コアガンダム・リミテーションP9
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コアガンダム・リミテーションP9

「このガンダムは、きっとただ戦うため、それだけのために作られたものではない」

開発スタッフの一人は、このガンプラを組み上げ、運用テストを行った後にそのような言葉を残した。

「ELダイバーはどこから来て、どこへ行くのか?」

ガンプラバトル・ネクサス・オンラインーーGBN開発スタッフにとっても、人類にとっても、それは無論彼女たちにとっても問いかけられ続ける命題であり、特に開発が胃を痛め続けてきたのは、「ELダイバーはガンプラをスキャンした時やバトルの際に生まれた想いの余剰データから生じた」という旨の発言を特定電子生命体第一号、「サラ」が残していたことだった。

「そもそも、GBNの構造上余剰のデータなんてものが生まれえるのか?」

開発業務を引き継いだスタッフは、常に頭を抱え続けていた。確かにGBNはログイン中にダイバーの感情データを脳波から読み取り、アバターの表情などに反映させている。だが、そこに不正な目的はないし、思考全てを読み取っているわけでもない。ならば、ELダイバーを生み出す「想い」とは?

「新しいELダイバーが生まれた」

そうこうしている間にも、最も新しいELダイバー「リゼ」が誕生し、彼の誕生を見届けたダイバーに保護された旨を武装のテスト等を行っている運営スタッフの一人から聞いた彼はGMの許可を取り、あるELダイバーが住処としているらしい深層ディメンションの調査を行い、定期メンテナンス時には様々なバックログをくまなく参照することとなった。だが探索は難航し、月日だけが過ぎ、また謎の電波障害というトラブルにも見舞われた彼は一時データ群の探索を中止することになる。

それからしばらく、通信障害からも無事に復帰したことでデータの探索を再開した彼がとうとう電子の深海において発見したものは、間違いなく「余剰」と呼ぶべき、クラッシュを起こしたスプライトデータ群だった。

コアガンダム・リミテーションP9。本機はGBN開発スタッフの一人が、ELダイバーとその発生原因とされている「想い」の余剰データを発見すべくログを辿っていた中でクラッシュ状態にて発見された謎のスプライトデータを可能な限り復元し、欠損部分を「コアガンダム」で検索したところ発見したキャプテン・ジオンの紹介動画及び、ダイバー「マギー」経由で紹介された動画に映った開発スタッフすらその詳細を知り得ない「エルドラ」なるシークレットミッションの大地に立つコアガンダムIIの姿を参考に補っている。
本機はコアガンダムIIをベースとしながらも後述の理由からその特性を大きく異なるものとしており、また、データが発見されたバックログは「ロータスチャレンジ ver.エルドラ」というクリエイトミッションの深層であることも鑑みるに、恐らくダイバー「ヒロト」が採用しなかったプランの一つなのではないか? と復元を施したスタッフは推測している。
P9アーマー装着形態。本機の特異性は四肢を換装するプラネッツシステムと呼ばれる独自機構を採用しながらも、その共通部分となるコアガンダム本体に大きな改修が行われていることである。それらは参照したデータの中にあった全ての装備と干渉し、事実上プラネッツシステムが使用不可能となる制約を課されることになりながらも、引き換えに得たものはV2ガンダムが持つミノフスキードライブであった。
しかし、スタッフがクラッシュデータから復元したコアガンダム形態ではミノフスキードライブによる推力を支え切ることができないため、背部バーニアを利用した通常推進が行われること、そしてコアガンダム形態ではコアスプレーガンぐらいしか固定の武装を持たないことから、モチーフ元はV2ガンダムではなく、その前身となるF99レコードブレイカー、そして特徴的なアンテナはミノフスキードライブの制御を目的としたブラン・ファントム由来なのではないかと、そして本機への改修は最初からプラネッツシステムを運用しない前提だったのではないかと推測している。また、リミテーションという命名は「Respect」「Inspection」「Imitation」を掛け合わせたトリプルミーニングとなっている。
120mm突撃機銃。固定武装に乏しい本機をとりあえず汎用的に運用すべくスタッフがF97「フリント 」を参考に用意した武装であり、元のデータには含まれていない。こちらも銃身を交換することで様々なユニットに換装できる仕様となっているが、後述する理由より本機においてその銃身換装システムが用いられることはなかった。
ビームサーベル。腰部ユニットに二基接続された武装であり、その腰部ユニットはミノフスキードライブ下部のオレンジイエローと併せてレコードブレイカーの4枚羽に見立てられながらも本質はミノフスキードライブ運用時に生まれる不安定な余剰出力をビームサーベルに分配すること及び熱を逃すための複合サブユニットである。
光の翼。P9アーマーを装着することで運用が可能となるミノフスキードライブの副次的な作用で発生するものであり、理論上は亜光速までの加速を可能としているが、GBNにおいては人体への過剰な悪影響を及ぼす領域まで擬似感覚が到達した場合強制的にシャットアウトとログアウトを行う仕様となっているため、亜光速での航行が可能かどうかは不明である。
ミノフスキー・サーベル。光の翼を展開している時に発生した過剰エネルギーをビームサーベルに回すことで、ビーム・ザンバーのようにビームシールドの上から相手を切り裂くほどの威力を持ったビーム刃……と、いうよりは、光の翼そのものを剣に変えたといっても過言ではないほどの威力を誇るが、光の翼を展開していないとチャージやリキャストに時間がかかる欠点を抱えている。
ビームブラスターP9。コアスプレーガンの砲身に接続される大口径ビーム砲であり、その威力はハイ・メガ・キャノンに匹敵するのだが、莫大なエネルギーを必要とするために本機のミノフスキードライブが運用の前提になっていたのではないかとスタッフは推測しているが、発見されたクラッシュデータの中で、P9と末尾に付いていたアーマーのデータとは別の、めちゃくちゃになった文字列のデータから復元された装備であるため、その推測が正しいのかどうかは不明である。
しかし、運用した上でスタッフが感じたことを総括するのであれば、冒頭で彼が述べた通りこの機体はミノフスキードライブによる高速戦闘が目的なのではなく、漫画作品「クロスボーンガンダム 鋼鉄の7人」においてトビア・アロナクスが目論んだ通り、F99に搭載されたミノフスキードライブによる惑星間航行、それこそが真の目的だったのではないか、ということになる。 P9、という文字列が何を意味しているのかも不明であり、そして本機のクラッシュデータが発見されたバックログは、「ヒロト」の感情データ群に紐付けられない場所に眠っていたことから、「コアガンダム」が、ダイバーではなくガンプラが考えていた、夢見ていた可能性の一つなのではないかとスタッフは推察し、同僚にそれを熱く語ったが、無言でエナジードリンクを手渡されるという結果に終わってしまった。 それでも、本機の改修プランが採用されなかった理由があるとすれば、それは「鋼鉄の7人」劇中でF99による惑星間航行は無謀であるとされていることか、もしくは、本機がプラネッツシステムさえ必要としない、「一人ぼっち」な改修計画だったからなのではないかと推察される。 余談ではあるが、ELダイバー「リゼ」はコアガンダムを見た時に涙を流し、彼がリアルで用いる姿、モビルドール形態は赤いコアガンダムそのものなのだがそれをこのスタッフが知ることはなかった。 長々と失礼しました。レコードブレイカーモチーフの没プランということで冥王星+9のP9なコアガンダムです
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レコードブレイカー風味のコアガンダムです

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VXSカラーに憧れて幾星霜。細々と頑張っていきたいです

守次 奏さんがお薦めする作品0件

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