輸送船の上で

制作コンセプトですが、SDという異ジャンルに参入ということで、そのジャンルでずっとやっている人たちに物量では敵わないので1つの作品に魂を込めること、HGやMGで行っている「精密度」「密度感」「リアルさ」なんてところがSDに落とし込めるかどうかなどを意識した改造を行いました。

特に裏側などがスカスカなSDに対して有効かなと思ったのがパイプ類のディテールに挑戦し、「ゲショゲショ」な感じになることを目指しました。

カラーは割といつも通りのラインナップで、ダークシーグレーやNATOブラック、グレーバイオレットなど自分の投稿をよく見てくれる方からするとお決まりのカラーです（今年の初めに完成させたMGザクと全く同じカラーレシピです笑）

上半身です。

特に注目を集める顔では精密感を特に意識し、段落ちからのスジ彫りやVCドームとSPプレートでのモノアイの改造を行いました。顔の下回りのところはなんかぼってりしてかっこよくなかったんで切り取り、動力パイプが通ってることにしました。

胸の部分の白いところは構造が簡単だったんでデジモでパーツを置き換え、中心にはICソケットピンを入れています。

肩のところは後述します。

背面はじっくり見る時に効果が出るといいなぁと思い、ゲショゲショ感をたくさん出すために腰部にコードや真鍮線でパイプやシリンダーを増やし、両肩にはアンテナを設置しました。

肩は密度感を意識してヒートシンクをデジモで自作しました。この大きさはきっとクシャ以外では使わないんだろうなぁ…

後述すると言っていた肩です。

ここは本来のデザイン的にのっぺりしているので大チャンス！と思い、シリンダーや補強のパイプ、スリット、マイナスモールド、赤デカールと情報量満載にして、注目がいくように意識しました。

肩からバインダーの接続パーツはいかにもSDな感じのものだったんで形だけトレースして、いかにも動きそうな感じのものを作りました。

また、肩の接続位置をデフォルトよりも後方になるようにして、立ち姿がシャキッとするようにしました。

その関係で肩パーツは本体、前のシリンダーのとこ、後ろのヒートシンク全てデジモで置き換えました。

せっかくなんでデジモの段階でディテールをたくさん追加。幅0.2mm、深さ0.5mmくらいがしっかり見えるラインでした。

脚部後方からです。

足首のところがスカスカしていたのでパイプを通しました。この位置からだとガッツリ見えますが、実際に展示しているとチラ見えくらいでちょうど良かったです。

脚部後方のディテールが甘かったんでバーニアパーツを取り付けて誤魔化しています。クシャは白バーニア似合いますねぇ。

スカートにはネオジオンのエンブレムを貼っています。平面ではないのでエンブレムの裏をちょっと切り、曲がるようにして根性で貼り付けました。

クシャといえばバインダー開くだろ！ということで挑戦したバインダーです。

1個目はタガネで少しずつ削り開けましたが、見事に心が折れ、よくオフ会で写真を撮ってくれる制作スペースのPlastaさんに行って超音波カッターをお借りして解決しました。

勝手な妄想（性癖）で、開いたバインダーからガトリングが出てきたらアガるなぁと思い、こちらもデジモで簡単に作成しました。

ということで今回かなりデジモに頼って作成しました。というのもSDはパーツ構成や接続がシンプルなんで、形状さえ出せれば置き換えはとっても簡単だと気付いたからでした。

形状出すのはFusion360のキャンバス機能で楽勝で出来るので、つまり今後SDやることになってもこの作戦は通用すると思いたくさん練習しました。

自分なりのやり方ですが、置き換えたいパーツの写真を撮り、適当な1辺の長さを測っておく→PCに送りトレースして大まかな形を作成し出力→実際にハメてみて確認という流れでやってます。

加えてこの出力の時にキレイに出せる角度を探すためにいろんな角度でサポート助けていくつか出力しておきます。

そんで納得のいく形、出力状態だったら気合い入れてディテールを追加して出力という感じです。

バインダーの接続部分は形状が複雑で、出力が難しかったので、裏の見えない部分は雑な感じになってますが、見えなければ問題ないと逃げの判断でした…

バインダー自体も切り開いたままだとポッカリと空洞になってしまうのでプラ板で蓋をして、メカっぽく見えるように祈りながら細々したパーツを貼ったり、裏は独特な形状をなるべく再現できるように雰囲気でデジモしました。この後ちょっと形状を変えましたが、裏すぎて展示中は全く見えません笑

ちなみに今回から背景を変えてみました。

以前の展示会で急に買った大理石シートは持ち運びが不便なので自宅に眠らせていたんですが、それを使用してみるとなんかいい感じでした。

シート同士の接続部分が気になるかなぁと思っていましたがボケてくれて全然気にならなかったですね。

それはそれとしてレザック66でしたっけ？アレ欲しいなぁ。

今回は完成がギリギリだったんで土台は超簡単にガランシェールの一部を再現しました。

2つ折りの額縁のようなものをダイソーで見つけてきたので、そこにプラ板重ねたり、スジ彫りしたりで雰囲気だけ伝わればいいなぁと。

幸いなことに先日の粉模展でみずきさんのガランシェールを生で見て、たくさん写真撮ってきてたので資料には困りませんでした。

背景には宇宙の画像をプリントしたものを貼りましたが、画角的にはもうちょい大きいものを背景にできるといいんだけどなぁ。何かアイデアがあったら教えてください！

ここからは展示会での合わせ写真になります。

ちょっと画角を狭めて、土台と背景のみが映るようにすることでなんとか雰囲気が出ていると信じたいです。

このバンシィはいつもオフ会でご一緒してる方の作品なんですが、元々リアル頭身がメインの方の作品なんでやはりそれらしい精密感や密度感だなぁと思いました。そんで色もめちゃくちゃかっこいい！

ユニコーンで好きな機体1位と2位（DB調べ）のシナンジュとクシャでの合わせです。これはアガりましたねぇ。

SDメインの方の作品はSDならではの可愛さがしっかり出ていて、勉強になりました。

こちらは同じクシャ同士の合わせですね。

オフ会で最も盛り上がるネタの一つに「同じ機体を作った」があると思っていて、ここの処理はどうした？とかここはどう見せるか？とか同じものを作ったからこそ出来る話が沢山あってとっても楽しいんです。

というわけで以上になります。

最後の写真は「ザクパー同窓会」です。

自分が外の世界に出るきっかけとなった昨年4月のザクばっかりのオフ会で出会った人が今回のSDオフを企画し、普段リアル頭身をやってるけど、その企画した人めっちゃいい人だから参加してみようと集まった人が結構いて、そのメンバーだけで集合写真を撮りました。

最初にザクパーで出会った時はみんなザクでしたが、こうしてまた集まってみるとそれぞれ個性のある作品を持ってきていて、改めてすごくいい環境で模型ができていると思います。

来週には展示会、来月は静岡ホビーショー（見学）といよいよ今シーズンも始まってきた感じがしますねぇ。楽しみです。

それでは以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました！！