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コラム:ミノフスキー粒子とは

どうも、引っ越しの影響でガンプラ制作が滞っている男、AAAだ。
引っ越しの為に旧住居を掃除してたら、出てくる出てくる缶スプレー。そういえば有害ゴミの日が月イチしかなくて溜め込んだまますっかり忘れてたな。
皆さんも使った缶スプレーは穴を開けて正しく処分するように。え?今は穴を開けなくてもいい場合もあるの?

さて、ガンプラ製作時に気にする人も少なくないのがMS、作品の設定。数多くある設定の中でも宇宙世紀の設定の根幹に存在するのがミノフスキー粒子の存在だが、どういったものか把握している人は少ないだろう。

・レーダーが使えなくなる
・Iフィールドを発生できる
・ミノフスキードライブは理論上亜光速まで加速できる
・ターンエーはIFBDで動いている
・ミノフスキーフライトユニットはMSの制空権で有利とハサウェイで知った
・ミノフスキークラフトがあればジェッ○スクランダーを待たなくてもマ○ンガーZが空を飛べる

一般知識としてはこの辺りだろうか。いや、ミノフスキー粒子自体マニアックな話だから一般というのもおかしな話だが。

では、まずミノフスキー粒子そのものについて解説しよう。あ、化学的な話はかなり難解なのでその辺は省略する。

○ミノフスキー粒子の特性

ミノフスキー粒子はトレノフ・Y・ミノフスキー博士が提唱した新たな素粒子で、応用すれば放射能をほぼ完封した核融合炉も作れる夢のような素粒子。

なのだが、近年ニュースにもなった素粒子「ニュートリノ」からも解るように、素粒子は物体を透過する(物体を構成する粒子の隙間を抜けてしまう)ほど小さいため観測することがかなり難しい。
イメージとしては、サッカーのゴールネットに向かってBB弾を投げ、それがネットに当たることでようやくBB弾があると分かる、それより遥かに発見の難易度が高いくらいだ。
そのため存在が疑問視され、ミノフスキー博士は学会を追放。ミノフスキー=イヨネスコ型熱核反応炉を共同開発したイヨネスコ氏からも避けられ、サイド3でようやく発見、ミノフスキー=イヨネスコ型熱核反応炉を完成させて認められるが、兵器に使われるのを恐れて連邦に亡命するも結局MS戦争史を生み出してしまうという波乱万丈な人生を送っている。でも熱核反応炉にイヨネスコ氏の名前を残しといてくれるあたりいい人なのかもしれない。

ではミノフスキー粒子はどこから来ているのかというと、熱核反応炉で電力と同時に生成されている。
つまりは熱核反応炉を搭載したものは大なり小なりミノフスキー粒子生成をしている。

しかし熱核反応炉はかなりの放射能を発生するためそのままではまともに使えない。そこで役立つのが電力と同時発生したミノフスキー粒子である。

ミノフスキー粒子は電荷(電磁場)を受けると粒子が格子状に整列する特性があり、これに厚みをもたせると放射能が通過できないほどの密度になる。網戸を2〜3枚重ねれば向こうの景色は見えても大雨などの水滴はほとんど通さないイメージが近いだろうか。そのため耐放射能隔壁はかなり薄くなり小型化に成功している。
ちなみにニュートロンジャマーは核反応そのものを起こさなくするもので、ニュートロンジャマーキャンセラーはニュートロンジャマーの効果を打ち消すものであるため別物だ。そのうちニュートロンジャマーキャンセラーキャンセラーとか劇場版に出てきそうなところが怖い。

この放射能含め他の粒子を通さない性質を応用したのがIフィールドバリアや、Iフィールドバリアを筒状に形成したビームサーベル、楯状に形成したビームシールドである。

ただし、Iフィールドを発生させるには膨大な量の電力とミノフスキー粒子が必要になり、一年戦争時代はMSサイズの核融合炉では機体を覆えるほどのIフィールドを発生させるのが難しく、戦艦サイズでようやく安定して発生できる程度だった。

