墓標〜THE GRAVE MARKER〜

今回のテーマは「MGならではのディテール」「ストーリーを感じるジオラマと、そこを目指した作り込み」の2点でした。

MG初挑戦ということもあり、今までHGでやっていたディテールをそのまま拡大するではなく、1/100のスケール感を意識してディテールを入れたいなぁとぼんやり考え、意識しながら作業はしましたが、自分の中ではまだ「これがMGのディテールの入れ方だ！」となる感覚はないんですよねぇ。

もちろん自分の中では一番かっこいいと思える機体になったんですが、言語化が出来てないイメージです。

頭部、肩部の改造です。頭頂部は削って低くし、鼻から口にかけての部分に段落ちの処理をしました。スジ彫りはザクヘッドやRGのデザインを参考にしました。

ブレードアンテナとスパイクは自作3Dパーツで、アンテナは凸凹のメリハリが着くよう調整、スパイクは少し短く、パーツ分割ができるよう調整しました。

今回初めてモノアイにSPプレートとVCドームを使いましたが、一気に本物感出ますね、これ。今後もリピートです。

また、肩の部分が一番見えるかな？と思うのでここで書きますが、マイナスモールドにハセガワの赤色フィニッシュシートを貼っています。超細切りで頑張りました。

胸部の改造です。形状変更でパキッとなるイメージでヤスリがけ→プラ板で補強→パテ等で調整しました。

プラ板は0.5を2枚、0.3を1枚使用し、ボリュームアップと多層構造感が出るようにしてみました。

コクピットの部分にも段落ちの処理を行い密度感を上げています。

おすすめしてもらって購入したダンモの0.3ミリ、大活躍でした。

腰部の改造です。0.5ミリプラ板で段差を作り、追加装甲のイメージで改造しました。

自作の3Dパーツでヒンジなどを作成、何種類かパターンを変えて単調にならないようにしました。

股間のアーマー中央あたりの角バーニア以外の凸モールドは全て自作です。量産したので今後もお世話になります。

腕部の改造です。上腕はオリジン版ザクを参考にし、上腕三頭筋の部分はプラ板で幅増しして立体感をつけました。

下腕はオラザクチャンピオン、シマコウさんの06Rのデザインを参考にしました。

ハンドパーツはオフ会等で仲良くさせてもらっているかずねさんhttps://kasunepla.base.shop/

のものを使用させてもらいました。サイズ感、ディテールともに今回の作品にぴったりでした！いつかは自分でハンドパーツ作れるようになりたいなぁ…

シールドの改造です。

フチの一部を段落ちにし、下部には追加装甲、上部にはフックパーツを取り付けました。

個人的にはシールドって割と自由にしていい部分だと勝手に思っていて、オリジナルのマーキングとか、以前参加したオフ会の記念デカールなんかも貼っています。

アイコンにしている画像をオリジナルデカールにしてもらっているんですが、最近やっと認知度が上がってきて、みてくれた人が「これDBさんのマークじゃん！」と言ってくれたのでご満悦です。

バックパックの改造です。

改造とは言ったものの、個人利用無料のSTLファイルのバーニアをDLし、焼け塗装と、内側はどうやらセラミック製がリアルとのことなんで白で塗り、煤汚れを入れました。

あとはちょこっとスジ彫りを入れて、ICソケットピンを入れたくらいです。

S型のバックパック、普通のよりちょっと大きくてかっこいいですねぇ。

脚部の改造です。スネにプラ板、膝に自作3Dパーツで外装を追加しました。膝のパーツは加工のミスを誤魔化すためなのは内緒にしておきます。

腰部と同様、自作ヒンジパーツをたくさんつけています。なんとなく、下半身の方が汚れたり、重量を支えるというような理由からメンテナンスする頻度が高いのかな？と考察してみました。

また、脚部の小さいパーツにもメタルパーツを仕込んでいます。

頭部と肩部の加工の様子です。

元々のパーツに合わせた3Dパーツの作成ですが、今までは一生懸命見て、測れるところは測ってと、超アナログなパワープレイだったんですが、先日から参加させていただくことになったサークルの制作会で3DCADのソフト（fusion360）に写真を挿入してトレースする方法を教わり、一気に簡単になりました笑

アンテナは教わったキャンバスという機能を使って作成、スパイクは簡単な形状なので径を測ってモデリングしました。

また、この写真のときは出力後の2次硬化の時間をあまり理解していなくて、成形が甘いんですが、硬化時間を20分〜30分くらい取ることでしっかり硬化し、いい感じになりました。

