MSN-06S SINANJU

第二次ネオジオン抗争と呼ばれた戦いの後、アナハイムエレクトロニクス社もまた、表では地球連邦軍のモビルスーツ供給を一手に引き受けながら、裏ではその敵対勢力であるネオジオンのMS製造も請け負っていたその事実を糾弾され、上層部は表向きながらも処分を決定した。

グラナダ工場幹部たちは総入れ替えの人事となり、かつてのジオン出身の従業員達も、多く解雇や左遷を余儀なくされたのである。

私もまた、連邦軍特務部隊とされる秘密警察のような輩たちに監視され、生きづらさを感じた幾人かの同志とともに月を脱出、パイプ役を介して『袖付き』と呼ばれるネオジオン残党の一派へと合流したのだ。

所属が変われど、メカニックの仕事自体には何か大きな変わりは無く、それはネオジオン陣営のMSもアナハイム製が多く占めていたこと、陣営を問わずMS関連技術における共通規格・ユニバーサル規格化が推し進められていたことなどによる部分が大きかった。

先日もゲリラ部隊によりアナハイムの輸送船団から鹵獲された試作型MSは、大幅な改修と装甲の換装が行われるようだ。

強奪といえど、ほぼ無傷で、しかもコクピットの生体認証ロックもかけられていない、まるで差し出されてきたかのような状態であった。まだアナハイムの中にも手引きをするシンパは居るという事かもしれない。

「赤く塗装されるか、、、」

改装プランの仕様書を確認しながら、私はアクシズを包むオーロラの光の中に消えたと言われる、赤い総帥専用機の姿を思い返していた。

こちらは、今年制作の作品になります。

2010年発売と、10年以上前のキットとなりますが、プロポーションや造形は十分美しいです。

ギミックや武装もそれなりに再現されており、連結やシールド合体可能なビームソードアックスなどはとても魅力的な大型武器だと思います。

この作品のもっとも力を入れたポイントが、赤い装甲部分のキャンディ塗装です。

黒下地→シルバー→クリアーレッド二層→(この段階で赤が十分発色してきたが、深みだしのため)薄めのクリアーレッド一層→デカールと筆塗り部分塗装→光沢クリアートップコート。完全乾燥後、パーツを一通りクロス研磨。水性ホビーカラーエアブラシ塗装でリンゴ飴状態を目指しました。

指紋が怖くてゴム手無しでは触れませんが、バイクのボディのような曲面が美しく光ります。

素組み状態

この状態でも全体のバランスなどは十分にかっこいいですが、

完成後同じ角度からの、努力の甲斐を比べて欲しいです。

そして、このキットの最大の鬼門がエングレービング部分の塗装ではないでしょうか？

プラパーツは黒一色で、すべてホイルシールでの再現。塗装される方のアプローチも、モデラーさんごとに様々で、金下地の削り出しやら、エナメル塗料の拭き取り、マスキングテープの猛者など実に様々。

後に発売されたRGでは、全てメッキの別パーツ化と技術の進歩もありました。

が、今回はキャンディ塗装に精力を注ぎ込みましたんで、横着な私はメタルブラックの上にゴールドの筆塗りです。

人によっては筆先がプルプルしてストレスの溜まる作業とかとも聞きますが、意外と苦にならず楽しめました。

各所バーニアはカッパー、白部分は艶消しホワイト、武器類はグレイメタリックです。

キット付属の武装も充実してますが、追加でシステムウェポン07のバズーカを制作しました。こちらは劇中で登場した武装で、単体でも、HGシナンジュの武器類と組み替えて数パターン再現する事も出来、重武装感が増しますね。

直系ではありませんが、サイコフレーム搭載で、同じアナハイムで建造された機体、赤が魅力的な機体、赤い彗星を継ぐ仮面の男が駆る機体ということで、サザビーと一緒に並べて飾るのが夢で、今回のショートストーリーもサザビーや逆襲のシャアが絡んでくるものに仕立てました。

連投になりましたが、現時点で自分史上最高の出来の赤表現で赤い機体チームを応援したく、投稿しました。

ラストスパート、頑張ろう❗️赤い機体チーム❗️

使用キット

HGUC 1/144 シナンジュ

ガンダムベース限定 システムウェポンキット 07 

水性ホビーカラー

ガンダムデカール