また、先のニュートリノと違いミノフスキー粒子は導電体(金属や地面)を透過しないという性質を持つため、地上で利用すると見えない足場となって戦艦サイズでも空中で支えることができるようになる。これを利用したのがミノフスキークラフトであり、これにより戦艦は上昇、高度維持に必要な推進剤が不要になっている。
つまり地上でのホワイトベースは見えなくてでっかいヤグラの上に鎮座し、横移動の推進剤でIフィールド上を移動しているのである。
他にもクスィーやペーネロペーのミノフスキーフライトはその足場をグライダーのように滑空することで移動している。
Vガン世代のミノフスキーフライトユニットは少し違うらしく、自らミノフスキー粒子を散布せずフィールドに予め散布されているミノフスキー粒子を使ってIフィールド力場を生成しているらしい。恐らく簡略化することで更に小型化しているのだと思うが、中国拳法の内気功と外気功みたいなものだろうか。

また、導電体を透過しないからなのか電子による通信も阻害する。光は通すためレーザー通信や直接相手に触れるお肌のふれあい通信は問題なく使用できる。

この性質を知ったとき、まっさきにダイラタンシー現象とチキソトロピー現象を思い出した。
ダイラタンシーは静止状態では液化しているが衝撃を与えると一時的に個体化する現象、チキソトロピーはその逆だ。詳しく知りたい人はでん○ろう先生かGE○KI先生の動画を探して見よう。

閑話休題

また、ミノフスキー粒子を縮退させることでメガ粒子となり、縮退したメガ粒子を打ち出すことでメガ粒子砲=ビームライフルになる。ガンダムが装備しているビームライフルに組み込まれたエネルギーCAPはこのメガ粒子が貯蔵されているため、本来は戦艦クラスの電力がないと使えないビーム兵器がMSでも使えるようになっている。

ミノフスキードライブはミノフスキークラフトと違い、ミノフスキー粒子を高圧縮・開放することでミノフスキー粒子そのものを推進剤にして飛行している。推進剤となるミノフスキー粒子は熱核反応炉が機能する限り無限に補充されるため、V2の出力なら理論上亜光速まで加速ができる。

ただし、前述の通りミノフスキー粒子は核融合炉内で電力と同時に発生するため使用しない電力が余ってしまう。そのため暫定対応として過剰に電力とミノフスキー粒子を発生させ、飛行に使用していないミノフスキー粒子の余りを過剰電力で無理矢理ビームに変換、光の翼として放出している。過剰電力の消費方法が根本的に解決できていないことがV2のミノフスキードライブが欠陥と呼ばれているわけだ。

ちなみにファントムは背中だけではなく全身からビームを吹き出す構造上、自身にビームが当たらないよう四方八方から無理矢理Iフィールドで受け流しているためビームが不安定に揺らめく形になっている。

ターンAやスモーなどのIFBD(Iフィールドビームドライブ)は機体を浮かせるのではなく、Iフィールドを機体の形に固定し、Iフィールドを変形させることでマリオネットのように機体を外部から操作するシステムとなっている。着ぐるみが中の人を動かしているイメージだ。これにより駆動系モーターがなくても機体を動かすことができるため、ターンAは構造上中身がスカスカでも動けるように出来ている。
恐らく脚のスラスターベーンからミノフスキー粒子を放出して飛んでいると思われるため、こちらが完成されたミノフスキードライブなのかもしれない。

余談だが、俺の心のバイブル「アウターガンダム」では18m級MSを作るには上半身の重量問題を解決しないと簡単に自重で自壊するという問題を議論しているシーンがある。後に電磁力で上半身を浮かすことで重量を無くし、さらに重いタンクローリーすら電磁力で軽々持ち上げるという解決方法を見つけたが、もしかしたら一年戦争のMSも飛べるほどではなくても自重を支えられるだけのミノフスキークラフトを発生できているのかもしれない。

○他ガンダム世界の類似粒子

宇宙世紀ではミノフスキー粒子があるように、他ガンダム世界にも類似した粒子が存在する。

・ミラージュコロイド

ガンダムSEED世界における架空粒子。
ミノフスキー粒子のようにビームサーベルの刀身を形成するのに使われる他、機体表面に纏うことで光を屈折させ機体を不可視の状態にすること、応用して別の機体に誤認させることもできる。

