けにミサイルを発射する。イフリート改の蒼き装甲は夕焼けに赤く照らされつつ、幾つもの白煙が延びた。シャトルはマスドライバーの電磁カタパルトにより、ただ突き進むしかなかった。発射されたミサイルはマスドライバーの先端付近を目掛け飛んでいく。
「高熱原体接近!?…ミサイルかっ!?」
シャトル機内に警告音が鳴り響く。機長は操縦桿を握ったまま集中し、副機長がミサイルが何処から来ているか確認を急ぐ。
「ミルスティーン中尉、頭を下げてしっかり掴まってくださいっ!!」
機長の呼びかけにレーチェル・ミルスティーンは、咄嗟に屈んで頭を下げた。
「…………!!」
すると、イフリートから放たれたミサイル群はマスドライバー手前で爆発した。シャトルが電磁カタパルトにより火花を上げ加速し通り過ぎた後に、爆風と煙がマスドライバーを包んだ。シャトルは加速を続けていくと、ロケットブースターを点火する。スピードを更に上げると勢いそのまま天高く飛び立った。ブースターの噴射音が辺りを震わせる。
「…誰だ、私の邪魔をした輩は!?」
ニムバスはミサイルが爆発する前にきた遠方からのビームを把握していた。
「…やらせはしないんだよ…、だからさっ…!」
試作大型ビームライフルの銃口から煙が立つさまは、まさにその高出力さを示していた。
ライラはシャトルの打ち上げを優先した為に、切り札の一射をミサイルの迎撃に使ったのだ。
(…あの機体だけは、…クリスと作り上げたあの機体だけは誰だろうと、やらせる訳にはいかないっ…!!)
発射を終えたビームライフルは冷却を開始し再充填に移行する。だが先程の一射は最大出力でありエネルギー残量はほぼ無いに等しかった。
「…さあ、どうする…?」
ライラは空中でホバリングし周囲を探るイフリート改を見て覚悟を決めた。そして、こちらに気づくと全速力で猛進してくる。
「貴様かっ、余計な事をしてくれたのは!?我が剣の錆となるがいいっっ…!!」
夕陽を背に赤き光を放つMSは躊躇いなく迫った。
(……クリス、すまないっ!?)
ライラは死を覚悟した。イフリート改はヒートサーベルを大きく振り下ろすと、局地型ガンダムの右腕を肩から切り落とした。そしてそれと同時にイフリート改のモノアイが点滅しだすと静かに眠る様に消えてしまう。
「……EXAMシステム…、カドウゲンカイジカンニヨリキョウセイシュウリョウ…」
イフリート改のコクピット内は一時的に暗くなる。数秒するとそれは収まるが、非常用予備電源により中は赤く照らされた。
「…フッ、遊びが過ぎたか」
ニムバスは機体チェックをし再稼働を待つ。その間、ライラのガンダムは動く様子は見られなかった。いや、寧ろ蛇に睨まれた蛙の様に動けないのだろう。
「……ハァ、ハァ、ハァっ…!?」
ライラは目を見開いていたが、十数秒間息をしていなかった。全身からは汗が噴き出し、身体は石膏で固められたように動かない。
「聞こえるか、連邦の?」
イフリート改から男の低い声が聞こえた。
「運が良かったな…、だが次はこうはいかんぞ…!」
ライラは少し前に自分が同じ台詞を言っていたのを思い出す。戦場に絶対はない。状況はオセロの様に簡単にひっくり返されてしまうこともある。イフリート改は再起動し、モノアイが光ると振り向き離脱していく。
(……EXAMを起動しても現れないという事はここにはいないか。だがクルスト、貴様だけは逃さん。例え地獄の底にいようともな…?)
