オリジナルストーリーGQ [資格者たち]

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UC.0095.9月7日。ラサ北部警備区域ノースラサ駐屯地内停泊中のペガサスブリッジ。

基地跡の坑道に入ったペガサスのロンド・ベル隊と現地部隊との合同捜索隊だったが、坑道内のミノフスキー粒子の異常なまでの上昇から指揮通信車のホバートラックと連絡不能になり、ペガサスのブリッジは騒然となっていた。

ラシット[コモリ少尉とはまだ連絡はつかないか!?]

ベノワ[ミノフスキー濃度依然として上昇中。このままだとここにも影響が出ます]

ラシット[このままだと隠密作戦どころじゃないな。…イズルギ少尉を呼べ。空間騎兵隊を待機させ、1時間以内に連絡がない場合は捜索隊として坑内に向かわせる。その際にはドゥーを同行させろ。よろしいですねブル中佐?]

シャリア・ブル[やむを得ません。グラナダのブライト大佐には私から話しておきます。そのプランで行きましょう]

そしてブリッジから出たシャリアはバイブが鳴るスマホを取り出すと電話に出る。

ブライト[状況は?]

シャリア[予定通りと言いたいところですが、目的地目前で通信途絶。足止めされているようです。基地跡の坑道崩壊などの可能性は計測機器のデータからありえないので何者かによる妨害と思われます]

ブライト[先ほどコーウェン議長から連絡が入ったが、参謀本部はオブジェクト保護のため現地にエコーズ920を送り込んだようだが、そのエコーズの先遣隊が坑道内で音信不通になってる]

シャリア[エコーズですか…。厄介ですね。こちらはあと1時間連絡がない場合、ジェガンの護衛を付けた空間騎兵隊を捜索に送る予定です。ともかく、今は中の彼らを信じて備える他ありません]

同時刻。旧ジオン秘密基地跡坑道内。抜刀したガンダムEXを前にマチュとシュウジら合同捜索隊はジークアクス、ガンダムX00を前面に出してミケルやコモリの乗ったホバートラックをジムがカバーしつつ下がらせていた。

同時刻。旧ジオン秘密基地跡坑道内。

抜刀したガンダムEXを前にマチュとシュウジら合同捜索隊はジークアクス、ガンダムX00を前面に出してミケルやコモリの乗ったホバートラックをジムがカバーしつつ下がらせていた。

ミケル[こちら元国連地上軍08小隊ミケル・ニノリッチ。ガンダムEXのパイロットに告ぐ。こちらに戦闘の意思はない。ただそこを通りたいだけだ。武器を収めてここを通してほしい]ホバートラックからミケルがスピーカーで呼びかけるがガンダムEXからの応答はない。ミノフスキー粒子による通信不良を疑ったが、MSとの通信は辛うじて行えるのでパイロットに聞こえていない訳がない。ミケル[あえて無視しているのか…]サンダース[ミケル。話が通じそうな相手には俺には見えない。あの感じはあの時のグフと同じ感じだ]ミケル[ですね。あとはあのガンダムの出方次第ですが…]その時、ジークアクスのシールドに何かが当たってソレがホバートラックの目の前に転がってきた。ソレを見たコモリは思わず声が出た。コモリ[首…だよね…?]

ミケル[こちら元国連地上軍08小隊ミケル・ニノリッチ。ガンダムEXのパイロットに告ぐ。こちらに戦闘の意思はない。ただそこを通りたいだけだ。武器を収めてここを通してほしい]

ホバートラックからミケルがスピーカーで呼びかけるがガンダムEXからの応答はない。ミノフスキー粒子による通信不良を疑ったが、MSとの通信は辛うじて行えるのでパイロットに聞こえていない訳がない。

ミケル[あえて無視しているのか…]

サンダース[ミケル。話が通じそうな相手には俺には見えない。あの感じはあの時のグフと同じ感じだ]

ミケル[ですね。あとはあのガンダムの出方次第ですが…]

その時、ジークアクスのシールドに何かが当たってソレがホバートラックの目の前に転がってきた。ソレを見たコモリは思わず声が出た。

コモリ[首…だよね…?]