代表的な機体はブリッツだが、ブリッツの右腕を移植したゴールドフレーム天も光学迷彩を使用でき、さらに別の使用方法としてゴールドフレーム天ミナでは拡散したミラージュコロイド経由で相手のバッテリーを強制放電させ自身のバッテリーに充電させる「マガツイクタチ」がある。どういう原理だ。

Destinyでは条約により表面上は使用禁止となったため、Destinyのビームサーベルは別の方法でビームサーベルの形状固定をしている。

余談だが、宇宙世紀のビームサーベルと違い、SEED世界のビームサーベルは刀身がすり抜けるため切り結びが出来ない。恐らく宇宙世紀のように磁場の反発が発生しないからだと思われる。

が、普通に射撃のビームは弾けるしDestinyでは切り結びができるようになった。多分面倒になった制作側の都g…おっと、誰か来たようだ。

・エイハブ粒子

鉄血のオルフェンズに登場する架空粒子。
エイハブ・バーラエナが制作したエイハブリアクターから生み出される粒子であり、バルバトスがCGSの全電力を賄っていたことからミノフスキー粒子のように電力と同時に生成されていると思われる。

エイハブ粒子は時間が経つと崩壊し、無数の素粒子になって拡散・磁気嵐を発生させる。この拡散した素粒子が電子機器に悪影響を及ぼすため市街地でのエイハブリアクター搭載機は使用が禁止されている。また、レーダーや無線通信も阻害するため、長距離通信には専用の中継機を必要とする。この際発生する磁気嵐はエイハブウェーブと呼ばれ、リアクター一つ一つの波形が違う特徴から、検出された波形をもとに製造記録からそのリアクターが使用されている機体を割り出すことも可能となっている。ただし、複数のエイハブリアクターが密集していると波形が乱れて照合できなくなることもあるとか。

MSの塗料に使われるナノラミネート塗料にエイハブ粒子を定着させることでナノラミネートアーマーとなる。ナノラミネートアーマーは電力を消費して相転移を起こし衝撃を無効化するフェイズシフト装甲とは違い、クッションのように衝撃を吸収・分散する特性を持つ。また、ビームを受け流す効果もあるためビーム兵器は通用せず、実弾も衝撃を吸収・分散されて決定打にならない。このことからナノラミネートアーマーを破壊するには衝撃を吸収しきれないほどの近接攻撃による大打撃やダインスレイブのような高威力兵器での攻撃が必要となる。
衝撃吸収にビームを弾くって、なんか静電気まとったせいで水も弾く毛むくじゃらな犬みたいな…じゃあバルバトスはふわふわモッフモフなのか?柔軟剤使った?

推進剤としても高効率なためエイハブスラスターとして上記のナノラミネートアーマーとセットで使用される。

エイハブ粒子には重力制御効果もあり、コクピットの対Gシステムとしても機能するが、厄祭戦時に宇宙に遺棄されたエイハブリアクターがデブリを引き寄せてしまい航路を妨害する問題も起きている。

ビーム兵器としての利用は不明だが、エイハブ粒子を圧縮するとγラミネート反応を起こし、ナノラミネートアーマーのナノラミネート構造を破壊することが出来るようになる。ただしエイハブ粒子の圧縮は安定しないため、ガンダムアスタロトオリジンに採用されたγラミネートソードが唯一の実用例となっている。

・GN粒子

ガンダムOOに登場する架空粒子。
木星の高重力を利用して開発したTDブランケット内で生成される。TDブランケットについてはモノポールとか陽子崩壊とか説明したらきりがない専門用語だらけになるので省略。

木星の重力が必要な都合、開発や地球と木星との往復に時間がかかるため、本編開始時点ではおよそ300年かかってもオリジナルの太陽炉は計5個までしか制作されていない。が、劇場版ではたった2年で2個完成し、およそ50年後には複数作られているようなのでかなりのノウハウの蓄積と技術革新、ELSの協力があったのかもしれない。