胸部と腰部の加工の様子です。ジオラマで展示し、いろんな角度から見てもらうことを考え、正面以外も手を抜かずに頑張りました。

上半身のボリュームアップに伴い、スカートも幅増ししたり2ミリくらい延長しています。スカートは特にジオラマのポージング的にも目につく部分なので納得いくまで何度も修正をしました。

貼り付けて乾燥を待ち、ヤスリがけ。乾燥を待ちきれずヒケてしまい、パテ埋めをしてまたヤスって…

それぞれのパーツに1週間ずつくらいかけたので思い出深く、完成後に見ても一番変わったなぁと思う部分ですね。

パチ組みとの比較です。腕や足の延長はしていないですが（というよりMGでの延長方法が分かりませんでした…笑）、頭頂部の削り込みと胸部のガッシリ化で小顔効果が出たような気がしています。

機体の改造だけで1ヶ月半かけたのは模型人生で初めてでしたが、MGだからそれくらいかかったのか、一つ一つのパーツにじっくり向き合ったのかどっちかは分かりませんがきっと後者だと信じたいですね。

それではジオラマです。

キットの箱の側面に、立膝でシャアを手に乗せているポージングがあるんですが、それを見た時に今回の情景が浮かんだため、店舗で売っていたタイミングで即買いでした。

UC0080年1月、ジオン公国は敗戦し、サイド3で暮らすある女性の元に、所属する部隊の中隊長が恋人の亡骸を届けに来る。というような妄想をしています。

ここまでの写真はウェザリング前でしたが、戦後の機体なので汚れていると考えウェザリングをしてから設置しました。アニメとかだと隊長が先陣を切るのがカッコいいとは思いますが、実際の戦争だと隊長は指揮などをすると思うので、直接的な戦闘ダメージは入れない方向で作成しています。

兵士の亡骸はMSフィギュアをアルミホイルで包み、黒く塗装して死体袋のイメージで作成しました。

恋人の女性はBOOTHにてSTLデータを購入し出力、墓石は自作3Dで、こっちからは見えない裏側には文字も入れています笑

ストーリーを彩るスパイスとして、後方に生やした木の影に男性を配置しています。

公式（DB的な）の設定としては、さっきの女性の今カレです。戦争に恋人が行ってしまうと、きっと色んなアニメとかでは「私いつまでも待っているわ！」的な展開だと思うんですが、きっとそんなことばかりではないと思うんです。

我々はこの戦争が1年で終わるのを知っていますが、彼女はいつ終わるかわからないんですよね。そんな中他の男性に心が行ってしまうのもリアルなのかなぁと。

自分的にはこんな解釈ですが、見て感じてもらったものがそれぞれの正解でいいと思っています。こんな切ないストーリーが浮かんだよ！って人はぜひコメントお願いします！

ジオラマのみです。

ダイソーの黒色粘土にジオラマ用の草の粉をふりかけただけのシンプルな作りです。冬の墓地なので草の色、木の色などで寒さ、物悲しさなどが伝わるよう意識しました。

ザクの足が置かれるところは粘土のみの段階でラップ越しにポーズを決めたザクを押し付け、その部分は（どうせ見えなくなるんだけど）きっと地面めくれたり、ぐちゃぐちゃになっているはずと考え草はふりかけませんでした。

木は銅線なんですが、100均の延長コードの中身を使いました。あらかじめ束になってある程度ねじれているので成形が楽でした。

というわけで以上になります。最後は先日行ってきた仙台のモデラーさんとの忘年会の様子を。（ちなみにDBは埼玉在住です笑）

2023年に掲げていた目標の一つ「外の世界に出て、モデラーさんと交流することで技術、世界観を深める」のためにオフ会に4回、展示会に2回参加、展示会の見学は6回、撮影の講習会にも参加し、たくさんのモデラーさんと交流をした結果、サークルに所属できたり、モデラーさんとの飲み会も後半は月1くらいで出来ていて、そこでもらえる刺激で間違いなくレベルアップできた結果が今回の作品だと思っています。

まさか仙台に酒を飲むためだけに行くことになるとは思いませんでしたが、夢だった居酒屋のテーブルにガンプラ置いて撮影するやつも出来たし、同じ趣味があれば住んでる場所も年代も違う人ともこんなに楽しく遊べるということは何にも代え難い経験だなぁと思いました。

上記目標と、「毎日模活やる」を今年も継続し、さらに皆さんに驚いてもらえる作品を作っていきたいと思います。

それでは以上になります！

ここまで読んでいただきありがとうございました！

今年もよろしくお願いします！