転がってきたのはジェガンの首。そして、ガンダムEXのパイロット[去らなければ命の保証はしない]ガンダムEXのパイロットが初めて見せた意思表示。しかし、マチュもシュウジもここで引く気は毛頭ない。

転がってきたのはジェガンの首。そして、

ガンダムEXのパイロット[去らなければ命の保証はしない]

ガンダムEXのパイロットが初めて見せた意思表示。しかし、マチュもシュウジもここで引く気は毛頭ない。

マチュ[去る気はない。私たちはジークアクスが知らせようとしている

マチュ[去る気はない。私たちはジークアクスが知らせようとしている"何か"を知るためにここまで来た]

シュウジ[行こうマチュ。この先にこの世界を知るための鍵がある。…ガンダムがそう言っている]

そして3機のガンダムは同時に飛び出した。

このラサ秘密基地跡は一年戦争時のラサ秘密基地攻防戦による国連軍の砲爆撃とMAアプサラスⅢ墜落時の爆発で坑道も含めて半壊状態であった。そのため先に坑道に入っていたエコーズは跳弾による崩落を避けるため銃火器を使用せずビームサーベルのみでの戦闘となった。マチュらも同じ条件であり、また、ガンダムEXも同じ条件だった。ガンダムEXのパイロット[なかなかにやる!コレがマヴとか言うやつか]ガンダムEXのパイロットの感想としてはさっきのジェガンよりも眼前のパイロットたちの方が手強かった。ジェガンたちは確かに精鋭と言える腕を持っていたが、阿吽の呼吸とも言える連携はなかった。狭い坑道内である程度動きが読めるはずなのに僚機のカバーと攻撃が早すぎて攻めきれない。ガンダムEXのパイロット[このままだと勝ちはないが負けもないな]2機同時に振り下ろされたヒートホークとビームサーベルを受けながら坑道破壊という禁じ手も考えていたガンダムEXのパイロットだったが、モニターに突如出たプログラム始動表記を見て考えを変えた。ガンダムEXのパイロット[潮時だ。まさか彼らがコーウェン議長が言う

このラサ秘密基地跡は一年戦争時のラサ秘密基地攻防戦による国連軍の砲爆撃とMAアプサラスⅢ墜落時の爆発で坑道も含めて半壊状態であった。そのため先に坑道に入っていたエコーズは跳弾による崩落を避けるため銃火器を使用せずビームサーベルのみでの戦闘となった。マチュらも同じ条件であり、また、ガンダムEXも同じ条件だった。

ガンダムEXのパイロット[なかなかにやる!コレがマヴとか言うやつか]

ガンダムEXのパイロットの感想としてはさっきのジェガンよりも眼前のパイロットたちの方が手強かった。ジェガンたちは確かに精鋭と言える腕を持っていたが、阿吽の呼吸とも言える連携はなかった。狭い坑道内である程度動きが読めるはずなのに僚機のカバーと攻撃が早すぎて攻めきれない。

ガンダムEXのパイロット[このままだと勝ちはないが負けもないな]

2機同時に振り下ろされたヒートホークとビームサーベルを受けながら坑道破壊という禁じ手も考えていたガンダムEXのパイロットだったが、モニターに突如出たプログラム始動表記を見て考えを変えた。

ガンダムEXのパイロット[潮時だ。まさか彼らがコーウェン議長が言う"資格者"ってやつなのか]

そしてガンダムEXはマチュらを跳ね返すと距離を取ってビームサーベルを収めた。一応もしも戦闘をやめなかった時のために肩のガトリング砲を向けてはいたが。

ガンダムEXのパイロット[

ガンダムEXのパイロット["プログラム"が君たちを"資格者"だと判断した。俺はこれ以上君らと戦う気はない]

マチュ[じゃあどうして私らと戦ったの?]

ガンダムEXのパイロット[俺は門番だ。この先にある施設に"資格者"以外誰も入れさせないためのな。そのためにここにいる。君らがこれ以上戦うというのなら話は変わるが?]

正直マチュとシュウジもガンダムEXとの戦いはハードだった。これ以上やると確実に誰かが死ぬレベルの戦いだった。なので、

マチュ[あなたがもう戦わないと言うなら…それを信じる。シュウジもそれでいい?]

シュウジ[うん。彼はもう戦う気がない。なら僕らも戦う気はないからね]

ガンダムEXのパイロット[なら手打ちだ。下がらせたジムとホバートラックも合流させたほうがいい。門の中はミノフスキー粒子が滞留してないから表のペガサス級と連絡できる]

そう言ってガンダムEXはマチュらに付いてくるように促した。その時シュウジはガンダムEXのパイロットに尋ねた。

シュウジ[あなたは誰なんだい?]

暫しの沈黙の後、パイロットはガトリング砲を収めて自らの素性をマチュらに明かした。

[ウラキだ。国連軍参謀本部付コウ・ウラキ大尉だ] 

[ウラキだ。国連軍参謀本部付コウ・ウラキ大尉だ]

 

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