「…………」
いつも強気なはずのライラの頭には追撃をする考えはなく、ガンダムはただそこに立ち尽くしていた。自分は運が良かった。今生きているのはただそれだけだ。
「ライラ少尉、無事かっ!?」
ルースからの無線だ。
「……ああ、何とかね…」
「すまない、時間を稼げなかった」
「構わないよ、シャトルは死守できたんだから…」
「痛てっ…、いったいヤツは何だったんだ!?」
フォルドは腕を擦りつつ無線に混ざる。
「分からん、まあここの調査チームが調べるだろう?」
「手痛くやられたものさ…」
「まったくだぜ、新型のジムがこんなだからな。けどG‐04なら、こんなじゃなかったけどな」
「言っても仕方ないだろう、フォルド?」
「へいへい、じゃあ後は頼んだぜライラ」
フォルドはコクピットを開くと倒れたジムから出る。
「…何がだい?」
「俺達はジャブローに行くんだよ。このジムと後片付け、よろしくな!」
フォルドはそう言うと無線を切り、走って待機しているミデアに向かった。
「スマンな少尉、そういう事だ。報告書と始末書はジャブローから送ると司令には伝えておいてくれ。武運を祈る」
ルースも続けてその場を後にする。
「バカ共が…、さっさと行っちまいな!!後から追いかけてそのケツを引っ叩いてやるさね!」
(……いい男なんだからそれまで死ぬんじゃないよ……、フォルド、ルース。…それにクリス、約束は守ったよ…)
局地型ガンダムは夕陽に染まり、打ち上げられたシャトルの航跡を見上げた。
「補助ブースター噴射終了!!…切り離します!!」
シャトルは中間圏、成層圏を抜け大気圏外に出ようとしていた。目線の先にある水平線が丸みを帯びている様子が徐々に分かり始めた。身体に掛かる重力も弱まりレーチェルの長いブロンドヘアが浮いている。
「…ふぅ…、髪を纏めるのを忘れていましたわ」
危機を乗り越えたレーチェルは、ようやくここで落ち着きを取り戻した。
「…何とか宇宙に上がれましたね…、私もどうなるかと肝を冷やしました」
機長もここまで来れば安心だと緊張の糸が解れた。
「このシャトル、ヘアスプレーはありませんこと?」
「多分、更衣室にあると思いますが、まだシートベルトを外さんでください、中尉」
「後で借りますわ。ノーマルスーツを着ているので、ヘアゴムを持っていないのです」
レーチェルはそう言うと、とりあえず自分の手で髪を束ねる。
「合流時間まで、まだ時間はありますよ。ルナツーからの護衛も来ている様子はないですね」
「宇宙軍も今は落ち着かない時でしょうけど、護衛もなくここに何時間もいるなんて耐えられませんわ」
「まあ、我々もいつまでも地球軌道上にいる訳にはいきませんからね。受け取りに来る連中はどんな奴らなんです?」
「MS評価試験隊で最近、実戦部隊に編入されたホワイトユニサスという艦ですわ」
「ホワイトユニサス…、新造艦ですか?」
「ええ、私も実力については知らないのですが、ZERO(ゼロ)を任せるという事はそれ相応なのでしょう」
「へぇ…、どんな面構えをしている連中なのか楽しみです」
〜to be continued〜
ご覧いただきました皆様ありがとうございます!!
特別編全4話無事完結致しました!
(TдT)
お馴染みのパイロットにスタンダードな機体で約3ヶ月間お届けしましたがいかがでしたでしょうか?
「オーガスタの願いは天へと昇る」はタイトル通り宇宙へ上がりました。今後は本編第四幕に入りますので、皆様また御覧ください!
(≧∇≦)/
では最後にご紹介は局地型ガンダムです。造りはいつも通りで無改造です。全塗装、デカール、墨入れ、汚し、艶消しトップ。このガンプラは可動域が良く大型ビームライフルも構えられるのがGOODですね!付属の武器は独特な形状なので、劇中では他のMSと共通化させるのに90㎜を採用しました。
まだまだ語りたい所ですが、次のお話です!
(^O^;)
「宇宙の挽歌」はや1年が過ぎ、沢山の人に見ていただきました。そこで新規様もいらっしゃると思い、ここで一度振り返り総集編の「GUNSTAミニエース」を3月末か4月頭に出します!
第一幕から今回特別編までの過去デジラマをブラッシュアップして、物語解説と一緒にボツ案や構成秘話等を載せます〜!
他にも特別編でご紹介できなかった小道具なんかも載せる予定です。現在、第四幕のガンプラ鋭意製作中です!まだ全部完成してないっ!?
( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
物語の構成に時間が掛かりました〜!第四幕の内容は今後のカギを握る濃い目ですのでね
( ー`дー´)キリッ
また見てくれたら嬉しいです!
(人∀・)タノム
デジラマストーリー完結編!!
コメント
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熱いっ!熱すぎますっ😫
各々がそれぞれで白熱した熱い戦いを繰り広げ、もう全編見処😆そしてホワイトユニサスへと繋がる物語…これは今後も目が離せませんね😳
こんにちは。宇宙世紀好きなビルダーです。
ガンプラとデジラマで、まだ未開拓の宇宙世紀を切り開きます。
フォローしてくれたら喜びます(*´ω`*)
オリジナルデジラマストーリー
「宇宙の挽歌」を不定期連載中!
頑張ります!
HGUC イフリート改
皆さん、こんにちは!!今年もはや一ヶ月過ぎましたがいかがお過…
HGUC リヴァイブ版グフ
皆さん、こんにちは!!世間は大雪に流行り病と厳しいスタートで…
旧キット1/144 ドダイYS
皆さん!!あけましておめでとうございます~ (≧∀≦) お休…
号外GUNSTAエース紅白ガンプラ合戦緊急参戦!
皆さんこんにちは! _(._.)_ 大晦日いかがお過ごしでし…