GN粒子の特性としては機体の動力、通信妨害、機体重量軽減、任意の位置に集めて盾にするGNフィールド、圧縮してビーム化などミノフスキー粒子に近いものがある。

GNドライブ(TDブランケット)から生成されるGN粒子量は一定であり、戦闘中に粒子不足に陥る問題を避けるためにガンダムの機体各部には過剰粒子を貯蔵するGNコンデンサが設けられている。この貯蔵された粒子は機体制御や武装、推進剤に用いられ、消費した分はGNドライブから補充されるので基本的に枯渇することはないが、GNドライブ搭載直後の戦闘や粒子消費が激しい大規模戦闘を長時間行うと消費に供給が追いつかず枯渇する場合もある。また、GNドライブを最大稼働させるオーバードライブも任意に行うことが可能だが、GNドライブへの負荷が高く、最悪自壊する恐れがあるため基本的に使われることはない。

上記のGNコンデンサ内に貯蔵されたGN粒子を全て開放することで機体のスペックを3倍に引き上げる「トランザムシステム」も存在する。センサー、スピード、パワーなどあらゆるスペックが上昇する反面、ピーキー過ぎて小回りが利かない、粒子を使い切ると粒子貯蔵量が安定するまで性能が極端に落ちる、使用したら粒子を使い切るまで止めることができないというデメリットもある。ただし、初登場時から1stシーズン終了時までは太陽炉のブラックボックスに隠されていたシステムだったため機体が対応していなかったが、2ndシーズンからは解析されて任意のタイミングで止めるプログラムが追加され、枯渇前に停止すれば性能低下を避けられるようになっている。

性質が限りなく近いGN粒子を生成するTDブランケットを搭載したGNドライブを並列稼働・同調させることで単体で生成される量の2乗倍の生成を行うことができる。このシステムをツインドライブシステムと呼称されているが、性質が微妙に違うと同調することができず、数に比例した粒子量までしか生成できない。

上記ツインドライブ搭載機がトランザムを行うと、とてつもない粒子を開放する「トランザムバースト」が発生する。この時に発生した粒子の空間内では人々がテレパシーのようなもので繋がる現象が発生する。

オリジナル太陽炉(GNドライブ)のほかにも疑似GNドライブも存在している。違いとしてはオリジナルはTDブランケットを内蔵しているが、擬似GNドライブは電力でGN粒子生成のプロセスを再現したものであるため構造は別物である。ただし、最初に開発されたのはGN粒子の理論証明のために開発された疑似GNドライブのほうなので、疑似というよりは初期型、試験運用型のほうが正しく思う。また、オリジナルGNドライブは理論上半永久的に粒子供給ができるがTDブランケットを解体・停止させることができないため改良できず、疑似GNドライブはバッテリーの制限はあれど停止、再稼働が容易なため改良しやすくオリジナルよりも高出力なメリットがある。

疑似GNドライブ搭載機もトランザムは可能だが、一度使うとGNドライブが壊れるというシーンがある。これは恐らく、疑似GNドライブの粒子生成量を無理やり増やして結果的にオリジナルのトランザムと同じ粒子量を確保した際の負荷で壊れたものと思われる。トレミーからトランザムとツインドライブのデータを盗み出した以降は疑似GNドライブ搭載機でも自壊は発生していない。また、ツインドライブも行うことが可能で、本編ではリボーンズガンダムをツインドライブ搭載型に改良するために大量生産された疑似GNドライブから性質が近いものを吟味して使用している。

余談だが、疑似GNドライブ搭載機であるGN-Xは外部から「火入れ」というGNドライブを稼働させる機器を使用する必要があるが、CBガンダムやスローネは火入れをしなくても稼働している。CBガンダムはオリジナル太陽炉が24H365日休まず稼働しているためだが、同じ疑似GNドライブ搭載機のスローネにはスターターと呼ばれる小型の始動装置が内蔵されているためである。何故GN-Xにスターターが搭載されていないかと言われれば
「万が一鹵獲されても火入れできなければ再起動できないようにするため」
「火入れができる基地の範囲外で勝手に使われるのを防ぐため」
「アレハンドロの我儘で最後までオリジナル太陽炉搭載を予定していたため」
等考えられるが真相は定かではない。

最近ガンプラ作れてないストレスでまた長文になってしまった…
特殊システム編、特殊合金編も考えてますが、希望があったり気分が乗ったら書き込みたいと思います。
この長文が世のガンプラマイスターのアイデアに繫がれば幸いです。

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